*おたかのシネマでトーク
今日は「 ANNA/アナ 」をご紹介しました。
監督:リュック・ベッソン
キャスト:サッシャ・ルス
ヘレン・ミレン
ルーク・エヴァンス
キリアン・マーフィー
他
「ニキータ」「レオン」「LUCY/ルーシー」と、闘うヒロインを世に送り出してきたリュック・ベッソン監督。
え?また~という声も聞こえてきそうな新作がこの「アナ」。
でもこれは、期待以上の仕上がりで、原点回帰あり、スパイ映画へのオマージュあり、スピード感はよりアップされていて、本当に面白い!
ひょんなことからKGBのスパイとして働くことになったアナ(サッシャ・ルス)を主人公に、彼女をリクルートしたKGB捜査官アレクセイ(ルーク・エヴァンス)との関係、その上司オルガ(ヘレン・ミレン)との駆け引き、そしてCIAエージェント レナード(キリアン・マーフィー)に捕まり、二重スパイを持ちかけられる展開など、その状況と展開を過去と現在を行き来しながら説明してくれるので、え?なんでこうなるの??の疑問が解け、おいて行かれないで済むのが嬉しい。
何と言っても、すごいのが、アナ役のサッシャ・ルス!
16歳でランウェイデビューを果たし、シャネルやディオール、ヴァレンチノなどのモデルとして活躍しているロシア出身のスーパーモデルで、だからモデルとスパイの二足の草鞋を履いているという設定での撮影シーンなんかは、本物の豪華さで、ため息もの!
1年間かけてマーシャルアーツを学んだというが、あの身のこなしは、天性の身体能力の高さによるものだろう。
スパイとしての教育を受け、エージェントとして仲間に加わることが出来るかの最終テストで、渡された拳銃トカレフが不発にもかかわらず、レストランにいた40人の敵をお皿やワイン瓶やナイフやフォークを駆使して5分で倒すシーンには、まず度肝を抜かれる。
その後も、大変なミッションを難なくこなす凄腕スパイ アナの活躍ぶりに圧倒されながら、列車内で敵をサイレンサー付きのワルサーPPKで仕留めるあたり、「007/ロシアより愛をこめて」で、ショーン・コネリーがオリエント急行の中で見せた大立ち回りを思い出させての、ファンサービスは嬉しい限り。
音楽は「グラン・ブルー」のエリック・セラ。撮影監督は「フィフス・エレメント」のティエリー・アルボガスト、というおなじみのスタッフ。
このところ、シャーリーズ・セロンの「アトミック・ブロンド」や、ジェニファー・ローレンスの「レッド・スパロウ」など、この系列の映画において、ヒロインのアクションの凄さはどんどんエスカレートしてくるようだが、体中痣だらけになりながら、スタントマンをほとんど使わず演じきったというサッシャ・ルス。
時代を変えるのは女? 翻弄されながらも、自立に向かってその道を切り開いていくアナのパワーに圧倒された2時間だった。
ただ、やっとオープンした映画館に、まだまだお客様の姿が少なかったのは、本当に残念。
マサラ上映じゃなきゃ、全然大丈夫だと思うので、みなさ~ん、又、映画館に行きましょうね~!
★おたか★