*おたかのシネマでトーク
今日は「 ブラックパンサー 」をご紹介しました。
監督:ライアン・クーグラー
キャスト:チャドウィック・ボーズマン
マイケル・B・ジョーダン
ルピタ・ニョンゴ
ダナイ・グリラ
マーティン・フリーマン
他
2018年3月にロードショー公開された「ブラックパンサー」は、2019年の第91回アカデミー賞で、スーパーヒーロー映画として、初めて作品賞にノミネートされた。
黒人の監督、黒人が主人公、ほかのキャストやスタッフもほとんどが黒人という画期的な作品で、世界中からアフリカ系のプロフェッショナルが結集して、素晴らしい作品になり、数々の新記録を打ち立て、爆発的な大ヒットに。
マーベル・シネマティック・ユニバースの作品には2016年「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」で初めて登場したブラックパンサーは、この2018年の作品、そして同じ年の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、2019年「アベンジャーズ/エンドゲーム」で活躍し、この後2022年の5月には「ブラックパンサー2」の全米公開も決まっていて、ライアン・クーグラー監督は昨年から脚本を書き出していたそうだが、ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマンの急逝をうけて、今後の展開がどうなるのか・・・。
8月28日、大腸がんの為、ロサンゼルスの自宅で、家族に見守られながら43年の人生に幕を下ろしたチャドウィック・ボーズマン。そのニュースは、世界中の人々に衝撃を与えた。
実は、2016年にステージ3のがんであることが分かり、度重なる手術や化学療法の合間に何本もの映画を撮影していたというから本当にびっくりで、2013年「42~世界を変えた男~」で、黒人初の大リーグ選手、ジャッキー・ロビンソンを演じ、2014年「Get On Up」では米国ソウル音楽の第一人者ジェイムズ・ブラウンを演じ、2017年「マーシャル 法廷を変えた男」では、1967年に黒人初の米連邦最高裁判事になったサーグッド・マーシャルを演じるなど、アメリカの偉大な歴史を作った実在の黒人を力強く演じてきたボーズマン。
そしてブラックパンサーというスーパーヒーローであり、架空のアフリカの王国ワカンダ、希少な金属ヴィブラニウムを算出し、世界最高水準の科学技術力を持ちながら、世界にはそれを伏せているという国の若き国王でもあるティ・チャラを演じたことは、彼のキャリアにとっても素晴らしいことで、同時に黒人にアイデンティティと生きる誇りを与えてきたのだ。
つくづく、素晴らしい才能を若くして失ったことは、大きな損失だと思う。
彼の冥福を祈りながら、「ブラックパンサー」を観直してみた。
DVDやブルーレイでも出ているし、配信で観ることもできる。
2014年「それでも夜は明ける」でアカデミー助演女優賞に輝いたルピタ・ニョンゴ、2015年「クリード チャンプを継ぐ男」主演のマイケル・B・ジョーダン、2018年「レディ・プレイヤー1」のレティーシャ・ライトや、ダナイ・グリラ、ダニエル・カルーヤ、フォレスト・ウィテカーなど共演陣も素晴らしい。
韓国の釜山でロケされたカーチェイスのシーンなど、見どころも多く、娯楽性と同時に政治的なメッセージをも込めて、
又、沢山の強い女性キャラクターたちの活躍を描き出した監督のライアン・クーグラーの冴えた演出ぶりにも、ご注目!
★おたか★