サッカーのJ1は8月31日に第25節の5試合が行われ、ヴィッセル神戸はホームのノエビアスタジアム神戸で北海道コンサドーレ札幌と対戦し、2-3と敗れて、連勝は2でストップした。暫定順位は12位。また、サガン鳥栖がベガルタ仙台に勝利したため、J1残留争いは、暫定10位の湘南ベルマーレ(1試合未消化)から16位の鳥栖までが勝点3差にひしめく大混戦となっている。
前節の鳥栖戦で負傷したMFアンドレス・イニエスタが、この札幌戦では欠場した、神戸。鳥栖戦でも途中からイニエスタに代わってプレーしたMF安井拓也が、J1リーグ戦では昨年7月22日の第17節湘南ベルマーレ戦以来となる先発入りを果たした。また、試合前には前節でJ1リーグ通算300試合出場を達成したDF西大伍の記念セレモニーが行われた。
試合に入ると、均衡が破れたのは、前半終了間際の43分。右サイド、安井のショートコーナーから、西がワンステップでクロスを上げると、相手DFにあたったこぼれ球をファーサイドで受けたFW田中順也が得意の左足を豪快に振りぬき、2試合連続ゴール。神戸が先手を奪う。しかし、喜びもつかの間、45分には札幌の日本代表FW鈴木武蔵にヘディングシュートを押し込まれ、前半は1-1の同点で折り返す。
後半に入ると、52分、札幌の右CKで、ファーサイドから折り返されたボールを神戸DFトーマス・フェルマーレンと札幌FWジェイがゴール前で激しく競り合う。そこでこぼれたボールをGK飯倉大樹がクリアしたように思われたが、判定はボールがゴールラインを割ったとして、札幌のゴールとなった。
1点のビハインドを負った神戸は、60分に、安井に代えてFWダビド・ビジャを投入。前線に圧力を加えると、その4分後、西の右クロスを田中がヘディングであわせ、それが技ありループシュートとなり、試合を2-2とした。
しかしながら、またもや失点を喫したのはゴール直後。3分後の67分、今度は相手の左CKから、ニアサイドでMF宮澤裕樹にヘディングであわされて失点。チームとしては第19節湘南戦以来の3失点となってしまう。
その後、76分にはMFセルジ・サンペールを下げて、FW藤本憲明を送り込み、反撃に出た神戸。終盤にかけて、なんとか1点を奪いに行こうと攻勢をかけるも、MF山口蛍のミドルシュートがわずかにゴールマウスを外れるなど、得点に至らない。結局、そのまま試合終了となり、今季初の3連勝はならなかった。
相手を上回る16本のシュートを放ち、かつ、「相手よりもボールを持っていたし、アタッキングサードで149本のパスを通すことができた」(トルステン・フィンク監督)なかでも、勝ち切れなかった、クリムゾンレッド。それでもフィンク監督は「みんなが喜べるようなサッカーに近づいていると思うので、このまま続けていきたい」と前を向いた。また、「今日はイニエスタが不在で、彼が繰り出す予想できないプレーが欠けていたと思う。彼がいないときに、それをどうカバーするかというのも課題」と、チームの要がいないなかで、今後への修正ポイントをあげていた。
日本代表戦などもあり、J1リーグ戦が中断期間に入るため、次の神戸の試合は、9月14日(土)、ノエビアスタジアム神戸でのJ1第26節松本山雅FC戦となる。そして、18日(水)には天皇杯ラウンド16で、川崎フロンターレと、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で対戦する。(『GOGO!ヴィッセル神戸』番組スタッフ)
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