2002年に設置された科です。3年間の高校生活では、阪神・淡路大震災当時のライフライン関係の方々をはじめいろんな方のお話をうかがいました。それらを聞いたうえで、2年生と3年生が発展させていって、市民のリーダーとなれるような活動をしていました。
――授業で習ったとしても高校を卒業したら終わり、という人も多いと思います。そのなかで、このプロジェクトを立ち上げたきっかけは、どういうものだったのでしょうか。
舞子高校在学中の一昨年(2019年)、神戸ルミナリエに「若者語り部ブース」のボランティアとして参加しました。被災者から聞き取った当時の街の様子や助け合いをした体験などを来場者に語りかける役だったのですが、たくさんの震災経験者の方からお話を聞きました。そのとき、「若い世代の方が希望だよ」と言っていただきました。その方たちの想いをそこで無駄にしたくないと思い、立ち上げました。
――実際に経験していないことを伝えていくことに難しさを感じると思うのですが、そのあたりはいかがですか。
はじめはすごく不安がありました。自分たちは経験をしていないのに、前に出て語っていいんだろうか……と。でも経験した方から、どんどん語っていってほしいと言われたので、今ではその不安はなくなりました。
――今はインターネットもあって調べれば出てくる情報もありますが、人の熱の入った情報というのは違いますよね。
私たちは、直接相手と会って話すことを大事にしています。やはり目を見て話すことで、相手が今どう思っているかを感じることができるので。阪神・淡路大震災から26年が経った今、震災を経験していない世代がどんどん増えています。自分たちは、震災の恐ろしさや「当時こんなことがあった」ということを経験された世代の方からつないでもらってきました。そういう方たちの想いを無駄にしないためにも、これから阪神・淡路大震災について語っていきたいと思います。
――やはり若い人たちには、若い人が発信する言葉が届きやすいと思います。今後の意気込みは?
◆「1.17希望の架け橋」インスタグラム
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