ーーーおたかのシネマでトーク
今日は「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」をご紹介しました。
監督 クレイグ・ギレスピー
出演 マーゴット・ロビー、セバスチャン・スタン、アリソン・ジャネイ
人は、どこに生まれ、どんな家族と暮らすか?どんな教育を受け、何に夢中になるか、どんな生き方をするかで、人生は本当に大きく変わっていくのだということが、よく分かる映画。
1970年、アメリカのオレゴン州ポートランドで生まれたトーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)は、3歳で母親に連れられてスケートリンクに行き、スケートを始めた。
母親のラヴォナ(アリソン・ジャネイ)は強烈な個性の持ち主で、ひどい言葉で罵り、殴り突き飛ばし、とても実の娘に対しての態度とは思えないような接し方をした。
トーニャは、罵られて、なにくそ~と発奮するタイプだから、心の奥底ではそれが娘の為になると信じ、娘の才能を伸ばしたら、その恩恵を受けて自分の生活も良くなるだろう・・・という思惑もあったのではないかとも思われるけど、多分、自身が暴力的な家庭に生まれ育ち、不幸な子供時代を送ったせいで、虐待の連鎖が起こっているのではないかと思えるような母親のひどい振る舞い。
そんな母親から逃げるように家を飛び出し、19歳でジェフ・ギルーリ(セバスチャン・スタン)と結婚するが、彼も結婚数か月後には、彼女に暴力をふるうDV夫になっていった。
結婚の翌年、1991年の全米選手権で、アメリカ女性初のトリプルアクセルを成功させ、初優勝に輝いた。
(因みに、女性で初のトリプルアクセルを成功させたのは、伊藤みどりさん。)
ところが、1992年のアルベールビルオリンピックで4位とメダルを逃し、その後は絶不調が続きジェフとも離婚。
再起をかけたリレハンメルオリンピックの選考会となる会場で、ライバルのナンシー・ケリガンが襲撃されるというあの事件が起こり、トーニャと元夫、ボディガードのショーン(ポール・ウォルター・ハウザー)に嫌疑がかかる。
1994年、リレハンメルオリンピックでは、靴紐トラブルなどもあり、8位。怪我も治り、特例で出場したナンシー・ケリガンは銀メダルを獲得。
その後、トーニャは罪を認め、スケーターとしての資格を剥奪され、プロボクシングに転向するも、6ファイトで引退。
人に挑みかかるような眼差しと、粗暴な態度、みんなに憎まれたヒール役のトーニャの人生が、実はこんなだったなんて、ちょっと同情を禁じ得ないけど、監督のグレイグ・ギレスピーは、時に喜劇のエッセンスも入れながら、人間の弱さ、哀しさそして強さをも懐かしのヒット曲に乗せて、偽ドキュメンタリーのスタイルもとりながら、描きあげている。
鬼母を演じたアリソン・ジャネイはこれでアカデミー賞の助演女優賞を獲得。
今回、プロデューサーも務めたトーニャ役のマーゴット・ロビーも主演女優賞にノミネートされていたが「スリー・ビルボード」のフランシス・マクドーマンドに持っていかれてしまった。
撮影の4か月前から週5日、一日4時間以上もスケートの猛特訓をしたのにね~!
ホント、お疲れ様でした~!
★おたか★
過去ログ…5月2日 放送 おたかのシネマでトーク「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」
4月18日 放送 おたかのシネマでトーク「レディ・プレイヤー1」
4月11日 放送 おたかのシネマでトーク「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」
4月4日 放送 おたかのシネマでトーク 「レッド・スパロー」
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