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羽川英樹ハッスル!

  • 2021年7月22日(木) 10時10分

    「いとしこいし展」(上方演芸資料館)〈はーさんの行ってきました!〉

    〈はーさんの行ってきました!〉

    大阪なんばの府立上方演芸資料館(ワッハ上方 7階)では
    「夢路いとし・喜味こいし 上方漫才を支えた兄弟コンビ展」が開催されています。
    旅回り一座の家庭で育ち、幼いころから舞台に立っていた二人。
    今回の特別展では少年漫才からスタートし66年に渡ってコンビを組んだ兄弟にスポットを当て、
    貴重な写真・映像・資料・コメントなど約60点が展示されています。

    今回の特別展では少年漫才コンビの頃や、宝塚新芸座時代の貴重な写真が目をひきます。
    それに各賞受賞時の盾や賞状、当時の舞台の台本やなつかしのポスタ―や出番表も展示されています。

    また写真の横には当時のふたりの思い出コメントも添えられています。
    神戸で住んでいた家には壁を隔てて2世帯で暮らし、
    その真ん中の壁をくりぬいて共同で使った電話の写真と逸話は思わず笑ってしまいます。
        

    会場の一角では在阪民放各局のテレビ・ラジオに出演したVTRが日替わりで流れており、
    往年の代表作に出会うこともできます。
    落語とちがって漫才は同じネタを何度も聞くと飽きてくるはずなんですが、
    二人のネタは繰り返し聞いても飽きることなく何回も笑えてしまえるから不思議です。

    舞台登場時には自己紹介やつかみは一切なく、いきなり本題にはいるのも特徴。
    漫才では「君」・「僕」と呼び合い、上方漫才に多い「俺」・「お前」などはいっさい使わず品位を保ちます。
    兄・いとしの飄々としたボケに、弟・こいしが独特のダミ声で絶妙のつっこみ。
    もはや漫才界の大御所なのに、ご両人とも実に腰が低くお人柄が暖かいのが印象的。
    出番はトリを好まず、ラス前に登場していたのも特徴でした。

    「漫才は伝承芸ではない」といっさい弟子をとらなかった二人。
    兄弟ならではの絶妙な呼吸は「上方漫才の至宝」と称され、唯一無二の地位を築き上げます。
    コンビ名も漫才というより役者のような語呂とロマンを漂わせ、「いとこいさん」と慕われた二人。
    その足跡をたどるこの特別展は8月31日まで開催(月曜休館)で、入場無料となっています。

    2021.7.22放送分 羽川英樹ハッスル!「行ってきました!」より

    【鉄アナ・羽川英樹の出発進行】はこちら