CRKラジオ関西

  • radiko.jp いますぐラジオ関西を聴く
  • radiko.jp タイムフリーでラジオ関西を聴く

ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー!

  • 2021年1月13日(水) 16時31分 おたかのシネマDEトーク

    1月13日*おたかのシネマでトーク「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」

    *おたかのシネマでトーク

    今日は「 スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち 」をご紹介しました。

    監督:エイプリル・ライト
    キャスト:ミシェル・ロドリゲス
         エイミー・ジョンソン
         アリマ・ドーシー
         シャーリーン・ロイヤー
         ジニー・エッパー
         他

    最近「ようこそ映画音響の世界へ」というドキュメンタリーが話題になった。
    映画制作の裏側の仕事へのこだわりを追って、ふーん、そういう風に作っていたのね?と興味をそそられる内容でそのこだわりぶりを大いに楽しませてもらったのだが、今日取り上げたのはスタントマンの世界のお話。
    しかも、女性の!

    先週紹介した「燃えよデブゴン TOKYO MISSION」のドニー・イェンなどは、4歳から母親に武術を習い、体育学校を卒業後、スタントマンとして香港映画に参加したのが映画界でのキャリアの始まりだったというから、勿論危険なアクションシーンを代わりに演じてくれるスタントマンなどは必要なし。
    元々、ブルース・リーやジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ジェット・リーなどなど武術の達人が主演を務める映画は、自身で演じるそのアクションのクォリティの高さでも定評があった。

    一方、女優では「ポリス・ストーリー3」「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」「グリーン・デスティニー」などで、キレのあるアクションをこなしたミシェール・ヨーは、元々バレリーナを目指すも、怪我で断念、サモ・ハン・キンポーに見出されて映画デビューしたという経歴の持ち主。もちろんスタントウーマンなどなしで、自らハードなアクションにチャレンジしている。

    最近は、男女のジェンダーの問題、人種、肌の色など、映画制作に関わる人の多様性に配慮した作品しか、映画祭で賞を得られないとか、そもそも女優賞とか男優賞とか性差を付けた賞は廃止しようとか、いろいろな差別の問題がクローズアップされてきている。
    それでも、やれることとやれないことはあるのではないかと思っていたのだが、やってやれないことはない!と証明してくれたのがこの映画。スタントマンと同じぐらいのハードなアクションをやってのけるスタントウーマンたち。
    まだ、トーキーになる前の無声映画の時代から、女性がアクションにチャレンジしていたのは、映像として残っている。
    その後、危険なスタントは、女装した男性のスタントマンが引き受けるという時代を経て、今は、本当に沢山の素晴らしいスタントウーマンたちが活躍しているらしい。
    らしいというのは、それがあまり表に出てくることがなく、知られていないからで、この映画に登場する彼女たちの名前も殆どが知らない人ばかり。

    知っているのは、製作総指揮を務め、ナビゲーターとして画面にも登場しているミシェル・ロドリゲス。あの「ワイルド・スピード」「バイオ・ハザード」などでおなじみの女優で、彼女がいろんなスタントウーマンたちを紹介したり、インタビューしたりしながら、実際のスタントの場面を見ていくというスタイルで、監督のエイプリル・ライトは最大7台のカメラを回しながら、スタントウーマンたちのトレーニングなどの素顔に迫っている。
    TV版の「ワンダー・ウーマン」で、リンダ・カーターのスタントをやったジーニー・エッパーは現在72歳。70歳まで仕事をしていたというスタントウーマン界のレジェンド。
    「キャプテン・アメリカ/ウインター・ソルジャー」でスカーレット・ヨハンソンのスタントをしたエイミー・ジョンソン、「マトリックスリローデッド」でキャリー=アン・モスのバイクチェイスを演じたデビー・エヴァンスなど錚々たるメンバーのスタントシーンは圧巻。

    ただ彼女たちは、決して命知らずのチャレンジャーではなく、ひたすら身体を鍛え、役作りもし、自分の体を通して物語を作り上げるプロのアスリートたち。
    正にプロフェッショナルの生きざまを目の当たりにして、感動し勇気づけられた。
    観客が少なかったり、パンフレットが作られていなかったり、本当にもっと正当な評価を~!と言いたい佳作です。

    ★おたか★