いよいよゴールデンウィークが始まりましたが、5月3日~5日にかけて神戸市東灘区の本山地区、本庄・魚崎地区、住吉地区、御影地区の4つの地区で総勢32台のだんじりが巡行します。このうち5月4日(木・祝)には神戸市東灘区のJR摂津本山駅北側・山手幹線で「第33回本山だんじりパレード」が開催されます。コロナ禍で中止が続いていましたが今年は4年ぶりに開催され、東灘区の住吉川以東から10地区の地車(だんじり)が参加します。その中の1つ岡本區の地車のコマ造りが昨日行われ見学してきました。
通常のコマというと鉄と木を組み合わせて出来ています。
しかし岡本の地車はコマの周りに「ツグ」と呼ばれる杭を打ち込みツルを巻いて締める構造の独特のものです。
コマ造りは手間の掛る仕事で、材料となる松(樹齢約15年のもの)などを加工するところから始まります。
必要な長さに揃えてカット
コマに打ち込みやすいよう先端部分を削ります
併せて最後の固定で使うクサビも作ります。
部材はすべて手造り
これがベースとなるコマ
19ある穴にツグを打ち込んでいきます。
長さを揃えて余分な部分を切り落とします。
切る人と押さえる人3人がかり。
ツグを打ち込んだコマは地車に運ばれます。
コマを地車に装着したあとツルを巻いて固定する作業へ。岡本地区は坂道が多くコマが滑らないようにするための工夫で、昔牛が引く荷車に施されていた名残なのだそう。
これらの材料は昔や山に入って取ったりもしていたようですが、近年は手に入れにくくなっているようです。
そしてこうした技術を若い世代へと繋ぐ伝承も大切なことです。
最後にクサビを打ち付けてツルを固定し完成
本番に備えての予備のコマも完成しました。
早朝からの作業を終え試し引きへの準備開始!
本番では曳き手の数も揃いますが、この日はコマ造りに参加した人数で曳きます。
蔵から曳き出しまずは何度か前後に動かし状態を確認
その後本番同様鉦や太鼓を打ち鳴らし屋根方も乗り込んで町内練り歩きに出発。雨がパラパラと降り出したので提灯は外されています。
カーブでは舵取りも大変
相当な重さのある地車を少ない人数で曳くので注意も必要
甲南大学前でターン
岡本地区は坂が多く下りは良くても上りはかなりきついのです。
無事に戻ってきました。
外した提灯を元のように戻しこの日の作業は完了
「本山だんじりパレード」は5月4日(木・祝)12:30~14:30にJR摂津本山駅北側の山手幹線で行われます。岡本をはじめ魚崎、西青木、野寄、北畑、森、小路、田邊、田中、中野の10地区のだんじりが集結。本部前のメインステージのほか、今年は西側と東側にそれぞれサブステージが設置されてパフォーマンスが繰り広げられることになりました。
また「御影だんじりパレード」が5月3日(水・祝)17:30から阪神御影駅山側の御影クラッセだんじり広場で行われるほか、各地区の神社毎の宮入が3日から5日にかけて行われますよ。