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遊児のひょうごぶらり歩き!

「遊児のひょうご『町』歩き」番組内容

コメンテーターの西條遊児が、兵庫県内の『町』のさまざまなスポットを巡り、レポートします。

放送は終了しました。ご愛聴いただき、ありがとうございました。

  • 2017年8月19日(土) 17時39分

    「西條遊児のひょうご町歩き㉘」 8月21日(月)放送

    今月8日に上郡町へ行って赤松円心を中心に取材をしました。
    千種川に沿って国道373号を北へ行くと「中世の武将、赤松円心の郷」と書いた大きな立て看板が見えてきます。

     ここが赤松円心出発の地なんです。
    近くに宝林寺という赤松一族の氏寺があり、その境内に「円心館」と言う建物がありました。

    中には兵庫県の有形文化財である赤松三尊像をはじめ円心に関する資料が展示されています。

    赤松円心は鎌倉時代から南北朝にかけての村上源氏の流れをくむ武将で、足利尊氏と組んで室町幕府を建てた人物です。
    住職の向田雅昭さんによりますと「袈裟をまといながら刀を差していますので、怪訝に思われる人もあると思いますが、これには訳があります。昔の武将は戦いの後、亡くなった武士の冥福を祈るためお寺を建て、高僧に寄進してその場を去りました。しかし円心は武士でありながら仏門に入って、亡くなった武士の冥福を祈り続けた、そういう慈悲深い人やったんですね。だから地元の人は今でも円心公と呼ばずに『円心さん、円心さん』と心安く呼んでいます」ということです。

    川向うに赤松一族が住んでいたといわれる屋敷跡があり、昨年から発掘調査が行われており、生活で使われた土器類が沢山出ています。

    この日は発掘体験の日ということで、地域の小学生も参加していました。
    「ここは赤松小学校の跡地でもありまして、子どもたちに体験してもらうことで、自分たちの地域に歴史的な人物がいたんだという郷土愛にもつながればと思っています」と学芸員の島田拓さんが話してくれました。

    近くにある智頭急行の駅名も「河野原円心駅」とその物ズバリで、駅前に「落ちない城白旗城」と書かれた旗がなびいています。

    近くにある、高さ440メートルの白旗山に円心が建てた白旗城は、総勢6万の新田義貞軍の猛攻にも落ちなかった難攻不落の城で、これにあやかって上郡町では去年から受験生をターゲットにして「落ちない城白旗城プロジェクト」を立ち上げました。
    上郡駅の案内所に置いてある絵馬に願い事を書いて、白旗城の周辺3ヵ所にある絵馬掛け所に掛けると合格間違いなし?というわけです。

    そのひとつが円心駅にもあり、ホームに上がる階段途中に沢山の絵馬がぶら下がっていました。

    夏休み中は上郡町役場の1階ロビーに「落ちない城白旗城 自習スペース」も作られ、廃校になった小学校で使っていた机と椅子が置かれています。

    さて、上郡町のもうひとつの代名詞はモロヘイヤですが、今年から新しくモロヘイヤを使ったピザが登場したと聞いて、早速食べに行きました。
    船坂地区に「陶酔房」という土曜と日曜のお昼だけ営業している洒落たレストランがあり、オーナーシェフの衣本幸子さんが完全無農薬の野菜やハーブを使った料理を提供しています。

    モロヘイヤはもちろん自家製のもので、「匂いもそんなにきつくなく食べやすいので、結構お客様には評判が良いですね」と衣本さんが言うように、口当たりがよく、お腹にすーっと入っていきました。

    広い庭に色とりどりの奇麗な花(ハーブとか食用花)が植えられていて、それらを使ったサラダも登場します。

    「ラジオ関西の三上公也の情報アサイチ!で聞いた」と言うとランチの後にスフレチーズケーキかプリンのサービスがありますので、行ってみてください。プリンは絶品の味でしたよ。但しこのサービスは9月末までですからご注意を!
    ランチメニューはハンバーグやスペアリブ、グリーンカレー、ピザなど日によって変わることもありますので、予約をしておくと無難です。℡ 0791-56-6191

    秋の味覚と言えばぶどうですが、上郡町には13のぶどう園があります。以前は観光ぶどう園もありましたが、ここ数年前からぶどう狩りは止めているんだそうです。船坂にある樫本ブドウ園で樫本祐一さんに聞きました。

    「だんだんと組合員も高齢化してくるし、以前ほどお客さんも多くないし、対応する人手もいるしというようなことで、今は直売だけにしています。そのほうがお客さんにとっても新鮮そのものが買えるので好評で、次の年からはメールや電話で注文していだいて、お盆過ぎから9月末まで大忙しです」

    「それだけ信頼してもらっているということですね」

    「有難いことですわ」

    樫本ブドウ園では40アールの広さに100本のぶどうが植わっており、1本に約100房のぶどうが生って、ある程度大きくなると袋をかけていくのですが、なんぼAIが発達しても、大きさや形、高さなどがみな違いますので機械化は無理やろうということです。

    今のところ順調に育っていますが、このところの極端な気候の変化が心配の種で「例えば、熱帯夜が続くと色づきが悪いし、日照りのあとに急に大雨が降ると裂果するし、とにかく自然に逆らわんようにして面倒をみてやらないかんのです。その代わり一生懸命面倒をみてやると、よお言うことを聞いてくれます」と汗を拭きながら話してくれました。

    樫本ぶどう園では約20種類のぶどうが、太陽の恵みをいっぱい受けて美味しそうに実っていましたが、予約制ということですので前もって電話をしておいてください。℡ 0791-55-0359

    来月は稲美町を歩いてきます。