ーーーおたかのシネマでトーク
今日は「終わった人」をご紹介しました。
監督 中田秀夫
出演 舘ひろし、黒木瞳、広末涼子、臼田あさ美、今井翼、
田口トモロヲ、笹野高史
衝撃的なタイトルの内館牧子さんのベストセラー。
書き出しが“定年って、生前葬だな”・・・にも、ドッキリ!
一流の銀行から出向させられ、そのまま63歳で定年を迎えた田代壮介(舘ひろし)。
いきなり何をしていいか分からない状態の毎日となり、正に“夢なし、趣味なし、仕事なし、そして我が家に居場所なし!”という辛い現実に直面。
一方、妻の千草(黒木瞳)は57歳。まだまだ現役の美容師として頑張るつもりの彼女との温度差もあり、大学院にでも入って勉強しようかと準備のために訪れたカルチャースクール。
その受付嬢の浜田久里(広末涼子)とウマが合い、密かに心ときめく壮介。
更に、通い始めたトレーニングジムで出会ったIT企業の社長(今井翼)から会社に入ってくれないかと誘われ、第2の人生が輝かしく、楽しくスタートする筈が・・・。
今や、4人に1人が65歳以上という超高齢化社会。
定年も60歳から65歳、そのうち70歳かもっと上になるかも・・・と、社会での活躍の時間が延びるのは喜ばしいことかもしれないけれど、いずれは来る人生の区切り。
定年後の人生をどう生きるかというのは、本当に切実な問題なのだ。
定年を迎えた人がみんな、けっして“終わった人”ではないと思うけれど、女性に比べて仕事一筋で頑張ってきた男性にとって、会社ではない組織、地域のコミュニティや趣味のサークルなどに馴染むのは大変なことなのかもしれない。
監督をしたのが、なんとホラーの帝王、中田秀夫。
「リング」で絶賛を浴び「リング2」ではハリウッドにまで進出した彼が、こんなちょっとコメディタッチの作品を撮るなんてびっくりだが、この本が出版された直後に映画化権を取って、監督することを熱望したのだとか。
最後に流れる布袋寅泰作詞作曲、今井美樹が歌う『あなたはあなたのままでいい』が、心に響く。
定年はけっしてゴールでも終わりでもないし、その時その時の“今”を生きることを大切に、これからを生きる勇気をくれる優しい映画。
それにしても、舘ひろしのカッコよさは、どんなシチュエーションでも、光ってしまうんだな~と、改めて、納得!!
★おたか★
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