ゴジラ スーツ 『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』(2000)より TM&©TOHO CO., LTD.
「ゴジラ」「大怪獣バラン」「流星人間ゾーン」など特撮で実際に使用されたスーツやジオラマなどを展示する「特撮のDNA展」が来月、明石で開幕する。特別展を開催する明石市立文化博物館の館長らが27日、ラジオ関西の番組「時間です!林編集長」に生出演して、貴重な展示物の中身を明らかにした。
特撮に登場するヒーローや怪獣・乗り物といった展示について生放送で詳しく語ったのは、同館・館長の森本理さんと学芸員の梶原誠太郎さん。梶原さんによると、現在の特撮技術はCG(コンピュータグラフィック)を駆使したものが主流だが、かつてはミニチュアやトリックを使った作品がほとんどで、こうした手法が希少になっているという。
また特撮作品に携わるスタッフたちは、存在しない生物を作り出したり、現実には起こりえないことを表現するために知恵を絞り、腕をふるってきた。1984年公開の映画「ゴジラ」では人が中に入って演じるスーツの内部に、見えない仕掛けがあったという。ゴジラの口と瞼の開閉、唇・眼球をワイヤーで操る骨組みが採用され、スーツを着る人の頭に乗せていたそうだ。この“ゴジラ頭部メカニック”を間近で見られるほか、特別展では本来目にすることができない特撮映像の裏側を体感できる。
初公開されるのは1973年放送の「流星人間ゾーン」のマスクや小道具、1958年の「大怪獣バラン」の飛行モデルなど。期間中、造形師・若狭新一さんや映画監督・大森一樹さんのトークショーもあり、昭和から平成にかけて特撮現場に流れていた空気を感じられる機会になりそうだ。
夏季特別展『特撮のDNA展–平成に受け継がれた特撮“匠の夢”–』
2018年7月14日~9月2日まで ※イベントは終了しました
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