晩秋のJR姫新線~ローカル線の奇跡とは~〈はーさんの行ってきました!〉
〈はーさんの行ってきました!〉
姫路から岡山の新見まで158kmを結ぶ姫新線。
かつては山陽山陰連絡の重要路線でしたが、
中国道や智頭急行の開通で利用客が全盛期の半分以下に激減。
そこで地元では利用客の推進・活性化作戦を展開、
数年後にその目標を見事達成させることができたのです。
では運転本数の多い姫路から播磨新宮までを、
晩秋の風景や見どころや利用客を増やしたアイデアも含めてご紹介しましょう。
姫路駅3番線からキハ127系2両の気動車が出発。
もちろん出発前には5・6番ホームにある姫路名物「駅そば」をしっかり食べておきました。
「播磨高岡」「余部」「太市」を過ぎると、「本龍野」に到着。
ヒガシマル醤油の本社もある「播磨の小京都・龍野」は晩秋のみどころいっぱいです。
うすくち龍野醤油資料館では、醤油づくりの歴史や製造工程が入館料わずか10円で学べます。
また藩主の屋敷庭園だった聚遠亭や600本のカエデがある龍野公園では、
まだまだ美しい紅葉を楽しむことができます。
昭和レトロ情景館は築200年の古民家に、昭和30~40年代の龍野の街を再現した巨大ジオラマ館。
元市職員の館主が13年かけて完成させました。
1/80サイズに昭和の風情たっぷりの建物が100以上。
人物や街の描写も実に緻密でリアルで、
HOゲージの鉄道模型のSL・機関車・貨物などが縦横無尽に走り抜けます。
次の「東嘴崎」には「揖保乃糸資料館・そうめんの里」があります。
手延べそうめんの歴史や製造工程を見学した後は、特製にゅうめんで体をしっかり温めて下さい。
揖保川鉄橋を渡ると「播磨新宮」。ほとんどの列車がこの駅どまりです。
ここから先の佐用方面行は日中1~2時間に1本に減ってしまいます。
ここでは国民宿舎・志んぐ荘横の東山公園の圧巻の紅葉をお楽しみ下さい。
では最後にローカル線では珍しい乗客増加に成功したポイントをまとめておきます。
①姫路~播磨新宮間のダイヤ増発、
②横1・2座席という快適車両の新造、
③非電化ながら最高時速100km/hという高速化、
④各駅の駐車場整備、
⑤各種利用補助などが実り、かつ沿線にいくつもの高校があることも功を奏したようです。
年間240万人まで落ち込んだ乗客を300万人まで戻すチャレンジは
わずか6年で達成され「ローカル線の奇跡」という伝説を生みだしたのです。
2020.11.26放送分 羽川英樹ハッスル!「行ってきました!」より
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