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  • 2019年11月20日(水) 13時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』(2019.11.20 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」をご紹介しました。

    監督 ユー・フェイ

    出演 役所広司、チャン・ジンチュー、リン・ボーホン

     

    先週の「ベル・カント とらわれのアリア」では渡辺謙と加瀬亮がポール・ワイツ監督のアメリカ映画に起用され、今回のこの作品では役所広司が日本人役ではなくヒマラヤ救助隊”チーム・ウイングス“の隊長ジアン役で出演している。
    国際的に活躍する俳優たちが増えてくるのは、嬉しい!

    この映画、日中合作で、プロデューサーが「フェイス/オフ」「レッドクリフ」シリーズ、「ブロークン・アロー」などのテレンス・チャン。
    監督のユー・フェイは、もとは大手の携帯ゲーム会社の副総裁で、“アメージング・スパイダーマン”のゲームなど人気作品を作っていて、小説を書いたり、映画製作会社を作ったりという経歴の持ち主で、初めての監督作品とは思えない仕上がり。

    かつては“ヒマラヤの鬼”と呼ばれていた救助隊”チーム・ウイングス“の隊長のジアン(役所広司)は、新入りの女性隊員のシャオタイズ(チャン・ジンチュー)や、ヘリパイロットのハン(リン・ボーホン)らと共に、過酷な人命救助の現場で活躍していた。5年前、ヒマラヤで遭難して自分だけが救助され、置き去りにしてきた恋人を探すためチームに加わったシャオタイズ、優秀ながら無謀な行動の多いシャオタイズには悩まされながらも、彼女の中に亡くなった娘の面影を見るジアン。

    ある日、2人の男の訪問を受け、ヒマラヤの”デス・ゾーン“とよばれる8700メートル地点に墜落した飛行機に積まれていた機密文書の回収を頼まれる。
    カトマンズで間もなく始まるヒマラヤサミットの前に、国家間の戦争を引き起こす可能性があるその文書を手に入れないと大変なことになるのでと、多額の報酬での依頼に、あまり気乗りしなかったジアンだが、チームの財政難を考え、引き受けることにする。
    この依頼には何か裏がある…と感じたジアンは、カトマンズのオフィスと連絡を取りつつ、山を登っていくのだが、案の定隠された陰謀が明らかになり、予想もつかない展開に・・・。

    実際に山が好きでヨーロッパアルプスのモンブランやエベレストにも登頂している監督のユー・フェイが2015年に脚本を書き始めて、アルプスなどで登山シーンのポスプロの準備にかかり、2017年にはキャスティングが始まり、6月に役所広司の出演が決定。2018年の1月から中国~カナダ~ネパールとロケを続け、4月いっぱいで撮影終了。その後、視覚効果など仕上げ作業を経て本編が完成したのが今年の7月というから、実に5年がかりの大作といっていい。

    日本語吹き替え版にはエンドロールにかぶせて主題歌、GLAYの“氷の翼”が流れる。
    臨場感あふれる山のシーンに、人間ドラマも加わり、見ごたえのある作品なのに、劇場で観た時のお客様の少なさに、ちょっとびっくり!
    宣伝が行きわたっていないということもあるのだろうけど、興行の難しさを垣間見たような気がした。
    結構面白い映画なのに、もったいないな~!!

    ★おたか★