*おたかのシネマでトーク
今日は「 復活の日 」をご紹介しました。
監督:深作欣二
キャスト:草刈正男
千葉ソニー
ジョージ・ケネディ
ロバート・ヴォーン
オリビア・ハッシー
グレンフォード
チャック・コナーズ
ヘンリー・シルバ
他
コロナウイルスのせいで、おうちにいる時間がぐっと増えたことで、普段、忙しくてなかなかできなかったことに挑戦できるというヒトが多くなってきている。中でも、読書とお料理が人気だそうで、パンを焼いたり、ピザを生地から手作りしたり・・・で、小麦粉が品薄になるほどなんだとか。
先日、TVのおすすめの本のコーナーで取り上げられていたのが、小松左京の「復活の日」。
殺人ウィルスと核ミサイルの脅威により、人類の滅亡の危機が迫る中、南極の基地で生き残った人々の再生へのドラマを描いたSF小説。
1980年には、この作品を映画化したかったから、角川書店の社長を引き受けたという程、この作品にほれ込んだ角川春樹が映画化。自らのプロダクション“角川春樹事務所”とTBSで共同製作し東宝が配給するという、巨額の予算をつぎ込んだ超大作だった。1980年の新春を飾る予定だったのが、製作の遅れから、6月公開へと大きくずれ込んでしまったという程の力の入った作品で、監督は深作欣二。日本国外のロケに費やした日数は200日。アメリカ大陸の北はアラスカから、南はチリまで、14万kmを移動。チリ海軍から本物の潜水艦と哨戒艦をチャーターし、40日間、6億円をかけて南極でもロケ。はじめは北海道で済まそうといった話もあったらしいが、撮影の木村大作がそれなら降りると主張して、南極でのロケーションが実現したらしい。
草刈正雄、渡瀬恒彦、多岐川裕美らのキャストに加え、ジョージ・ケネディ、チャック・コナーズ、グレン・フォード、ロバート・ボーン、ヘンリー・シルバ、ボー・スベンソンら、ハリウッドスターも沢山起用し、中でも、1968年のフランコ・ゼッフィレッリ監督の「ロミオとジュリエット」で大ブレイクし、1979年のカネボウのCMで“君は薔薇より美しい”を歌った布施明と恋に落ち、1980年2月に結婚式を挙げたオリヴィア・ハッセーの出演は大きな話題になった。
米ソ冷戦がようやく雪解けを迎えようとする頃、米国から盗み出した“MM-88”なる細菌を研究していた東ドイツの科学者は、そのあまりの毒性に恐れを抱き、アメリカのウィルス学の権威者にサンプルを渡し、ワクチンの開発を依頼しようとするが、それがスパイによって強奪され、彼らの乗った小型飛行機がアルプス山中に墜落し、砕け散った保管容器から、猛毒のウィルスが飛散する。
極低温では活動を休止しているが、気温の上昇によって活発化し、爆発的に増殖するモンスター・ウィルスは、春の訪れとともに活動をはじめ、カザフスタンでは大量の家畜が死に、イタリアでは特に赤ん坊や子供が感染し、“イタリア風邪”と名付けられたこの病は急速に全世界に広まっていく。そしてなんと、夏の終わりには35億人の人類や脊椎動物がほとんど死滅してしまう。
人類で生き残ったのは、南極大陸に滞在していた各国の観測隊員と海中を航行していたため感染を免れたソ連とイギリスの原子力潜水艦の乗組員たちだけだった。
国家の壁を越え南極連邦委員会を作り再建の道を模索する中、地質学者の吉住(草刈正雄)は、アメリカ大陸への巨大地震の襲来を予測し、その地震をホワイトハウスにあるARS(自動報復装置)が敵国の核攻撃と誤認して、ソ連を核弾頭を搭載したICBMが攻撃し、その報復としてソ連のARSも作動して南極も爆撃されることが予測された。その阻止のため吉住とカーター少佐(ボー・スヴェンソン)が決死隊としてワシントンへと向かうが、時すでに遅く、核ミサイルは発射されてしまう。そして世界は2度目の死を迎えるが・・・。
ひたすら南を目指して歩き続ける、何とか生き残った吉住の姿にかぶって流れるのがジャニス・イアンの“You are love”。
感動的なエンディング!
★おたか★