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  • 2019年7月10日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『新聞記者』(2019.7.10水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「新聞記者」をご紹介しました。

    監督 藤井道人

    出演 シム・ウンギョン、松坂桃李、本田翼、岡山天音、郭智博

     

    今、選挙の近いこの時期に、何故?
    これって、本当のことなの?
    どこかで聞いたことのあるような事件や出来事のオンパレードに、観ている側は、もしかしてノンフィクション?ドキュメンタリー?って思う人もいるのではないかとも考えると、よく作れたなと思うし、よくロードショー公開が出来たな?とも思うこの映画。

    実際、公開日前後に公式サイトが断続的にダウンするという、謎のサイバー攻撃のようなものを受けたリ、松阪桃李とシム・ウンギョンという日韓の実力派人気俳優のW主演の映画なのに、TVなどのメディアでの宣伝が殆どされない。

    原案は望月衣塑子の書いた「新聞記者」という角川新書。
    彼女は、菅内閣官房長官の会見で、しつこいほどに質問を繰り返す為、“菅官房長官の天敵”と称され、一躍有名になった東京新聞の記者だが、彼女本人や、元文部科学省事務次官の前川喜平氏らが出演する鼎談をパソコン画面で主人公たちが見ているという設定もあり、余計に現実と虚構の境目があやふやになってしまう。

    東都新聞社会部の若手女性記者 吉岡エリカ(シム・ウンギョン)は、新聞社に届いた匿名のファックス、医療系大学の新設計画に関する極秘情報の調査を手がけることになる。
    日本人のジャーナリストの父と、韓国人の母との間に生まれアメリカで教育を受けて育った彼女は、同じジャーナリストだった父の自殺というトラウマを抱え、取材のやり方や対象への向き合い方などから、社内でも異端視されていた。

    一方、外務省から内閣情報調査室に出向中の官僚 杉原拓海(松阪桃李)は、政権維持の為に不都合なニュースをコントロールするという仕事をしつつも、心にモヤモヤを抱えていた。
    そんなある日、かつて外務省での上司だった内閣府の神崎(高橋和也)に呼び出され、酒を酌み交わす。
    何かを伝えたそうな彼の様子が気になった杉原だったが、痛飲して彼を自宅に送ったのが、最後になるとは考えもしなかった。
    神崎はビルから身を投げて死んだ。

    どうして彼が死ななくてはならなかったのか?事の真相を知りたいと動き出した杉原は、匿名ファックスの調査で彼にたどり着いた吉岡と出会い、立場の違いを超えて調査を進めるうち、ある事実を知ることとなる。

    丁度、妻が子供を出産したばかり。古巣の外務省に戻りたいのなら、取り計らってやれるかも・・・? 国家を守るためには、どんな汚い手でも使う上司の多田智也(田中哲司)の働きかけに、立ち向かうのかそれとも・・・と、葛藤する杉原。

    ウォーターゲート事件を暴いたワシントンポスト紙の記者をダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォードが演じたアラン・J・パクラ監督の「大統領の陰謀」。
    88回のアカデミー賞で作品賞に輝いた、ボストン・グローブ紙のカトリック神父の性的虐待事件を追った「スポットライト/世紀のスクープ」。
    ベトナム戦争を分析し記録した国防総省の最高機密文書を、ワシントンポストのジャーナリストが暴く、S・スピルバーグ監督、トム・ハンクス、メリル・ストリープ共演の「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」など、ハリウッドでは権力者の秘密や真実を暴く実話の映画化が話題を呼んできた。

    この映画「新聞記者」は、あくまでも、若き新聞記者とエリート官僚の対峙と葛藤を描く、フィクションの社会派サスペンス。

    是非、誰かと一緒に観て、観終わったらお酒でも飲みながら、大いに語り合って欲しい映画!
    私は、飲めないんですけどね・・・、でも・・・!

    ★おたか★