近鉄京都線(京都~西大寺)~2大観光都市を結ぶ路線のいま~〈はーさんの行ってきました!〉
〈はーさんの行ってきました!〉
京都と大和西大寺を結ぶ近鉄京都線は、
昭和3年に奈良電気鉄道として開通し、昭和38年に近鉄の路線となりました。
新幹線ホームの下を近鉄が使用しており、奈良・橿原神宮前・天理方面への電車が行きかいます。
では主な急行停車駅から見所をご紹介しましょう。
「東寺」は真言宗の総本山。
木造の塔として日本一の高さ55mの五重塔で有名で、毎月21日の弘法市は多くの人で賑わいます。
京都市営地下鉄と相互乗り入れする「竹田」、
特急も停車し京阪電鉄とも接続の「丹波橋」を過ぎると「桃山御陵前」。
駅の西側に伸びる大手筋商店街は京都でも有数の元気なアーケード。
また駅東側には「ごこんさん」で知られる御香宮があり、
酒の仕込みにも使うまろやかな水がこんこんと湧き出ています。
そこから参拝道を歩くと長~い230段の石段があり登り切ったところに明治天皇陵が広がります。
「桃山御陵前」を出るとすぐに<澱川(よどがわ)橋梁>で宇治川を渡ります。
これが日本一長い全長165mの橋脚のないトラス橋で、
かつて陸軍が川原で演習するのに邪魔にならないよう このような設計になったといわれています。
ここでは特急も時速を45kmに落としてゆっくり渡っていき、
鉄マニアのフォトスポットとなっています。
「大久保」「新田辺」を過ぎると、次は難読駅名の「新祝園(しんほうその)」。
ここは<けいはんな学研都市>の中心駅で、JR学研都市線とも連絡しています。
国立国会図書館や、24ヘクタールの広大な里山を生かした<けいはんな記念公園>もあり、
京都南部の新しい顔となっています。
「高の原」は平城ニュータウンの中心駅。
駅がちょうど奈良市と京都府木津川市の境にあるため、
京都と奈良が混在した不思議な街が形成されています。
「大和西大寺」は近鉄最大の連絡ターミナル。
京都・奈良・大阪なんば・橿原神宮前と車庫に向かう5つの路線がX字型に平面交差するさまは、
実に複雑でまるで爬虫類の大行進のようです。
もともとは京都・奈良という2大観光都市の輸送が目的でしたが、いまや通勤通学路線に。
多くの歴史遺産と新しい街が同居する 興味深い路線なんです。
2021.5.20放送分 羽川英樹ハッスル!「行ってきました!」より
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