ラジオ関西『谷五郎の笑って暮らそう』(火曜10:00-13:00)でお送りしているコーナー「田名部真理のひょうご町あるき」。18日の放送では、兵庫県稲美町を特集し、そのなかで注目の場所として、新元号「令和」と、その出典とされる万葉集で最近脚光を浴びている「いなみ野万葉の森」が紹介された。
いなみ野万葉の森(写真:ラジオ関西『谷五郎の笑って暮らそう』)
古来より万葉集に詠まれた“いなみ野”に位置する稲美町。当時のいなみ野と瀬戸内海を形づくった日本庭園になっている「いなみ野万葉の森」は、昭和63年に開園し、園内には地形に応じて万葉集に歌われた植物が植えられ、それぞれに植物名と万葉歌の標識が設置されている。「4月に入ってゴールデンウイークにかけては休みなしで働きました」と、新元号の発表を機に「いなみ野万葉の森」にスポットライトが当たったことで多忙な日々を送っているのは、稲美町生涯学習課の永田純子課長。来園者や取材も増加しているという。
特に来園者の目にとまっているのが、「令和」ゆかりの場所。「陶板で歌碑が50ほどあるのですが、その1つの歌碑に、『令和』という、今回の序文の切り取りを(植物の)シュンラン(らに)のところに添えているものがあります。(歌碑上で)令と和が横に並んだ状態で、奇跡というべきか、並ぶのはたまたまだったと思うのですが、見つけたときにはびっくりしました。『よく散歩でこの道を通るけどもこれがあるのは知らなかった』という方も結構おられます」(永田課長)。
歌碑に「令」「和」の文字が並んでいる(写真:ラジオ関西『谷五郎の笑って暮らそう』)
「令和」になってから「いなみ野万葉の森」には、新元号初日の5月1日を記念して、地元の有志により寄贈された歌碑と記念碑も新たに設置されている。「静かな万葉の森なので、花や和歌を楽しみながら散策してほしい。水のせせらぎを聞きながらゆったりと時間を過ごしていただけるような森のたたずまいになっていますし、今回、令和の典拠となった万葉集の歌碑がこの稲美町にございますので、またお近くに来られた際は、『いなみ野万葉の森』にお越しください」と永田課長。「いなみ野万葉の森」の入園料は無料で、開園時間は10月~6月の間は9:30~16:00(7月~9月は17:00まで)。月曜日と年末年始(12月28日~1月4日)が休園日となっている。問い合わせは稲美町立郷土資料館、電話079-492-3770まで。
新元号発表にともない、歌碑と記念碑も新たに設置された(写真:ラジオ関西『谷五郎の笑って暮らそう』)