*おたかのシネマでトーク
今日は「 スペシャルズ! 」をご紹介しました。
監督:エリック・トレダノ/オリビエ・ナカシュ
キャスト:ヴァンサン・カッセル
レダ・カテブ
エレーヌ・ヴァンサン
他
私たちは何を知っているのだろうか?
自助、公助というけれど、どう考えても自分たち家族の力だけでは支えきれない現実があり、その時、公の助けは?
決して行き届いているとは言い難い福祉のサービスからこぼれ落ちたというよりは、助けを求めて伸ばした手を受け止めてさえもらえない人たちを、何としてでも助けたい。
そんな2人の男たちの活動を追った実話に基づく物語。
ブリュノ(ヴァンサン・カッセル)は、自閉スペクトラム症の青少年を支援する団体“正義の声”を運営。
手厚いケアをしようとすると、多くのスタッフが必要なのに、無認可で、ずっと赤字。
マリク(レダ・カテブ)は、社会からドロップアウトした若者たちの就労支援団体“寄港”を運営していて、ここで育てた人材が、ブリュノの施設で働くという風に、2人は手を組み、助け合って頑張っている。
常にトラブル続き、問題がてんこ盛りの綱渡りのような日常に、ある日、大きな問題が発生。
社会問題総合監査局(IGAS)の調査が入るというのだ。もし、不適切な組織だとジャッジされれば、閉鎖を命じられるという。
さあ、どうする???
2011年の東京国際映画祭で、東京サクラグランプリに輝いた「最強のふたり」というフランス映画。
頚髄損傷で体の自由がきかない大富豪と、その介護人になった貧困層の移民の若者との交流をコミカルさも含めて描いた実話に基づくドラマ。
本国フランスで、大ヒットし、介護人ドリス役のオマール・シーは、ここからスターへの階段を昇って行った。
その「最強のふたり」の監督、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュの最新作がこの映画だ。
フランスで公開されるや動員数200万人を突破。スペインのサンセバスチャン映画祭で観客賞を受賞し、セザール賞では9部門ノミネートなど、ヨーロッパ各地で熱狂的に愛された作品。
今回もステファン・ベナムとダーウド・タトウという実在の二人の男が主人公。
26年前、まだ駆け出しの監督だったトレダノとナカシュが出会って深い感銘を受け、いつの日か必ず映画にすると心に誓っていたのだとか。
ジョゼフ役を演じたベンジャミン・ルシューをはじめ、実際の自閉症の若者や子供たちの存在感もすごい。
長い邦題「スペシャルズ!政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話」は、まんまこの映画を表していて、なるほどと納得のネーミング!
★おたか★
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