おたかのシネマでトーク
今日は「キャッツ」をご紹介しました。
監督 トム・フーパー
出演 ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、ジェイソン・デルーロ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケラン、テイラー・スウィフト、レベル・ウィルソン、フランチェスカ・ヘイワード
ノーベル文学賞の受賞者のT・S・エリオットが1939年に発表した子供向けの「キャッツ ポッサムおじさんの猫とつきあう法」という詩集から生まれた、アンドリュー・ロイド・ウェーバーが作曲したミュージカル。
ロンドンの片隅のゴミ捨て場に住むネコ。自由なノラ猫“ジェリクルキャッツ”達の抗争と、選ばれた1匹のネコが天上に上って生まれかわるというファンタジー。
アメリカのブロードウェイとロンドンのウエストエンドで、長らくロングラン公演の記録を誇っていたが、2006年1月に、同じアンドリュー・ロイド・ウェーバー作曲による「オペラ座の怪人」に、トップの座を奪われてしまった。
日本では劇団四季によって、1983年東京新宿のキャッツシアターで初演され、1985年3月には西梅田のコンテナヤード跡地のキャッツシアターで幕を開け大ヒット、その年、阪神タイガースが優勝して日本一になったことから、街にトラとネコの応援団が繰り出して、大いに盛り上がった年になった。
国内のミュージカル作品としては、最多上演記録を持ち、2010年には、ブロードウェイの記録も抜いた。という訳で、日本人にはおなじみのこのミュージカルが、あの「レ・ミゼラブル」で、ミュージカルの新しい境地を開いたトム・フーパー監督のもと、実写版の映画になった。
一部では、気持ちが悪いとか、ネコなのに顔が人間っぽいのが違和感があるとか酷評もあり、商業的にも失敗作になりそうなのが残念だが、“デジタル・ファー・テクノロジー”と呼ばれるネコの毛を生やす技術のVFXを使い、人の肌に毛皮を合成するというような技を駆使し、しかも違和感のないように何度もやり直しをしながら、独特の表情豊かなネコたちを作り上げたらしい。
映画版の主役は捨てられた白猫のヴィクトリア。演じているのは、英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルのフランチェスカ・ヘイワード。素晴らしいそのダンスは、正に圧巻!
他にも有名なナンバー“メモリー”を歌う娼婦ネコのグリザベラ(ジェニファー・ハドソン)、長老ネコのオールド・デュトロノミー(ジュディ・デンチ)、マンカストラップ(ロバート・フェアチャイルド)、バストファー・ジョーンズ(ジェームズ・コーデン)、ラム・タム・タガー(ジェイソン・デルーロ)、そしてボンバルリーナ(テイラー・スウィフト)などなど、有名なキャストが集合し、ネコたちのスケールに合わせて、3倍ぐらいの大きさに作った椅子やドアなどの装置をバックに、歌い踊る。
テイラー・スウィフトが作詞し、アンドリュー・ロイド・ウェーバーが作曲をした映画のための新曲“ビューティフル・ゴースト”を、劇中ではフランチェスカ・ヘイワードが歌い、エンドロールでは、テイラー・スウィフトが歌うのは、聴きもの!
どうも、舞台版のあのグラムロック風のいで立ちのネコたちになじんでいるせいか、逆にリアルすぎるのがどこまでいっても、違和感の拭えなかった映画版。
貴方は、どう観る???
★おたか★
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