「ウエストエクスプレス銀河」の紀南の旅。
串本駅出発前の運転席。ほぼ以前の117系のまま。
午前8時00分に出発。車窓から先ほど訪れた橋杭岩が見えました。
パラパラと雨が降る空
ここからの区間が紀南ならではの車窓の楽しみなのですがあいにくの空模様。
それでも海岸部を走る車窓からの眺めは良いものです。
1時間ほどして紀伊勝浦に到着。町の方々が横断幕を持って出迎え
駅では5分ほど停車
再び海岸線を走り続け
定刻の午前9時37分に新宮駅に到着
終点で全員が下車しここからはフリータイム
初めて降り立った新宮駅
新宮鐵道100周年の記念碑がありました。
1912年(大正元年)に勝浦と新宮の間に熊野地方としては初めての鉄道が地元経済界の出資で建設され、木材輸送や観光で紀南の産業文化発展に大きく寄与したそうです。1934年(昭和9年)に国有化されて現在の紀勢本線の一部となったとのことで、今年は開業から110年になります。
現在の上り列車の時刻表。特急は9本、普通は平日で11本、土曜休日は9本。隣の駅への移動はバス利用が便利なようです。
そしてここからは熊野速玉大社無料ガイドツアーに参加。地元新宮市観光協会登録ガイドの吉川安子さんに市内の見どころを案内してもらいました。
旧西村家住宅。文化学院の創設者の西村伊作が設計した大正・昭和期の洋風モダン住宅。
1914年(大正3年)に建てられた邸宅で歌人・作家の与謝野晶子など多くの文化人が集うサロンとなっていたそう。現在は記念館として運営されていて内部が公開されています。
その向かいにある、これも西村伊作設計の旧チャップマン邸。アメリカ人宣教師のチャップマンの邸宅として1926年(大正15年)に建築されたもの。和歌山県内で西村伊作の手掛けた建物はこの2軒のみだそうで国の登録有形文化財に登録されています。
新宮城跡の石垣
新宮市仲之町商店街。市内唯一のアーケードのある商店街。近年は郊外にある駐車場を備えた大きな商業施設を利用する人が増え、人通りはほとんどありませんでした。
途中、新宮市のマンホール蓋を見つけました。市の花「ハマユウ」がデザインされています。夏に咲く熊野灘を代表する花だそう。
アーケードを抜けていよいよ熊野速玉大社へ向かいます。交通量の多い国道42号線。熊野川に架かる橋の向こうは三重県です。
熊野速玉大社に到着
熊野本宮大社、熊野那智大社とともに熊野三山を構成する大社です。
主祭神は熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の夫婦神。
境内には平重盛が植えたという国指定天然記念物の御神木、樹齢1000年のナギの大木があります。
ナギは漢字で書くと木偏に那智の那「梛」と書くのですね。
葉が左右対称の形をしていて、葉の繊維の構造が他の葉と違い容易にはちぎれないことから夫婦円満、愛のお守りとして大切にされてきたそうです。
お詣りを終えて一旦新宮駅に戻ります。そしてこのあと那智の滝を目指します。
紀南旅レポートつづく・・・