*おたかのシネマでトーク
今日は「 エジソンズ・ゲーム 」をご紹介しました。
監督:アルフォンソ・ゴメス=レホン
キャスト:ベネディクト・カンバーバッチ
マイケル・シャノン
ニコラス・ホルト
キャサリン・ウォーターストン
トム・ホランド
他
コロナウィルスの影響でクローズされていた映画館も、徐々に再開され、公開延期だった新作映画も、ボチボチ公開されはじめ、4月にロードショーの予定だったこの映画も、6月19日からの公開が決定。
19世紀、アメリカは電気の誕生による新時代を迎えようとしていた。
現在の電気の原点を決めることになった“電流戦争”。
1880~90年代に壮絶なバトルを繰り広げたのが、白熱電球の事業化を成功させた天才発明家トーマス・エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)と、カリスマ実業家のジョージ・ウェスティングハウス(マイケル・シャノン)だった。
直流方式をとるエジソンと、大量の発電機が必要な直流より、遠くまで送れて安価な交流方式を推し進めるウェスティングハウス。若手科学者のニコラ・テスラ(ニコラス・ホルト)も、交流を推し、ウェスティングハウスと共同研究をするが、エジソンはメディアと世論を操作し、猛烈なネガティブキャンペーンを仕掛けていく。
勝つためならルールも無用、究極のビジネスバトルに勝ち、未来を照らすのはどちらか・・・?!
実はこの映画、2017年9月の、第42回トロント国際映画祭でプレミア上映をすべく、プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが編集にも口出しをしながら完成させたのだが、評判は芳しくなかった。
11月の一般公開に向け、監督のアルフォンソ・ゴメス=レホンが編集に乗り出した10月、ワインスタインのセクハラがニューヨークタイムズに取り上げられ大騒ぎとなり、その後ワインスタインカンパニーがこの映画の権利を売りに出したため、ゴメス=レホン監督は、自分の作品にもかかわらず、編集作業を一切行えない状況に。
その後、製作総指揮のマーティン・スコセッシが乗り出し、俳優たちの協力もあって再撮影もされ、ワインスタインに苦しめられた経験をテスラが狡猾なビジネスマンに騙されるシーンなどにして追加し、ディレクターズカット版が完成し公開に至ったという経緯は、もう一つの戦争のような様相だった。
映画の父とも呼ばれるエジソンは、動画撮影機の“キネトグラフ”、のぞきからくりのようなキネトスコープを発明したことでも有名。
このキネトスコープが1896年(明治29年)11月に、神戸・花隈の“神港倶楽部”で初お披露目されたことから、神戸の町が日本の映画発祥の地と呼ばれるようになったわけで、なんかちょっと、縁を感じるエジソンさんでした!
★おたか★
- 6月10日*知性の玉手箱:歌手の大泉逸郎さん
- 6月10日*おたかのシネマでトーク「エジソンズ・ゲーム」
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