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遊児のひょうごぶらり歩き!

「遊児のひょうご『町』歩き」番組内容

コメンテーターの西條遊児が、兵庫県内の『町』のさまざまなスポットを巡り、レポートします。

  • 2017年10月15日(日) 17時57分

    「西條遊児のひょうご町歩き㉛」10月16日(月)放送

    小雨が降ったり止んだりした1012日(木)に、兵庫県太子町を南北に走っていた播電(ばんでん)鉄道の跡を歩いてきました。
    播電鉄道とは明治42年から走っていた軽便鉄道で、軌道の幅が新幹線と同じ標準軌ということで、鉄道ファンの間では知られた存在のようですが、私は残念ながら知りませんでした。
    太子町立歴史資料館館長の田村三千夫さんに案内していただくべく、JR網干駅で合流して、そこから北へ移動していきました。

    「昭和9年までしかなかったので知らない人が殆どでしょうね。播電は網干港から北へ伸びて太子町を通って龍野、最終的には新宮まで行ってました。もともと龍野の醤油や播州素麺を船で運ぶために作られたんですが、姫新線ができてからは船で運ぶより列車の方が便利やということで、姫路まで荷物が運ばれるようになって経営が悪化して昭和9年からバス運行になりました」

    「なるほど。で、播電の走ってた跡は今でも残っているんですか?」

    「所々にしかなく、ほとんどわかりませんね」

    と言うことですが、取りあえず線路沿いに西へ歩きます。

    網干駅は姫路市にあり、少し歩いて太子町に入ったところに、昔ここに国鉄をまたぐ跨線橋があったという場所にきました。と言っても田村さんがいるから分かるんで、単なる普通の場所です。
    ただ線路の南側を見るとJRをまたぐ陸橋が建設中でした。

    「この跨線橋には今では信じられないようなエピソードがありまして、新宮に止めていた電車が勝手に動き出して、止めようとしても脱線したらいかんし、まあ跨線橋まで行ったら止まるやろうと思っていたら、そのままの勢いで網干港まで行ってきれいに止まったということです(笑)。その他、当時の火力発電で力が弱かったので、跨線橋を上り切れず男性の乗客が後ろから押していったという話も残っています」。

    そんな話を聞きながら北の方へ歩きます。

    県道が通っていて糸井というバス停があり、恐らくこの辺りに播電の停留所があったようです。

    これは当時の糸井駅周辺を走る播電です。

    (写真提供太子町)

    近くに「糸の井」というの井戸があり、この水で墨をするときれいな字が書けると言われ、播磨10名水のひとつだったそうですが、今は井筒に鉄の蓋が置かれて中を見ることができません。
    さらに北へ行くと播電の車庫の跡があるのですが、ここも今は畑になっていて畝の間にその跡が残っているだけで、これも言われてみないと分かりませんねえ。

    畝の両側に見えているのが点検のための通路で、兵どもが夢の跡という感じでした。

    近くに太子山という小高い山(今は太子山公園)があり、昔この辺り一帯は播電鉄道が経営する「太子山遊園地」があって西播磨一のレジャーランドやったそうです。

    (写真提供太子町)
    今は山の上に聖徳太子の銅像が建っているほかは何もありあせんが、昔はお化け屋敷があったりメリーゴーランドがあったり、夜はこうこうとイルミネーションが輝いてえらい目立ったでしょうね。

    「この聖徳太子の太刀が無くなったことがありましてね、恐らく劣化して落ちたと思われるんですが見つからないので新しく作りました。元の刀の形がよくわからず、こんな物だろうと…(笑)」

    山の下の広場には昭和51年に蒸気機関車のD51(デゴイチ)が設置され、竹下内閣時代の1億円創生事業のお金で植えた桜の木200本は今もきれいに咲き、町民のお花見の場所として親しまれています。

    公園の中に児童館があり、そこを借りてお昼の弁当を食べました。

    美(み)の里(り)弁当」といって太子加工合同組合が作っている弁当です。
    太子加工合同組合は太子みそを初め、地元のものにこだわったものづくりをしており、弁当もその一つなんです。

    「私たちは太子みそやこうじにこだわっていまして、例えばとりのから揚げは塩こうじに漬け込んで下味を付けていますし、野菜の上には柚子こうじを添えました。この玉ねぎは玉が小さくて営農組合が困っていたものを使っています。ご飯は勿論太子町のお米を使っていますし、煮しめも昔からの地元の味を守っています」と代表の長谷川壽子さんが話してくれました。
    組合はこの夏に太子みそを原料にした「太子みそふりかけ」を発売しています。

    今回の町歩きの目的とは少し違いますが、ご案内いただいた田村さんがおられる歴史資料館が近くにあるので、帰りがけの駄賃にと言えば失礼ですが、ちょっと見学をしてきました。

    斑鳩寺の聖徳殿を模した八角形の建物で2階建てです。
    入口を入った所がドームになっていて非常に開放的な感じでした。

    2階へはゆるやかなスロープになっていて、壁面に太子町と日本の歴史が現代から古代にわたって書かれてあり、着いたところが展示室です。

    平成5年にオープンした建物でよくてきた建て方だと思いました。

    最後に祭りのシーズンですので祭りにまつわる話題をふたつ。
    「太子あすかふるさとまつり」が11月3日に開かれます。
    あすかホールができたのを記念して出来た祭りで、今年で23回目になります。
    ホールを中心に色んなパフォーマンスがありますが、目玉は斑鳩寺をスタートしてあすかホールまで徳太子など飛鳥時代の扮装で歩く「時代パレード」と、3810個のマッチ箱でつくった聖徳太子のアート作品「マッチ箱アート」です。


    太子西・東両中学校の美術部の70人が作った横336センチ、縦230センチの大作で、地元の神戸マッチが箱を提供してくれました。
    作品の下に書かれた生徒たちのメッセージがいいですね。

    もうひとつは「おたいしマルシェ」が1210日に斑鳩寺境内で開かれます。
    40の手作り商品のブースやカレーやハンバーグの人気店の屋台などがあり、3年前から年に2回開かれている新しいイベントで、年々ファンが増えているそうで、前回はお寺に用意している駐車場が一杯になりました。
    ちなみに斑鳩寺の住職さんが駐車場係をするそうですよ。

  • 2017年9月17日(日) 07時34分

    「西條遊児のひょうご町歩き㉚」 9月18日(月)放送

    兵庫県新温泉町に初めての道の駅ができるというので9月6日、曇り空の但馬へ行って来ました。
    但馬も北近畿自動車道が3月に日高まで延びて便利になりましたね。

    ラジオ関西から3時間足らずと、思ったより早く浜坂に着いて役場の人も驚いていたぐらいですから。

    新しい道の駅は「山陰海岸ジオパーク浜坂の郷」と言い、新温泉町栃谷に9月21日オープンします。

    兵庫県内では34番目の道の駅で、ただ今最後の追い込み工事中というところ。
    外観は但馬地域の集落の特徴である切妻屋根に、落ち着いた色調のいぶし瓦の和風の建物です。

    名物の春来そばや但馬牛のメニューなどを揃えたレストランや地元の農産物を販売するコーナーの他に、ホテルのフロントよろしく専門の観光コンシェルジュを置き、初めて訪れる人のために地域の旬な情報や色んな観光コースを提供していくということです。

    駅長の中井洋祐さんは「11月の末には待望の浜坂道路が開通しますので、初めて但馬へ来られる人にも新温泉町の魅力を堪能していただこうと思っています。地元の美味しいものを集めていますが、湯村炊飯センターが『おにコロ』という新しい商品を開発しましたので、それが目玉になると思います」と話してくれました。

    おにコロというのはおにぎりコロッケのことで、この日は食べられなかったのですが、数日前の試食会では高校生や婦人会に大好評やったそうです。

    湯村炊飯センターの大麻義彦センター長に聞きますと「但馬牛の炊き込みご飯の三角おにぎりの真ん中に但馬牛とチーズを入れて、それにパン粉をまぶして油で揚げていますので、見た目にはコロッケと勘違いされるかもしれませんが、バッチリと但馬牛の味を楽しんでいただけます」とのことでした。

    食べるものでは、昼食にお手頃価格でボリューム満点のランチを食べました。
    浜坂海岸でひときわ目を引く渡辺水産の建物があります。

    ここは毎朝水揚げされた魚介類の販売や、レストランでは旬の食材を使った料理で有名な店ですが、特に観光客だけでなく地元の人にも人気があるのが、お昼の日替わり定食です。

    料理長の山崎秀喜さんは日本料理技能士でカニソムリエでもあります。

    「これは20年近く続く人気メニューでして、今日は9月から始まった底引きであがった子持ちの赤ガレイの煮付け、マグロやサーモンのお造り、太刀魚の陶板焼き、ハタハタの南蛮漬け、エビと野菜の天ぷら、茶わん蒸し、しじみの味噌汁など、平日は120食限定で税込み900円です」

    「遅くなると売り切れの恐れがあると聞いて、我々も11時半に来たのですが、人気の秘密がわかりました」

    「どの魚も旬のもので脂がのって美味しいですから、ゆっくり召し上がってください」

    いやー、美味しかったですね。

    満腹になったので、このあと運動を兼ねて近くの矢城ヶ鼻(やじょうがはな)灯台へ行きます。
    浜坂漁港の近くで、駐車場から10分ほど坂道を上ると目の前に白い灯台が現れてきました。

    近づくと日本海が広がり、目の下にはジオパークの一部が見えます。

    案内していただいた商工観光課の中井達也さんによりますと、お天気のいい日には空の青と灯台の白、そして木々の緑とがマッチして素晴らしい景色だということです。

    さて、浜坂には鉄道ファンなら寄ってみたい場所がふたつあります。
    一つ目は浜坂駅の駅舎にある「鉄子の部屋」という鉄道グッズ館です。

    10年前にふれあいサロンとしてでき、昔の機関車のネームプレートや歴代の浜坂駅の暖簾、切符、余部鉄橋の鋼材、鳥取⇔豊岡のプレート等が展示されていました。

    二つ目は鉄ちゃん垂涎の的、日本に3か所しかないというラティス鉄橋です。
    庭園やテラスのフェンスなどで見るペケ印のデザインの鉄橋で、浜坂駅の近く田君川にかかっている20メートル足らずの橋ですが、ちょうど列車が通過して行きました。

    ラティス鉄橋はこの他に豊岡市竹野川と山口県徳佐川にかかっているそうです。

    最後に新温泉町の新しい試みをご紹介しましょう。
    湯村温泉の荒湯の近くにお試しハウス(田舎暮らし体験型住宅)が6月から登場しました。

    全国的な田舎暮らしブームで新温泉町にも問い合わせがありますが、せっかく移り住んでも予想と違ったと言うことのないように、しばらく腰を落ち着けて生活をしてもらって、肌があって定住に自信が出来たら、改めて新住民として家を斡旋しようというものです。
    商工振興係の東康次郎さんは「新温泉町が全国に誇れるもののひとつに、各家庭に温泉を配湯しているということで、このお試しハウスでも湯村温泉のお湯が使えますので、町の特徴を十分体験していただきたいですね」と言っていました。
    ハウスは木造2階建ての6DK。

    7日以内なら15000円で、最大3か月まで利用できます。
    詳しい問合せは新温泉町商工観光課へ電話をしてください。
    0796-82-5625
     
    今回も新温泉町でいろいろ体験をしてきましが、土産に持って帰った二十世紀梨もみずみずしくて美味しかったですね。山の斜面にたわわに実っていましたが、これも新温泉町の特産なんですって。
               

  • 2017年9月3日(日) 14時33分

    「西條遊児のひょうご町歩き㉙」 9月4日(月)放送

    神戸市の西北隣りにある兵庫県加古郡稲美町へ行って来ました。
    稲が美しく稔るという町名の通り、稲作のほか野菜や果物も豊富な田園都市です。稲美町の特徴のひとつはため池が多いということでしょう。地図を見れば一目瞭然、町内には88のため池が点在し、「稲美のため池群」として文化庁の文化的景観にも選ばれています。

    その中には兵庫県で一番大きい「加古大池」や一番古い「天満大池」などがありますが、最近は農業用水の他にウオーキングやセーリングなどスポーツをはじめ自然観察やレジャーなどにも使われています。

    そのうちのひとつ溝ヶ沢池の近くの「いなみの水辺の里公園」へ行きました。
    2・6ヘクタールの自然いっぱいの敷地の中に、山小屋風の「学習展示棟」や「魚のおうち」、「チョウのおうち」、「ごろっぱ」、「観察池」などがあります。

    この日は児童館との共催で、親子の藍染め教室が「ごろっぱ」と呼ばれる広場で開かれていました。
    公園内で育てた藍の葉っぱをミキサーにかけ、絞った汁にシルクの布などを入れて染めるのですが、水洗いをするときれいな空色になるんです。
    私もご覧のように参加して(と言っても水洗いしただけですが)、きれいな色のスカーフの完成です。

    こちらは、布の上に置いた葉っぱを金槌でトントン叩いて染める「叩き染め」。
    葉っぱの色が布に移っていくので、これなら小さい子供でも大丈夫。

    非常に単純な作業ですが、化学的な染料にない自然の持つ色合いがいいですね。

    さて池と言えば、天満大池に神輿を投げ入れて豊作を祈る、天満神社のお祭りが10月にあります。
    若い衆に担がれた神輿が境内を一周して、土手の上から池に投げ込まれ、そのあと池の中で練りあわされるんやそうです。

    (稲美町提供写真)
    藤田仟磨宮司の話によりますと「もともと池を大事にする神さんとしてお迎えしたので、水に馴染んでもらうよう池に入っていただいてたんですけど、池の土手がだんだんと高くなってきたので、上から放り込まな仕方がないんで…(笑)。毎年祭りが終わったら当番の地区がきれいに修理をするんです。」とのことでした。

    ちなみに今年の秋祭りは10月7日(宵宮)と8日(本宮)ですが、最近は県外からの参拝者も増えてきたそうです。
    この神社には稲美町の有形文化財になっている「天神曼荼羅」というのがあります。
    菅原道真の一代記の絵巻物を掛け軸にしたもので現在は非公開なのですが、取材ということで少しの時間だけ拝見できました。

    「もともと京都の北野天満宮ある鎌倉時代の絵巻物が、天満信仰が全国に広がる過程で、曼荼羅とか絵巻物がコピーされて全国に保存されてきました。こちらの物は掛け軸スタイルで室町末期から江戸初期のものと思われます」と稲美町の藤戸翼学芸員が解説をしてくれました。

    それにしてはきれいに色も残ってましたので、相当大事に保管されていたんでしょう。

    この天満大池のそばに「にじいろふぁ~みん」というJA兵庫南の直売所がありますが、ここは生産、販売、加工までを一貫して手掛ける、農業の6次産業化の拠点施設としておととしの11月にオープンした所です。

    道を挟んで南側に去年6月から「にじいろ農園」という貸農園ができました。121の区画があって、一番多い約10坪の広さの区画で年間24000円で借りられます。大きな茄子がまだぶら下がっている場所もありますが、夏野菜の収穫はほぼ終わっていました。

    「ここの強みはプロというか、私たちJAの職員が側にいますので、何かわからないことがあれば気軽に聞いていただけることでしょうね。休憩していただく管理棟はエアコンもきいて、トイレもきれいと好評です。」とはJA兵庫南の佐藤大輔さん。

    この後は冬物野菜の植え付けになりますが、まだ区画に余裕がありますので、関心のある方は農園に電話で問い合わせてください。(079-495-7002)
    これは冗談ですがと言いながら、「もし万一収穫に失敗しても、向いのにじいろふぁ~みんで買って『収穫品や』と持って帰ることもできますし…」と笑っていました。

    昼食には稲美町の名物と言われている「天ころうどん」を食べてきました。

    写真で見ると、単につけ麺の天ぷらうどんの様ですが、食べてみると出汁が美味いし、天ぷらの衣がシャキッとしているんです。店主の辻本義雄さんに聞きました。

    「ころというのは香露と書きます。冷蔵庫のない時分は出汁を地中に埋めた甕で熟成させて、地上と地中の温度差で甕のふちに付いた露にまでいい香りがするので香露うどんと言います。それが地元でころうどんと呼ばれています」。

    「感動したのは天ぷらの衣ですが、行儀のええ子みたいに、最後までシャキッとしていますね」

    「あれはうちのブレンドの小麦粉を使ってカリッとするように仕上げています。出汁がしみ込みにくいように、最後まで食感がいいように、そんな粉を使っています」

    作り方は門外不出でしょうが、40年の老舗のお店で、土曜日曜には行列ができるんですつて。

    地元では「いなみうどん」で通ってますが、正式には「香露の里いなみ」といいます。

    最後におまけの話題をひとつ。
    稲美町では今年の6月から婚姻届が新しいスタイルになりました。
    普通、役所で出す婚姻届は1枚で出しっ放しですが、ここは複写式になっていて2枚目に記念写真が貼れるようになっていて、持って帰ることができるのです。2人のいい思い出になるでしょう。
    ロビーには記念写真を写すコーナーもあり、私が代わりにパチリ。

    えらいロートルの花婿で申し訳ありません。
    次回は但馬の美方郡新温泉町へ行く予定です。

  • 2017年8月19日(土) 17時39分

    「西條遊児のひょうご町歩き㉘」 8月21日(月)放送

    今月8日に上郡町へ行って赤松円心を中心に取材をしました。
    千種川に沿って国道373号を北へ行くと「中世の武将、赤松円心の郷」と書いた大きな立て看板が見えてきます。

     ここが赤松円心出発の地なんです。
    近くに宝林寺という赤松一族の氏寺があり、その境内に「円心館」と言う建物がありました。

    中には兵庫県の有形文化財である赤松三尊像をはじめ円心に関する資料が展示されています。

    赤松円心は鎌倉時代から南北朝にかけての村上源氏の流れをくむ武将で、足利尊氏と組んで室町幕府を建てた人物です。
    住職の向田雅昭さんによりますと「袈裟をまといながら刀を差していますので、怪訝に思われる人もあると思いますが、これには訳があります。昔の武将は戦いの後、亡くなった武士の冥福を祈るためお寺を建て、高僧に寄進してその場を去りました。しかし円心は武士でありながら仏門に入って、亡くなった武士の冥福を祈り続けた、そういう慈悲深い人やったんですね。だから地元の人は今でも円心公と呼ばずに『円心さん、円心さん』と心安く呼んでいます」ということです。

    川向うに赤松一族が住んでいたといわれる屋敷跡があり、昨年から発掘調査が行われており、生活で使われた土器類が沢山出ています。

    この日は発掘体験の日ということで、地域の小学生も参加していました。
    「ここは赤松小学校の跡地でもありまして、子どもたちに体験してもらうことで、自分たちの地域に歴史的な人物がいたんだという郷土愛にもつながればと思っています」と学芸員の島田拓さんが話してくれました。

    近くにある智頭急行の駅名も「河野原円心駅」とその物ズバリで、駅前に「落ちない城白旗城」と書かれた旗がなびいています。

    近くにある、高さ440メートルの白旗山に円心が建てた白旗城は、総勢6万の新田義貞軍の猛攻にも落ちなかった難攻不落の城で、これにあやかって上郡町では去年から受験生をターゲットにして「落ちない城白旗城プロジェクト」を立ち上げました。
    上郡駅の案内所に置いてある絵馬に願い事を書いて、白旗城の周辺3ヵ所にある絵馬掛け所に掛けると合格間違いなし?というわけです。

    そのひとつが円心駅にもあり、ホームに上がる階段途中に沢山の絵馬がぶら下がっていました。

    夏休み中は上郡町役場の1階ロビーに「落ちない城白旗城 自習スペース」も作られ、廃校になった小学校で使っていた机と椅子が置かれています。

    さて、上郡町のもうひとつの代名詞はモロヘイヤですが、今年から新しくモロヘイヤを使ったピザが登場したと聞いて、早速食べに行きました。
    船坂地区に「陶酔房」という土曜と日曜のお昼だけ営業している洒落たレストランがあり、オーナーシェフの衣本幸子さんが完全無農薬の野菜やハーブを使った料理を提供しています。

    モロヘイヤはもちろん自家製のもので、「匂いもそんなにきつくなく食べやすいので、結構お客様には評判が良いですね」と衣本さんが言うように、口当たりがよく、お腹にすーっと入っていきました。

    広い庭に色とりどりの奇麗な花(ハーブとか食用花)が植えられていて、それらを使ったサラダも登場します。

    「ラジオ関西の三上公也の情報アサイチ!で聞いた」と言うとランチの後にスフレチーズケーキかプリンのサービスがありますので、行ってみてください。プリンは絶品の味でしたよ。但しこのサービスは9月末までですからご注意を!
    ランチメニューはハンバーグやスペアリブ、グリーンカレー、ピザなど日によって変わることもありますので、予約をしておくと無難です。℡ 0791-56-6191

    秋の味覚と言えばぶどうですが、上郡町には13のぶどう園があります。以前は観光ぶどう園もありましたが、ここ数年前からぶどう狩りは止めているんだそうです。船坂にある樫本ブドウ園で樫本祐一さんに聞きました。

    「だんだんと組合員も高齢化してくるし、以前ほどお客さんも多くないし、対応する人手もいるしというようなことで、今は直売だけにしています。そのほうがお客さんにとっても新鮮そのものが買えるので好評で、次の年からはメールや電話で注文していだいて、お盆過ぎから9月末まで大忙しです」

    「それだけ信頼してもらっているということですね」

    「有難いことですわ」

    樫本ブドウ園では40アールの広さに100本のぶどうが植わっており、1本に約100房のぶどうが生って、ある程度大きくなると袋をかけていくのですが、なんぼAIが発達しても、大きさや形、高さなどがみな違いますので機械化は無理やろうということです。

    今のところ順調に育っていますが、このところの極端な気候の変化が心配の種で「例えば、熱帯夜が続くと色づきが悪いし、日照りのあとに急に大雨が降ると裂果するし、とにかく自然に逆らわんようにして面倒をみてやらないかんのです。その代わり一生懸命面倒をみてやると、よお言うことを聞いてくれます」と汗を拭きながら話してくれました。

    樫本ぶどう園では約20種類のぶどうが、太陽の恵みをいっぱい受けて美味しそうに実っていましたが、予約制ということですので前もって電話をしておいてください。℡ 0791-55-0359

    来月は稲美町を歩いてきます。

  • 2017年7月16日(日) 19時52分

    「西條遊児のひょうご町歩き㉗」 7月17日(月)放送

    今月11日に兵庫県佐用町へひまわりを見に行きました。
    合併前に南光町と呼んでいた地区に120万本のヒマワリが6つの地域に分かれて植えられており、それぞれ1週間から10日ほど時期をずらせて7月から8月上旬にかけて順次開花するようにしています。

    私の行った日はその皮切りの宝蔵寺地区で25万本のひまわりが見事に咲いていました。

    自治会長の木南嗣男さんによりますと、雨に泣かされた去年に比べて、今年の出来は上々ということです。

    畑の周りには地域の人たちが作った案山子が沢山立ってお客さんを歓迎していますので、私も子供の案山子とパチリ。

    7月15日から30日までは南光スポーツ公園周辺で「ひまわり祭り」が開かれ、ひまわり迷路や世界のひまわりなどが登場しますのでお楽しみください。

    夏の主役ひまわりも8月末には刈り取られ、種がひまわり油に変身します。
    畑から15分ほど北に車で走ったところに「南光ひわまり館」があり、ここの地階でひまわり油が作られています。

    営業主任の小久保ちほさんに聞きますと、種から油になるまで9つほどの工程を経て1週間かかるんやそうで、手間ひまをかけた製品なんですね。

    売店を見ますと本命のひまわり油は勿論ですが、ひまわり飴やひまわり煎餅、ひまわりカレー、ひまわりうどん、ひまわりドレッシングとひまわりのオンパレードでした。

    さてここで、最初の取材予定にはなかったのですが、今年から佐用町に新しく登場し、やがて佐用町の名物になるかも?という物をご紹介しましょう。
    「佐用学び舎農園」という次世代農業のモデルプラントで、廃校になった中学校のグランド一杯に大きなビニールハウスが15棟並んでいて、中を覗いてみるとトマトがびっしり植わっていました。

    いま流行りの水耕栽培ではなく、土にこだわった土耕栽培ですが、使われている水がウルトラファインバブル水という新技術を使った水なんだそうで、この水を少し絞り気味に与えることで甘さが増したトマトが出来るんですって。

    年間通じて毎日150キロを出荷すると言いますからトマトの生産工場ですね。
    佐用高校の農業科学科の生徒が実習に来たりしているといいますから、彼らが将来、新しい農業の従業員として地元に残ってくれるかもしれません。
    普通のトマトとミニトマトの間の中玉トマトで、「夢茜」というブランド名で大阪や神戸のデパートで、ちょっと高級感のあるフレッシュトマトとして販売されています。
    もちろん地元の道の駅「宿場町ひらふく」でも売っていました。(1ケースに6個入って290円)

    道の駅宿場町ひらふくは18年前にでき、今年の春にリニューアルしました。

    売店にはひまわり油はもちろん、地元の特産品「ばあちゃんの混ぜご飯の具」や「こんにゃく」なども人気商品やそうです。地元産ではありませんが、宝くじも売ってました。

    昼食は道の駅のレストランで「ひらふく定食」を食べたのですが、手作りこんにゃくの刺身や混ぜご飯、特産自然薯の饅頭、天ぷらなど地元の素材にこだわったいちおし定番メニューだそうです。

    もうひとつの人気メニューである、こんにゃくラーメンは売り切れで残念ながら食べることができませんでした。

    道の駅の近くに私設の観光案内所がありました。
    観光案内所というと、一般的には行政とか商工会などが運営しているのですが、個人でやっているというのは珍しいですね。
    武田殖一(しげいち)さんが自宅のガレージを改装して、佐用町内の観光地を紹介する写真やパンフレットを並べているのですが、町角のたまり場という感じです。

    武田さんは「町を賑やかにしたいし、生き甲斐とボケ防止を兼ねているんです」と笑っていました。

    佐用川沿いの土蔵の見える川端は相変わらずの人気スポットで、この日もアマチュア画家が3人、それぞれの場所でスケッチをしていました。

    先日の神戸新聞で報道されましたが、道の駅の向いの山上にある利神城跡が国指定の史跡に指定されそうで、これが決まれば新しい観光名所になると思われます。
    373メートルの利神山の上に立つ山城で、石垣が崩れる恐れがありますので今は登ることはできません。
    その代わり道の駅にある展望デッキに上がると城跡がよく見えますし、眼下には智頭急行の平福駅も見え、運が良ければ特急列車とコラボの写真も撮れそうです。

    町では指定に備えて石垣の修繕など保存整備を進める予定だということです。

    今回の町歩きも新しい発見があり楽しい旅でした。
    来月は上郡町を歩く予定です。