*おたかのシネマでトーク
今日は「 コンテイジョン 」をご紹介しました。
監督:スティーブン・ソダーバーグ
キャスト:マリオン・コティヤール
マット・デイモン
ローレンス・フィッシュバーン
ジュード・ロウ
グウィネス・パルトロー
他
今、巷で話題の映画がコレ。
まるで、コロナウィルスに翻弄されているわれわれの現状を、10年近く前に予見していたかのような内容の
感染症の恐怖とパニックを描く、デザスタームービー。
香港に出張し、帰りにシカゴで昔の恋人とのひと時の逢瀬を楽しんだベス・エムホフ(グウィネス・パルトロー)。
ミネアポリス郊外の自宅に戻った2日後、彼女はけいれんを起こし倒れ、夫のミッチ・エムホフ(マット・デイモン)に付き添われ、救急搬送されるが、そのまま亡くなってしまう。同じころ、息子のクラークも同じ症状を起こし、自宅で亡くなり、正体不明の病気の疑いで、ミッチは隔離されるが、発病はせず、免疫があることが分かる。
同じような事例が世界各地から報告されWHO(世界保健機構)が動き出す。
アトランタのCDC(疾病対策センター)のエリス・チーヴァー博士(ローレンス・フィッシュバーン)は、部下のエリン・ミアーズ医師(ケイト・ウィンスレット)に調査を指示、発生源は溯ってベスであることを確信する。
一方、WHOの疫学者レオノーラ・オランティス(マリオン・コティヤール)も又、ベスからすべてが始まったことを突き止めていた。
そしてCDCのアリー・ヘクストール(ジェニファー・イーリー)は、ウィルスが豚と蝙蝠に関係するものであることを見つけるが、治療の研究は行き詰る。
そんな中、フリー・ジャーナリストのアラン・クラムディ(ジュード・ロウ)は、いち早く伝染病であると警鐘を鳴らし、ブログでレンギョウという植物で治ったという情報を流し、人々は薬局に殺到する。でもこれは関係する会社の株価を吊り上げるためのニセの情報だった。
町は封鎖され、強奪や暴動が起こり、人々は大パニックに陥る。
やがて、アリーが有望なワクチンを作り、自ら実験台となってその有効性を証明し、人々への接種が始まるが・・・。
監督はアカデミーの監督賞に輝いた2000年の「トラフィック」や「オーシャンズ」シリーズの11~13などを手掛けているスティーブン・ソダーバーグ。
1989年、初めての長編映画「セックスと嘘とビデオテープ」で、カンヌ国際映画祭で史上最年少でパルム・ドール賞に輝いたのが26歳の時。ビデオを使って性体験を語るというモチーフが斬新で話題にもなったのだけど、今作では感染の過程を追うのに、監視カメラの映像が効果的に使われ、さすがの演出ぶり。
未知のウィルスの恐怖を、科学的な考証とドキュメンタリータッチで描き出すと同時に、パンデミックが起こった後の人間の心理状態と行動の愚かさをつきつけられて、本当に恐ろしい。
ネット社会の現在、人命を守るために重要な情報とは何か?
人心をかく乱し、パニックを引き起こすフェイクニュースとはどんなものか?
溢れかえる情報の中で、何を選択するかを見極める人間力が今、試されているのだろう。
本当に怖い、そしてスゴイ映画だ~!
★おたか★
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