「西條遊児のひょうご町歩き㉗」 7月17日(月)放送
今月11日に兵庫県佐用町へひまわりを見に行きました。
合併前に南光町と呼んでいた地区に120万本のヒマワリが6つの地域に分かれて植えられており、それぞれ1週間から10日ほど時期をずらせて7月から8月上旬にかけて順次開花するようにしています。
私の行った日はその皮切りの宝蔵寺地区で25万本のひまわりが見事に咲いていました。
自治会長の木南嗣男さんによりますと、雨に泣かされた去年に比べて、今年の出来は上々ということです。
畑の周りには地域の人たちが作った案山子が沢山立ってお客さんを歓迎していますので、私も子供の案山子とパチリ。
7月15日から30日までは南光スポーツ公園周辺で「ひまわり祭り」が開かれ、ひまわり迷路や世界のひまわりなどが登場しますのでお楽しみください。
夏の主役ひまわりも8月末には刈り取られ、種がひまわり油に変身します。
畑から15分ほど北に車で走ったところに「南光ひわまり館」があり、ここの地階でひまわり油が作られています。
営業主任の小久保ちほさんに聞きますと、種から油になるまで9つほどの工程を経て1週間かかるんやそうで、手間ひまをかけた製品なんですね。
売店を見ますと本命のひまわり油は勿論ですが、ひまわり飴やひまわり煎餅、ひまわりカレー、ひまわりうどん、ひまわりドレッシングとひまわりのオンパレードでした。
さてここで、最初の取材予定にはなかったのですが、今年から佐用町に新しく登場し、やがて佐用町の名物になるかも?という物をご紹介しましょう。
「佐用学び舎農園」という次世代農業のモデルプラントで、廃校になった中学校のグランド一杯に大きなビニールハウスが15棟並んでいて、中を覗いてみるとトマトがびっしり植わっていました。
いま流行りの水耕栽培ではなく、土にこだわった土耕栽培ですが、使われている水がウルトラファインバブル水という新技術を使った水なんだそうで、この水を少し絞り気味に与えることで甘さが増したトマトが出来るんですって。
年間通じて毎日150キロを出荷すると言いますからトマトの生産工場ですね。
佐用高校の農業科学科の生徒が実習に来たりしているといいますから、彼らが将来、新しい農業の従業員として地元に残ってくれるかもしれません。
普通のトマトとミニトマトの間の中玉トマトで、「夢茜」というブランド名で大阪や神戸のデパートで、ちょっと高級感のあるフレッシュトマトとして販売されています。
もちろん地元の道の駅「宿場町ひらふく」でも売っていました。(1ケースに6個入って290円)
道の駅宿場町ひらふくは18年前にでき、今年の春にリニューアルしました。
売店にはひまわり油はもちろん、地元の特産品「ばあちゃんの混ぜご飯の具」や「こんにゃく」なども人気商品やそうです。地元産ではありませんが、宝くじも売ってました。
昼食は道の駅のレストランで「ひらふく定食」を食べたのですが、手作りこんにゃくの刺身や混ぜご飯、特産自然薯の饅頭、天ぷらなど地元の素材にこだわったいちおし定番メニューだそうです。
もうひとつの人気メニューである、こんにゃくラーメンは売り切れで残念ながら食べることができませんでした。
道の駅の近くに私設の観光案内所がありました。
観光案内所というと、一般的には行政とか商工会などが運営しているのですが、個人でやっているというのは珍しいですね。
武田殖一(しげいち)さんが自宅のガレージを改装して、佐用町内の観光地を紹介する写真やパンフレットを並べているのですが、町角のたまり場という感じです。
武田さんは「町を賑やかにしたいし、生き甲斐とボケ防止を兼ねているんです」と笑っていました。
佐用川沿いの土蔵の見える川端は相変わらずの人気スポットで、この日もアマチュア画家が3人、それぞれの場所でスケッチをしていました。
先日の神戸新聞で報道されましたが、道の駅の向いの山上にある利神城跡が国指定の史跡に指定されそうで、これが決まれば新しい観光名所になると思われます。
373メートルの利神山の上に立つ山城で、石垣が崩れる恐れがありますので今は登ることはできません。
その代わり道の駅にある展望デッキに上がると城跡がよく見えますし、眼下には智頭急行の平福駅も見え、運が良ければ特急列車とコラボの写真も撮れそうです。
町では指定に備えて石垣の修繕など保存整備を進める予定だということです。
今回の町歩きも新しい発見があり楽しい旅でした。
来月は上郡町を歩く予定です。
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