神戸電鉄鈴蘭台車庫できのう、90年以上の歴史をもつ車両「デ101」の補修が完了しお披露目会が催されました。
1928年(昭和3年)11月に開業した神戸有馬電気鉄道(今の神戸電鉄)の三田延伸に合せて、開業翌年の1929年(昭和4年)5月に「デ101」形の101号車~110号車の計10両がデビュー。1971年(昭和46年)に営業運転を終えたあともトップナンバーの「101号車」は奇跡的に解体されることなく神戸電鉄鈴蘭台車庫の構内入換車として余生を送っていました。
2016年(平成28年)3月には後継となるバッテリーカーの登場で構内入換車としての役目も終えて再び解体の危機に直面しました。
しかし90年以上の歴史を持つ、全国に現存する昭和初期の私鉄車両として貴重な存在であることから「保存を」との声が上がり神戸電鉄と有志で結成した「デ101まもり隊」によって保存活動が行われてきました。そして2021年3月にはクラウドファンディングによる資金支援が実現し修繕工事が完了。1983年3月の大規模更新修繕が行われた当時の姿に蘇りました。
車体は当時としては珍しい鉄製。車庫内に保存されていたことで傷みが最小限にとどまっていたそうです。
きのうのお披露目会には午前と午後の部合せて約80人のファンが集まり写真撮影などを楽しみました。
会の冒頭「デ101まもり隊」事務局代表の米倉裕一郎さんが挨拶。
「デ101まもり隊」は開業時の面影を今に伝える「デ101」の修繕・保存と、次世代への継承をサポートするために有志で結成された団体です。神戸電鉄の「デ101」をはじめ全国には様々な役目を終えた車両があり有志によって保存活動が行われていますが、そうした会のネットワークづくりもされていて互いに協力しあう動きも出ているそう。こうしたいわば「保存鉄」の人たちによって貴重な車両を目にすることが出来るのです。
後継のバッテリカーとのツーショット!(手前はたのし~ずん5013編成)
神戸電鉄のマスコットのしんちゃん越しに撮影
前照灯も点灯されました。
今後は静態保存され神戸電鉄のイベント等で公開される予定です。
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