明治安田生命J1リーグ戦第11節、鹿島アントラーズ戦で、今季初めてリーグ戦の舞台に立った、ヴィッセル神戸MF安井拓也。中学時代からヴィッセルのアカデミーで育ち、トップチーム昇格3年目、クリムゾンレッド生え抜きの20歳は、ここまで主軸を担っていたFW古橋亨梧が前半終了間際に負傷退場するという緊急事態を受けて、ホーム・ノエビアスタジアム神戸のピッチに登場し、47分間プレー。試合後、ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』の取材に応じた。
「負けが続いているなかで、僕自身、こうやって初めて(今季のJ1の)試合に出て、なんとか流れを変えたかった」と強い意気込みで試合に入った、安井。前半にベンチから戦況を見て、「(お互いの)距離感が遠いなというのは、見ていて思っていたこと。パスの受け手が個人技頼みというイメージがありました」と、うまくいっていない部分も感じ取っていたなか、「試合に出たらいいポジショニングを取ることを意識して」、ダビド・ビジャやアンドレス・イニエスタらとプレーするも、昨年度のACL王者の前に、持ち味を出し切れず。「あまりうまくいったとはいえない」と、劣勢を挽回できない悔しさをにじませた。
結果は、0-1と敗戦。チームとしてシュートを1本しか打てず、攻撃陣としては消化不良の試合になったことは間違いない。これで公式戦は7連敗となり、トンネルの出口は見えず。神戸は思いもよらぬJ1残留争いという位置に入ってしまっている。「(チームは)難しい状況が続いていますが、僕自身、もっとガツガツやらないといけない」。そう課題を口にする、安井。「負けたことは事実ですが、僕たちは練習から一つひとつやるしかないし、やることについても一つひとつを突きつめていかないといけない。パスにしても、ポジショニングにしても、守備でも、すべてが足りないので」と、若きアタッカーは普段の準備から出直しを誓う。「練習がすべてであり、それが試合に出ると思うので、もっと練習からやらないといけない。そういう意味でも、もう切り替えなければいけない」
古橋をはじめ負傷者が続出するだけでなく、郷家友太と小林友希がU−20日本代表としてFIFA U−20ワールドカップポーランド2019に参戦するため、チームは苦しい台所事情を抱える。それでも、安井にとってはさらに出番が巡ってくる可能性もあるだけに、そのチャンスをいかすときが、今、やってくる。「サッカーで一番大事なのは、メンタルだと思うし、そこでどれだけ強気にいけるかにかかっていると思う。チームとしても自信をなくしかけているが、ひとつ勝てれば、勢いというのも出ると思うし、練習からバチバチやりたい」。出番に飢えているクリムゾンレッドの『35』が、生え抜きの意地を見せて、チーム浮上のきっかけを生み出したい。
ラジオ関西のヴィッセル神戸応援番組『GOGO!ヴィッセル神戸』(毎週月曜18:00~18:30)
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