おたかのシネマでトーク
ゲストは池谷薫監督。
今回のオタシネは、ドキュメンタリー監督池谷薫さんの4本の作品が、世界人権宣言70周年記念として、神戸の元町映画館と大阪のシネ・ヌーヴォーで、7日間づつ上映されるということで、監督の生出演でのご紹介。
甲南女子大で、映像制作を教えられるようにもなり、本拠地を神戸に移して元町映画館で、ドキュメンタリー塾を開いたり、ごく一般の人々から、プロの映像作家までが集う元町プロダクションを立ち上げたりと、益々大活躍の池谷監督。
“すべての人間が生まれながらに基本的人権を持っている”と言うことを初めて世界的に公式に認めた1948年12月10日の「世界人権宣言」から70周年を迎える今、もう一度“人間の尊厳”とは何か?をテーマに追い続けてきた池谷監督の作品を通して、考えてほしいという素晴らしい企画。
今回は35mmフィルムでの上映だったり、関西のみの上映だったりと、嬉しい限り。
多くの情報が東京主導で発信され、面白い企画ものも関東のみでの上映なんて話がいっぱいで、日頃悔しい思いをしていた関西人の我々にとっては、池谷監督が神戸を拠点にいろいろと面白いことを考え仕掛けて下さるのは、これからのことも含めて、本当に楽しみ!
全ての作品を観ていただきたい中で、特に12月8日の開戦記念日に「蟻の兵隊」が上映されることの意義など、熱く語って下さった監督。主人公の奥村和一さんも亡くなられた今、映像でその闘いの歴史が残っていくことの意義は、本当に大きいと思う。中国の文化大革命が残した傷あとの大きさは「延安の娘」で初めて知ったし、今も尚、中国の圧政に対して非暴力の闘いを続け、焼身抗議を行う若者の姿、厳しい拷問や長期の獄中生活に耐えた人々の姿に絶句した「ルンタ」、そして東日本大震災から雄々しく立ち上がる佐藤直志さんに1年半にわたって密着した「先祖になる」。
本当に人間が好きなんだな、人間を撮ることが好きなんだな~と改めて思った監督に次回作の予定を聞いてみたところ、“僕、出会い系監督なので、いい出会いがあれば・・・”とのこと。
被爆2世で、東北に暮らしていたこともあるという自らの歴史の中で、いつの日かこの2つの場所と悲劇をつなぐ何かが撮れれば…とおっしゃる監督に、早くいい出会いが訪れますように・・・!
★おたか★
世界人権宣言70周年記念:「人間」を撮る-池谷薫監督特集開催!
12/8(土)~14(金)元町映画館(神戸)
12/15(土)~21(金)シネ・ヌーヴォ (大阪)
上映作品『延安の娘』『蟻の兵隊』『先祖になる』『ルンタ』
過去ログ…11月21日 放送 おたかのシネマでトーク「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」
11月14日 放送 おたかのシネマでトーク「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」
11月7日 放送 おたかのシネマでトーク「ボヘミアン・ラプソディ」
10月31日 放送 おたかのシネマでトーク「ピアニストを撃て」
10月24日 放送 おたかのシネマでトーク「ビブリア古書堂の事件手帖」
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