田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授
2018年4月から2019年3月までの放送のなかから、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに贈られる「第45回放送文化基金賞」受賞者が5日に発表され、ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』パーソナリティーを務める田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授が、「個人・グループ部門」放送文化の部で、長年にわたる地域放送への貢献を称えられ、受賞者に名を連ねた。
「兵庫・神戸のヒストリアン」として、ラジオ関西をはじめ、各方面で活躍する田辺名誉教授は、兵庫県神戸市出身の71歳。『田辺眞人のまっこと!ラジオ』(毎週日曜10:00-12:30)は2011年4月から放送をスタートし、街かどの歴史や生活の文化を発信し続けている。また、『NHK新兵庫史を歩く』や、NHK大河ドラマ『平清盛』関連施設「平清盛歴史館」の監修も担当した。そのほかにも、ラジオ関西やNHK神戸放送局、サンテレビなどの各媒体を通じて、地域史関連のイベント、放送にも数多く出演。兵庫県の歴史、政治経済、文化などの幅広い知識をわかりやすく伝える独特な話術にはファンが多く、地域の放送文化に対する多年の功労が称えられている。
今回の受賞に「第一に、本当に驚きました」という田辺名誉教授は、「兵庫県などの地域や、生活の歴史という勉強、研究の結果を、普通の市民、県民の人たちに伝えたいという思いで、ずっと教育活動をやってきました。(放送は)聴いてくださったり見てくださったりする方、スタッフの方がいないと成りたたないもの。本当にありがとうございます」と今回の受賞に際し、喜びのコメントを述べていた。
田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授
第45回放送文化基金賞 「個人・グループ部門」放送文化の部 受賞に関するコメント
第一に、本当に驚きました。他の受賞者の面々を見ますと(放送業界で)長年やってこられた方々で、私はこの業界ではまったくの素人ですから。私は、兵庫県などの地域や、生活の歴史という勉強、研究の結果を、普通の市民、県民の人たちに伝えたいという思いで、ずっと教育活動をやってきました。そのなかで、本当に縁としか言いようがないというか、メディアの皆さんと縁があって、教室とか公民館でお話するようなことを、放送でもお話をさせていただきました。(放送文化基金賞に推薦いただいた)NHK神戸放送局や、サンテレビ、そしてラジオ関西などで、長年の経験のなかで、まったくの素人ながら、ようやく放送できるようになってきたのですが、そのなかでの受賞で、こちらのほうがびっくりしているような状況です。
(リスナーの方へ)
聴いてくださったり見てくださったりする方がいないと(放送は)成りたたない世界。もうひとつは、なんぼしゃべっていても、スタッフの皆さんがいないとできないもの。本当にいいスタッフとか、いい聞き手がいて、そして、視聴者・リスナーの皆さんの反応があったからこそだと思っています。
歴史は、すべての物事の時間的な背景ですから、今、起こっている事柄を含めて、「なんでこうなっているのか」、その背景、生い立ちを振り返っていけば、意味はわかるというもの。そういうお話をすると、放送でも市民講座でも、「ああっ、そうやったんか!」という声が結構帰ってきて、それがあったから、楽しくて続けられてきたという感じです。
たとえば、『まっこと!ラジオ』では、歴史的な音楽ということで、番組ではクラシックのみかけているのですが、「日曜日のお昼前にも(クラシックは)よろしいな」とか、「学校を卒業してからあまり聞いていなかったが、改めてこれから聞いてみます」みたいな、聞いてくださる方のメッセージをいただき、こちらも自信を持てるようになりました。(今回の受賞は)番組を通じた、そういうキャッチボールの成果だと思っています。本当にありがとうございます!
【公式サイト】『田辺眞人のまっこと!ラジオ』