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山崎整の西播磨歴史絵巻

  • 2020年4月12日(日) 08時30分

    梛八幡神社の神事獅子舞

    2020年4月7日(火) 放送 / 2020年4月12日(日) 再放送

    この番組は丸2年間『西播磨の山城』と題しまして、文字通り、主に西播磨県民局管内に点在する山城と、そこを根城として活躍した赤松氏一族を中心に、105回にわたって展開してまいりました。今回から3年目に入るに当たり、タイトルを『西播磨歴史絵巻』と改めまして、装いも新たにスタートいたします。

    前回、予告しましたように、まだ残る山城への探求に加え、周辺の名所・旧跡をも併せるとともに、古代から中世を経て近世の江戸時代、そして近代にかけて、西播磨の地で名を挙げた人物についても掘り下げてまいります。これからもお聞きいただければ幸いです。

    新年度の手始めに取り上げるのは、たつの市神岡町大住寺(だいじゅうじ)にある衣笠城です。越部砦あるいは越部構との呼称から、あまり大きな規模ではなかったことが分かります。海抜133メートルの衣笠山の山頂にありまして、いつ誰が築城したのかは定かではありません。この城についての詳しい話は次回に譲り、衣笠山の東の麓、たつの市神岡町沢田にある(なぎ)八幡神社の兵庫県無形民俗文化財に指定されている「神事獅子舞」を取り上げます。

    梛八幡神社は、仲哀天皇を主祭神に、后である神功皇后とその息子の応神天皇を祭ります。社伝などによると、神社の創立は不詳ですが、715年ごろに編まれた『播磨国風土記』をはじめ『峰相記』や『播州名所巡覧図絵』などに記されております。古くは「梛」を2文字に分けた那祇八幡宮をはじめ、那祇山八幡大菩薩、上岡明神那祇八幡宮などとも呼ばれ、広く信仰を集めてきました。

    こちらの獅子舞は古くからの神事で、江戸時代中期から約300年間、一度の中断もなく毎年10月20日の例祭に奉納されています。舞は12曲あって、全体として華やかで技巧的な特徴を持ちます。起源はもっと古いとされますが、1719年から氏子の16地区が交替で当たり、今日に至っています。例祭当日は多くの見物客でにぎわいます。

    獅子舞は、2人の獅子使いが獅子頭に付けた油単という胴衣を被って、ささら・扇・なぎなた・斧などを持った童子とともに、笛・太鼓・拍子木のはやしに合わせて、さまざまな所作をしながら舞い踊ります。動きは多彩で、可憐さあり、優雅さあり、時に勇壮であったり、ユーモラスで曲芸的なものだったりと、バラエティーに富んでいます。

    中でも特に有名なのが「継ぎ獅子」です。獅子も童子も人の肩の上に乗り、立ち上がってアクロバット的な演技をするため「梛の継ぎ獅子」として名をはせています。次回は、この梛八幡神社の西にある衣笠城を取り上げます。