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ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー!

  • 2021年4月30日(金) 19時22分 おたかのシネマDEトーク

    4月28日*おたかのシネマでトーク

    *おたかのシネマDEトーク

    大当たり~!といっても、全てのノミネート作品を観たわけじゃないけど、きっと作品賞に輝くんじゃないかと思った私の予想は大当たり!
    出会ったとたんに魅せられてしまうってことってあると思うし、私にとって「ノマドランド」は、そんな作品。
    そして、作品賞、クロエ・ジャオの監督賞、フランシス・マクドーマンドの主演女優賞と、堂々の3冠に。

    今まで、監督賞に輝いた女性は2010年の「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグローがいるが、白人以外の女性では、クロエ・ジャオが初。昨年のポン・ジュノ監督に続き、アジア系監督が2年続いて受賞するのは画期的。
    といっても、北京生まれのクロエ・ジャオは15歳の時にアメリカにわたり、アメリカで教育も受けているので、ルーツは中国人でも、もはやアメリカ人の感覚なのかもしれないが?  だからだろうか、彼女の発言を、中国は快く思っていないところもあるようだ。でもこのところ、コロナのせいでひどい差別と暴力に晒されているアジア系の人々にとって、彼女の受賞は正に快挙だったに違いない。

    かつて、演技部門にノミネートされた20人全員が白人だったことから“白すぎるオスカー”と批判を浴びて以来、多様化を目指して改革を行ってきたアカデミー賞。今年のノミネーションは実に多様な顔ぶれだった。
    主演男優賞に「ミナリ」のスティーヴン・ユアンがアジア系アメリカ人として、「サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ」のリズ・アーメッドがムスリムとして、史上初めてノミネートされたし、女性監督が監督賞に複数ノミネート(クロエ・ジャオ監督と、「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェンネル監督)されたのも史上初。
    助演女優賞に輝いた「ミナリ」のユン・ヨジュンは、ナンシー・梅木以来なんと63年ぶりにアジア系女優の受賞者となった。

    新型コロナウイルスの世界的な大流行を受けて、約2か月遅れで開催されることになり、従来のハリウッドのドルビーシアターだけでなく、ロスのダウンタウンにあるユニオン駅やロンドンなど海外の会場も繋ぎ、厳重な感染対策を実施して中継のカメラが回っている部分ではマスクも外し、華やかなドレスでレッドカーペットを歩くスターを見ることが出来るという今考えられうる最良の演出で授賞式をプロデュースしたのは、あの未知の致死性ウイルスの恐怖を描き、コロナを予言したみたいと再注目された「コンテイジョン」のスティーブン・ソダーバーグ監督とプロデューサーのステイシー・シェアたち。

    女性、アジア系、高齢者の活躍・・・、いくつかのキーワードが浮かび上がってきた今年のアカデミー賞。
    年を重ねたベテランの活躍は頼もしく、「ノマド」で主演女優賞に輝いたフランシス・マクドーマンドは63歳。プロデューサーとしても深く関わって来たこの作品で、3度目の受賞を果たした。
    助演女優賞のユン・ヨジョンは73歳、短編ドキュメンタリー賞受賞の「コレット」は90歳のコレット・マリン=キャサリンを追ったものだし、74歳のグレン・クローズも助演女優賞にノミネートされていたし、今年83歳になるアンソニー・ホプキンスは「ファーザー」で、2度目の主演男優賞に輝き、史上最高齢の最優秀俳優賞となった。
    昨年亡くなったチャドウィック・ボーズマンの死後の主演男優賞受賞が叶わなかったのは残念だったけど、83歳のホプキンスの快挙には、勇気づけられる年配者も多いだろう。
    まさか受賞するとは思わなかったのだろうか?式に出席することもなく、自宅で寝ていたというのも、どこか微笑ましい。

    コロナ禍の影響は大きく、映画もまだまだ受難の時が続きそうだが、こんなにも多くのスターたちを集め、リアルで授賞式が開催されたのは、これからのいろんな可能性を広げていく上でも、大きなチャレンジになったようだ。

    ★おたか★