毎週月曜日の午後6時からラジオ関西で放送している、サッカー・J1のヴィッセル神戸応援番組『GOGO!ヴィッセル神戸』。5日の放送ではウイークリーマッチレポートとして、2日にノエビアスタジアム神戸で行われたJ1第21節、ヴィッセル神戸vsガンバ大阪戦をピックアップ。試合後のGK飯倉大樹、MF増山朝陽のコメントを交えて、試合を振り返った。
なかでも、この試合で注目を集めたひとりが、横浜F・マリノスから完全移籍加入したばかりで、早速スターティングメンバーに名を連ねた、飯倉だ。ピッチでは、時にペナルティーエリア外に出て、ダンクレーと大﨑玲央の2人のセンターバックの間に入ってディフェンスラインでのボール回しにも参加したり、果敢に飛び出してカバーリングに入るなど、新18番は、近年トリコロールの一員として見せていたアグレッシブなプレーを、新チームでも随所に披露。2失点したとはいえ、ピンチを防ぐ場面も多々あり、守備能力の高さも発揮。山口蛍も、「(飯倉)大樹くんが加わって、自分たちがやろうとしていることに対して、すごくプラスアルファを出してくれることもたくさんあるから、それはすごく大きいなと、今日の試合で感じました」と試合後にコメントしたように、飯倉の存在は早くもクリムゾンレッドにとって大きなものになりつつある。
試合を終えた直後の飯倉は、「守備も、攻撃も、ポジショニングがまず大事になる。僕が思っていることは個人の意見なので、監督が今日(G大阪戦)の振り返りをして、どういうふうにミーティングで言うかによりますが、そういうの(チーム戦術)にアジャストして、よりよいチームにしていきたい」と述べたうえで、失点の状況を踏まえながら冷静に神戸の現在の課題を指摘する。
「ディフェンスでいうなら、ファーストディフェンダーが決まっていない状況でハイラインを敷くのは、ちょっとリスクが高いなと正直感じました。特に1点目の失点というのは、止めるのが僕の仕事ではありますが、あまりにもイージーに失点してしまうと、そのあとのゲームプランが崩れてしまう。ボールにいくのか、ラインを下げるのか、そういう部分も、まずは守備の立て直しとしてひとつ必要かなと思います」。今夏には選手の入れ替わりも多くなっている神戸。全体の守備時のポジショニングや、ラインの上げ下げなどの統一感は、一刻も早く高めなければいけないところになる。
それは、攻撃に関しても共通する課題。最後尾からチームを見つめた飯倉は「攻撃はサイドに人数が多くかかっちゃっていて、真ん中に入ったときに受けるところで、真ん中から崩していく選択をしないと、サイドの起点もありだとは思いますが、両サイドバックと両ウイングが2枚ずつになるのはもったいない感じが後ろからしたので」と感想をコメント。実際に前半は、敵陣ペナルティーエリアに2選手ほどしか入り込めないなかで、サイドからクロスを上げるも、DFを多くそろえる相手に跳ね返され続けたというシーンが散見。そこは飯倉の見立てと合致するところだ。0-2となったあとの後半途中からは選手交代などで活路を開き、攻撃に枚数をかけ、中に、外にと攻め手が広がっていただけに、攻めにかかるときのチームのオーガナイズも、クリムゾンレッドには求められてくる。
「なるべく攻撃がスムーズになるように後ろからサポートしていきたい」という飯倉。最後の砦としてのみならず、自らも11人目の攻め手として関わりながら、今後も攻撃に幅を広げる重要な役目を担う。
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