兵庫県のほぼ中央にある加西市は、酒米の王者・山田錦の一大生産地として知られている。市内にある兵庫県立播磨農業高校でも、授業の一環として山田錦が育てられており、今年は初めて、地元の蔵元・三宅酒造の協力で日本酒に。高校の愛称と同じ「播農」と名付けられた。姉妹校のフランスの農業高校に届ける計画はコロナで中止となったが、2020年10月からは販売が始まり、「いずれはフランス輸出も」とは学校関係者は意気込む。
播磨農業高校農業経営科3年の右田哲治さんと岡田圭吾さんに、山田錦づくりを通じて学んだこと、就農者の卵としての将来の夢を聞いた。
――右田くんが、農業経営科を志望した理由は何でしょうか?
【右田】 おじいちゃんの影響で「農業ってすごい!」と感じたのがきっかけです。地元・淡路にも農業系の高校はありましたが、あまり専門的なことを学べないと知り、どうせ学ぶなら播磨農業高校に進学して本格的な知識を得たいと思いました。
――おじいちゃんの作るスイカが甘い、と教えてくれましたね。
【右田】 スーパーとかで買ったスイカより、何故か甘いんです。ずっと口に残るような甘さがあって、そんなスイカを作れるおじいちゃんがすごい!と、感じていました。
――岡田くんは、農業経営科を志望した理由は何ですか?
【岡田】 僕は、幼い頃から祖父の稲作を手伝っていて、機械に乗っている父や祖父がカッコ良くて「ああなりたい」と思ったので、播磨農業高校に入学しました。
――高校3年間で、どのようなことを学びましたか?
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