今年3月に79歳で亡くなったミュージシャン・内田裕也の初期の激レア音源が神戸市のラジオ関西で見つかった。同局は日本で10番目に開局した老舗ラジオ局で、現在も10万枚を超えるアナログレコードを所有している。
ラジオ関西が所有する内田裕也のシングル盤全6枚。(写真:ラジオ関西)
1959年に日劇ウェスタンカーニバルで本格的にデビューした内田裕也は、1963年の「ひとりぼっちのジョニー」から6枚の7インチシングル(いわゆるドーナツ盤)をリリースしている。しかし、ユニバーサル ミュージックジャパンが初CD化楽曲を含む23曲入り追悼ベストアルバム「MY LIFE IS R&R!」を制作する過程で、いくつかの楽曲については原盤の音質劣化が激しく、今回のアルバムへの収録があやぶまれていた。レコードコレクターの所蔵品なども広くリサーチするなかで、ラジオ関西のライブラリーに非常に保存状態のいいレコードがあることが判明し、音源の提供を受けて無事に収録されることとなった。
当時の東芝音楽工業に残した全6枚のシングルAB面のほか、尾藤イサオとのジョイント名義で発表した2枚のアルバムの中から、自身のボーカル曲を中心に追加。ロックン・ロールに生き、ロックン・ロールに散った内田裕也の集大成盤とも言える追悼ベストアルバム「MY LIFE IS R&R!」は、生まれ故郷・兵庫県のラジオ局の協力を得て完成した。
「MY LIFE IS R&R!」(UPCY-7599)7月31日発売。税込2700円。(写真:ユニバーサルミュージックHPより)
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