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  • 2019年5月24日(金) 10時48分 社会・カルチャー

    スパコン「京」の後継機が「富岳」に決定 2021年ごろの稼動へ 京の100倍の性能、電力消費は3分の1に

     理化学研究所は23日、スーパーコンピューター「京けい」の後継機の名前が「富岳ふがく」に決まったと発表しました。

    「富岳」は「京」の約100倍の性能で、2021年ごろの稼働を目指しています。

     先月までに一般から応募があったなかから選ばれた「富岳」は、富士山の異名。日本のみならず海外の方々からの知名度が高い富士山=「富岳」が、世界トップクラスのスーパーコンピューターとしての名称にふさわしいことなども考慮されて、選考されたということです。

    「富岳」は昨年、CPU(中央演算処理装置)の開発に成功し、今年3月には、一部の部品の製造を始めました。使い勝手や省エネ性能で世界最高性能を目指し、「京」が苦手としていた大量のデータを読み込む能力は、薬剤を発見したり設計したりする創薬の研究に必要なたんぱく質のシミュレーションや、津波の予想などのために、大幅に増強されます。一方で、電力の消費は「京」の3倍ほどに抑えるということです。

     これを受け神戸市の久元喜造市長は「わが国の科学技術の発展や産業競争力の強化につながる画期的なイノベーションを創出することを期待する」と述べました。また、兵庫県の井戸敏三知事は「『富岳』の産業利用を促し、兵庫、神戸が世界有数の研究拠点として、一層発展することを期待したい」と話しました。なお、「京」は今年8月にその役割を終えます。(ラジオ関西ニュース)