たけのこに白いかたまり、れんこんが真っ黒に…食べても大丈夫? おせち料理の定番野菜のギモンを解決

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 滋味深い味わいで、おせち料理の定番メニューである「煮しめ」。そのおいしさを支えているのは、土の中で育った風味豊かな野菜根菜類です。

 そのなかでも、煮しめに欠かせない食材といえば、シャキシャキとした食感のたけのこやれんこん、香り高いごぼう、そして彩りを添えるにんじんでしょう。しかし、これらの食材を扱う際、「色が黒ずむ」「赤茶ける」といった変色の悩みに直面することは少なくありません。

 今回は、そんな4つの定番野菜根菜について、組合員からのさまざまな問い合わせに対応している「コープこうべ商品検査センター」の担当者に詳しく話を聞きました。

――お正月といえば、おせち。おせち料理といえば、お煮しめですね。

【担当者】 お煮しめは“おせち料理のはじまり”といわれているくらいで、いろいろな野菜を詰め込んだ料理で、『家族が一緒に仲良く暮らす』という願いが込められているそうです。

――そんなお煮しめに使われるさまざまな野菜についても、問い合わせがあるのですね。

【担当者】 今回は、お煮しめに使われるさまざまな野菜に関するお問い合わせのご紹介ですが、まずは、たけのこのお話です。組合員の方から、「たけのこの水煮から白いかたまりが出てきた」といったお問い合わせをいただくことがあります。

――白いかたまりですか? いわゆる、異物混入となると……大変ですね。

【担当者】 確かに異物混入なのですが、この白いかたまりは、たけのこに含まれる「チロシン」というアミノ酸が結晶化したものなんです。これは加熱加工後の温度変化により結晶化してしまうのですが、内側のひだのすきまに入り込んだものが流し落とせなかったり、ゆでたときに溶けるはずの大きい結晶が溶け切らなかったりして、残る場合があります。

たけのこに含まれる「チロシン」というアミノ酸

――なるほど。たけのこのアミノ酸が結晶化してできたということなのですね。ということは、口にしても大丈夫ですか?

【担当者】 そもそも、アミノ酸はうまみ成分ですので、食べたとしても問題ございません。

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