今日はスタジオジブリ作品『かぐや姫の物語』をご紹介しました。
監督 高畑勲
4月のおたシネ・クラシックは、4月5日に82歳で亡くなった高畑勲監督の最後の監督作となった「かぐや姫の物語」を取り上げました。
「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」などのテレビアニメ、「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」「ホーホケキョ となりの山田くん」などの映画の脚本・監督として、又、「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などの宮崎駿監督の作品のプロデューサーを務め、共に設立したスタジオジブリで、多くの名作を世に送り出し、子供向けのものと思われていたアニメーションを日本を代表する文化へと発展させた先駆者として、大きな功績を残したすごい人。
自ら描きイマジネーション溢れる作風の宮崎監督に対し、高畑監督の作品は論理的で理知的だと言われている。
「かぐや姫の物語」は製作に8年、製作費はなんと51億円を超えたという大作で、アニメーターの描いた線を活かした手書き風のスタイル。背景も動画に近いタッチで描かれ、両者が一体となった一枚の絵が動くような画面。鳥獣戯画みたいな、あるいはラフな絵コンテみたいな独特の作画にまずはびっくりさせられる。
山里に住む翁(声の出演、地井武男)と媼(宮本信子)。竹林で光る竹の側にタケノコを見つけ、その中にいた小さなお姫様(朝倉あき)を連れて帰った翁。
その子は生育が早く、村の子供の捨丸(高良健吾)たちから”タケノコ“とはやされながら、元気にすくすくと育って・・・とあのおなじみの昔話”かぐや姫“のお話。
ただキャッチコピーに“姫の犯した罪と罰”とあるのが何とも印象的で、罪を犯したが故に、月からこの地上に降ろされたらしいかぐや姫の罪とはいったい何?
そして、エゴだらけのこの人間界に身を置くことが罰なのか??
独特な作画と色使い、わらべ歌、その哲学的ともいえる死生観など、日本的なものが受けたのか、外国での評価が特に高く、いろんな国の映画賞に輝いたり、アカデミー賞の長編アニメーション賞にも、ノミネートされている。
今、兵庫県立美術館で開かれているジブリ展もすごい人気だし、
2020年には愛知県の愛・地球博記念公園に“ジブリパーク”が新設されることが発表されたりと、高畑監督と宮崎監督の作り上げたジブリワールドはこれからも沢山の人々を魅了していくんでしょうね!
★おたか★