おたかのシネマでトーク
今日は「キス・ミー・ケイト」をご紹介しました。
監督 ジョージ・シドニー
出演 キャサリン・グレイソン、ハワード・キール、アン・ミラー、キーナン・ウィン、ボビー・バン、ボブ・フォッシー
2月28日に、指揮者でピアニストで、クラシックからジャズ、映画音楽まで幅広い分野で活躍したアンドレ・プレヴィンが、89歳で亡くなりました。
2009年9月からの3年間は、NHK交響楽団の首席客演指揮者も務めていたので、日本にもおなじみの音楽家の彼が、音楽監督として関わった、「キス・ミー・ケイト」が、今月の、懐かしの映画“オタシネ・クラシック”。
小さい頃から天才的な才能を発揮して、なんと高校生の時からMGMと専属契約をしていたという彼。
映画音楽では、「絹の靴下」「恋の手ほどき」「あなただけ今晩わ」「マイ・フェア・レディ」「ジーザス・クライスト・スーパースター」など、数多の作品に関わり、アカデミー賞にも16回ノミネートされ、4回受賞。
元々、シェイクスピアの“じゃじゃ馬ならし”をベースに作られたコール・ポーター作詞作曲の「キス・ミー・ケイト」は1948年にブロードウェイで初演され、トニー賞に輝き、そしてMGMで映画化されたのが1953年。
なんと、3D映画として撮られたのですが、日本で上映されたのは、ずっと後の1987年で、3Dではなく普通の映画としての公開でした。
監督は「錨を上げて」「アニーよ銃をとれ」「ショウ・ボート」「愛情物語」「バイバイ・バーディ」などで知られるジョージ・シドニー。
アンドレ・プレヴィンは、ソール・チャップリンと一緒に音楽監督を務めています。
ミュージカルスターのフレッド(ハワード・キール)の自宅に、作曲家のコール・ポーター(ロン・ランデル)が新作を持ってやって来る。「じゃじゃ馬ならし」をベースにした作品で、フレッドの元妻のリリー(キャスリン・グレイソン)が相手役。
二人で出来上がったばかりの曲“ソー・イン・ラブ”をデュエットしていい感じのところへ、リリーの妹役を演じるロイス(アン・ミラー)がやってきて、フレッドに気のある彼女を含め、一気に盛り上がりながらも、微妙な三角関係は、波乱の予感。
初日にフレッドがロイスに贈った花束が、間違ってリリーの元に届けられ、真相を知ったリリーが舞台の途中で降板すると言い出し、劇中劇と、それを上演する劇団のバックステージのお話が入り乱れての、てんやわんやに。
劇中の求婚者の一人、ポーテシオ役を演じる、ボブ・フォッシーのダンスが見事!
後に、1968年「スイート・チャリティ」で監督デビューし、1973年「キャバレー」でアカデミーの監督賞を獲り、1979年「オール・ザット・ジャズ」では、カンヌのパルムドール賞にも輝いた彼の、キャリアのスタートの頃の姿が見られるのも、ファンにとっては嬉しいところ。
バンバンが言ってたみたいに、ハワード・キールの歌声は、ちょっと古っぽかったりするのだけれど、「アニーよ銃をとれ」「ショウ・ボート」など、長身でハンサム、豊かなバリトンで人気の、1950年代を代表するミュージカルスターだったのです。
宝塚歌劇でも東宝ミュージカルでもおなじみの人気の演目なので、この機会に是非、オリジナルも観ていただきたいデス!
★おたか★
過去ログ…3月20日 放送 おたかのシネマでトーク「バンブルビー」
2月20日 放送 おたかのシネマでトーク「サムライマラソン」
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