*おたかのシネマでトーク
今日は「 ミッドウェイ 」をご紹介しました。
監督:ローランド・エメリッヒ
キャスト:エド・スクライン
パトリック・ウィルソン
ルーク・エヴァンズ
ウディ・ハレルソン
浅野忠信
他
アメリカでは、ミッドウェイ海戦は人気のテーマの一つ。
実際、1976年のジャック・スマイト監督の「ミッドウェイ」はヘンリー・フォンダがニミッツ提督、三船敏郎が山本五十六を演じ、日系移民の女性に恋する戦闘機パイロットをチャールトン・ヘストンと、豪華な顔ぶれでの映画化で、興収もかなりあげて、その後TV版も作られたほどの大ヒットになった。
ただ台詞はすべて英語だったため、日本での劇場公開の時、日本軍が英語で会話するのはおかしいと、日本人の会話の部分だけ日本語に吹き替えられたのだという。
そして、今回のローランド・エメリッヒ監督の作品は、20年にも及ぶリサーチで、第2次世界大戦のターニングポイントとなった日米運命の3日間に何があったのかを、リアルに描き出している。
監督・製作のローランド・エメリッヒは、1955年ドイツのシュツッドガルト出身。ミュンヘンの映画学校の卒業作品が話題となりハリウッドに招かれ、1996年に撮ったのが製作総指揮・脚本も手掛けた「インデペンデンス・デイ」で、世界中でメガヒット。その後も1998年「GODZILLA」、2004年「デイ・アフター・トゥモロー」、2013年「ホワイトハウス・ダウン」などのヒット作を生み出し“ハリウッドの破壊王”と呼ばれる活躍ぶり。
この「ミッドウェイ」に関しては、ドイツ人としての責任感を持って、日米双方への平等な視点から描いたのだという。
1941年12月7日、真珠湾の奇襲に成功した日本軍。
兵力とプライドを傷つけられたアメリカ軍は、太平洋戦域の新たな総司令官に、ニミッツ大将(ウディ・ハレルソン)を任命し、彼は着任早々“山本五十六大将(豊川悦司)の考えを読み、次の動きを予測しろ”と、情報将校のレイトン少佐(パトリック・ウィルソン)に命じる。やがて彼は、通信を傍受し、暗号を解読して日本の次なる目的地がミッドウェイ島だと探り当てた。1942年6月5日~6月7日、攻略を目指す日本軍と迎え撃つアメリカ軍の兵力と知力のすべてを注ぎ込んだ決して負けられないミッドウェイ海戦は挙行され、日本軍は投入した空母4隻、その艦載機約290機の全てを失った。
映画監督のジョン・フォードが、ミッドウェイに入り、ドキュメンタリー映画を撮るシーンがあって、実際このドキュメンタリーは1942年に公開されるのだが、アメリカは日本がミッドウェイを攻撃することを知っていたということなのだろうし、その勝利も確信していたということなのか?
日本側のキャストは戦艦大和に乗る山本五十六海軍大将に豊川悦司、空母赤城に乗る第一航空艦隊司令官の南雲忠一中将に國村隼、空母飛龍に乗る第二航空戦隊司令官の山口多聞少将に浅野忠信という、日本のファンも納得のメンバーが揃い、ニミッツ大将のウディ・ハレルソン、情報将校のレイトン少佐のパトリック・ウィルソン、ドゥーリトル中佐のアーロン・エッカート、空母エンタープライズの指揮官ハルゼー中将にデニス・クエイド、親友を真珠湾攻撃で亡くし、敵討ちに燃えるカリスマパイロットのベスト大尉にエド・スクラインというアメリカ側の顔ぶれも適役揃い。
別々に撮影され、共演シーンがなかったアメリカ側の俳優たちは、試写で初めて日本側のパートを観て、感動したという。
ラストの“ミッドウェイで戦った日米の全ての将兵に捧ぐ。海はすべてを覚えている”というテロップが胸を打つ・・・。
★おたか★