2018年度に兵庫県に寄せられたふるさと納税額より、実質的に県外に流出した金額の方が、およそ56億5千万円、上回ったことがわかった。
兵庫県は、「ふるさとひょうご寄附金」という名前で全国から寄附を募っており、昨年度は、前の年度から2500万円あまり増えた、およそ1億5千万円の納税があった。
一方で、今年度、制度の利用により控除された県民税の総額は、昨年度に比べて、14億円余り増え、58億円となり、ここから納税額を差し引いた、県外への流出額はおよそ56億5千万円となった。
また、兵庫県は、今年度、3億4千万円の寄附を目標に20のプロジェクトを進めているが、8月末の時点で、納税額は6千万円足らずとなっている。
目標額に達したプロジェクトはわずかに1つで、3つのプロジェクトには、まったく寄附金が集まっていない。
兵庫県の担当者は、「都道府県税が市区町村税に流出する傾向は全国的に顕著だ。国の枠組みのなかで制度が運用されていて、根本的な解決は難しいだろう」と厳しい見通しを示した。
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