「特自検」ってご存じですか?これは建設荷役車両の「特定自主検査」のことで、フォークリフトをはじめブルドーザーや高所作業車などの建設機械車両の検査のことをいいます。こうした検査・アフターメンテナンスを行っている兵庫県西宮市西宮浜にあるトヨタL&F兵庫株式会社の本社に伺いました。

色々なフォークリフトがピットで検査を受けていました

フォークリフトといっても運ぶ物や持ち上げる物・重量、使用する場所や用途によっていろいろな車種があるのです

4本爪のある車両

爪が2本のタイプも

新聞製版用のロール紙などを持ち上げるアタッチメント付車両

車両の主な動力源はガソリンやディーゼルを燃料とするエンジン式やバッテリー式などがありますが、LPガスを燃料とするタイプもあるのです

そして倉庫内用には排気ガスの出ないバッテリー式や燃料電池式の採用が増えているそう

こんなけん引車両も停まっていました。空港などで使われるトーイングカーも特定自主検査対象なのです

お話を伺ったトヨタL&F兵庫サービスマネージャー代理の井上賢一さん

井上さんはこうした特殊な車両の整備を行うために必要な整備士免許を持ち、フィールドエンジニアとして、サービスカーで顧客先を巡回しながら点検や修理を行っているそうです。加えて現場で発生している多種多様な問題解決の提案などもされているそう。
その巡回サービスカーの車内を見せてもらいました。いろいろな機材や部品がぎっしり積まれていました

時折小雨の降る中、検査を受けるフォークリフトが運び込まれてきていました

近年こうした1年に1度の特定自主検査は定着しつつあるものの「自主」ゆえにまだ相当数の未実施機械があるそうです。そこで公益社団法人である建設荷役車両安全技術協会(建荷協)では特自検の普及・促進に努めています。建設荷役車両を取り扱う人の安全を確保し一層の普及促進を図るために11月を「特自検強調月間」として全国の支部で活動を行っています。今年のスローガンは「災害の芽を摘む特自検」。兵庫支部では兵庫労働局協力の下、巡回指導や研修会の開催などを行っています。
その研修会ですが、「令和7年度 特定自主検査管理研修会」が11月20日(木)午後1時30分から4時まで、JR神戸駅前の神戸市産業振興センター901会議室で開かれます。兵庫労働局からの説明や特自検業務の解説などの講演で、関係者の方に役立つ内容です。参加無料で事前の申し込みを建荷協のホームページから、または電話078-332-4936へお申し込みください。申し込み締め切りは11月17日(月)となっています。
最後に、今整備士不足が問題となっていますが、井上さんは「後輩育成のために技術や知識、経験をしっかり伝えていくことに加えて、若い整備士が希望を持って取り組める環境作りに少しでも貢献できれば幸いです」と話していました。
- 朝来市 藤岡勇市長
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