2021年、兵庫県明石市の「市民夏まつり・花火大会」の見物客11人が死亡、247人が重軽傷を負ったJR朝霧駅の歩道橋事故から25年となった7月21日夜、遺族らが現場を訪れて犠牲者を追悼した。

事故現場となった歩道橋に設けられた慰霊碑「想(おもい)の像」の前に遺族や市民が花を手向け、黙とうした。

明石市はこの日を『市民安全の日』と定め、事故の記憶や教訓を継承するため若手職員に向けた研修などを積極的に行っている。

当時2歳だった次男・智仁ちゃんを亡くした神戸市垂水区の下村誠治さんは、あの日と同じ、花火が始まる時刻の19時35分に歩道橋へ向かった。
「花を捧げるのは智仁のお墓だけ。ここ(慰霊碑)は謝罪に来るところ」と前置きしたうえで、「事故の悲しみや助けられなかった後悔は今も変わらない。そして、あの壮絶な光景に引き戻されるのがこの日。この場所ではいつも、『助けてあげられなかった』という息子・智仁への申し訳ないという気持ちでいっぱいになる。生きていれば8月に28歳。しかし、思い出すのは2歳の智仁のまま」と話した。

下村さんは信楽高原鉄道事故(1991年発生)の遺族との交流をきっかけに、JR福知山線脱線事故(2005年)、日航ジャンボ機墜落事故(1985年)遺族らと連携し、被害者支援のあり方を追い続けてきた。
現在は国土交通省・公共交通事故被害者支援アドバイザーとしての重責を担う。北海道・知床半島沖の観光船沈没事故(2022年)でも、乗客の家族らの相談に乗っている。







