田辺眞人 園田学園女子大学名誉教授が第45回放送文化基金賞を受賞した喜びを語った(写真:ラジオ関西)
第45回放送文化基金賞の個人・グループ部門の放送文化において、長年にわたる地域放送への貢献を讃えられて受賞者に名を連ねたのが、「神戸・兵庫のヒストリアン」こと、ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』パーソナリティーを務める、田辺眞人 園田学園女子大学名誉教授。7月2日に授賞式に臨んだ田辺名誉教授が、ラジオ関西に凱旋。18日の『時間です!林編集長』にゲスト出演し、放送文化基金賞受賞の感想を述べた。
「我々がやっている仕事として、(これまで受賞している兵庫県や神戸市、宝塚市の)文化賞とか(文部大臣表彰や兵庫県知事表彰など)教育功労とかは、いつかもらえたらなというのはありましたが、私にとって放送文化基金賞(を受賞する)というのは、まるで『文学賞がほしい』とずっと小説を書いてきた人に、日本相撲協会がトロフィーをくれたみたいなこと。ほんまにそれくらい(受賞決定のときは)『ええっ!』って、びっくりしました」というたとえを披露して、スタジオの出演者を爆笑させながら、田辺名誉教授は受賞の驚きを表現していた。
『時間です!林編集長』出演時は、ユーモアを交えながら話を進めた、田辺眞人 園田学園女子大学名誉教授(写真:ラジオ関西)
「私は『神戸のヒストリアン』ということで、神戸・阪神間(が主)だったのですが、(これまで担当した)番組を通じて、(兵庫)県下に目がいくようになりました。その総決算が、昨年度の兵庫県政150周年(※ラジオ関西でも県政150周年番組をレギュラーで担当)。それもいい勉強になりました」(田辺名誉教授)
放送文化基金賞は、過去1年間(第45回は、2018年4月~2019年3月が該当)の放送のなかから選ばれた、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに毎年贈られる賞。近年では、田辺名誉教授と同じ部門で、俳人の夏井いつきさんやシンガーソングライターのさだまさしさんらが受賞している。今回の審査委員会の講評では、「地域の歴史や文化を再確認、維持するうえで、地域放送局の役割はきわめて大きい。その原動力となるのが、語り口が新鮮で説得力があり、豊富な知識を持つ地元の文化人。田辺教授の兵庫の歴史や文化を語る口調の、なんと魅力的であることか。地域の放送文化に貢献する田辺眞人さんを讃え、賞を贈る」と述べられている。
「私自身はこういう世界(放送の分野)で生きていこうと思って練習してきたわけではなかったのですが、大学の教室で(の授業)、あるいは、市民の講座などと同じような形で(番組などに)臨み、縁があって放送と付き合うと、これもいい教育的な手段になると痛感しました」と、田辺名誉教授にとって、神戸・兵庫の歴史を伝えていくうえで、放送の役割の重要性を再認識していた。
いまや兵庫史の伝え手の代表格ともいえる、田辺名誉教授。9年目を迎えている自身の番組『田辺眞人のまっこと!ラジオ』をはじめ、今後も、その独特で優しく魅力的な語りで、お茶の間に神戸・兵庫の歴史を紐解いていく。
田辺眞人 園田学園女子大学名誉教授と、『時間です!林編集長』出演陣(写真:ラジオ関西)
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