立山黒部アルペンルートを巡った翌日は天気も回復!黒部峡谷鉄道のトロッコ電車に乗ってきました。
黒部峡谷鉄道は発電所などを建設する資材や作業員の輸送を目的に造られた鉄道路線です。もともとは工事専用鉄道として昭和12年(1937年)に開通し運行されていましたが、秘境である黒部峡谷を訪れる観光客が絶えないことから便乗利用を開始。昭和28年(1953年)には地方鉄道法の許可を受けて観光客の旅客営業運転を始めました。
宇奈月駅の横にはトロッコ電車の模型が展示されています
9時42分発の猫又(ねこまた)行に乗車
改札口近くに記念ヘッドマークが飾られていました
壁にはこんなレリーフも
車両をけん引するのは2両の電気機関車
連結器
ホテルのベランダから旗を振ってくれていました
うなづき湖と湖面橋
新柳河原発電所
山の上から流れる水
川に数本の橋が架かっています
手すりのないこの橋は猿用だそう。車内放送で沿線のみどころを富山県出身の女優室井滋さんがナレーションで紹介していました
人が渡る橋はこちら
赤い頭巾を被った仏石
峡谷らしい光景が見られます
列車は黒部川沿いに走り、いくつかのトンネルも潜ります
出し平ダム
単線ゆえ途中駅で列車の交互通行待ち
駅を通過
「出六峰(だしろっぽう)」と呼ばれる連山。紅葉はまだこれから
「ねずみ返しの岩壁」という案内看板がありました
そそり立つ大岩壁で高さは200mもあるとか
黒部川第2発電所
富山県の建築百選にも選ばれている発電所です
まもなく折り返しの猫又駅へ
「猫又」というちょっと変わった駅名ですが、説明によれば猫に追われたネズミがどうしても岸壁を登れずに引き返したことからきているそう。そして追ってきた猫もまた同じように引き返したことから猫又と呼ばれているのだそう。
ここで列車は折り返し
黒部峡谷鉄道はこの猫又駅からさらに欅平駅まで続いているのですが、今年の元日に起きた能登半島地震の影響で鐘釣橋が損傷し現在は猫又駅で折り返し運転を行っています。もともと猫又駅はホームの長さが旅客列車編成に対応していないことから乗降できない状況が続いていましたが、新たにホームを設置して今月(10月)5日から乗降できるようになっています。ただ周囲は工事車両も数多く停まっていて行動範囲が制限され、観光客は安全ロープの内側のみ滞留可能となっていました。
車両はトロッコ列車と客車との13両編成
私が乗車したのは5号車の「ボハ1125」。富山は北陸電力エリアですが、黒部の施設運営は関西電力が担っています。車両には関電のマークにレールの断面がデザインされたものになっています。
横並びで一列3人から4人着席可能
折り返しで客車の先頭になる13号車
けん引する機関車は前後入れ換え
復路の5号車は後ろの方になりました
本来なら土手の上を走り、さらに奥へと進むのでした
客車はいずれも満席!
積雪期間は運休しますがその間も職員は保線作業を行っているそうです。積雪でも通れるようにとコンクリートで覆われた冬期歩道が設けられていました。よほど雪深いのですね!
途中で猫又行き列車とすれ違い
宇奈月温泉の源泉である黒薙温泉。この駅で乗り降りする人もいました
おっと、線路わきで猿の親子が毛繕いしていました
もう一匹現れました!
山彦橋から手を振ってくれている人がいました
宇奈月駅に帰着
駅ではすぐに機関車の入れ替え作業が行われます
機関車が徐々にトロッコ車両に近づき
連結完了!
往復2時間の乗車でした!私が訪れてから10日ほど経ち今は木々の色づきが進んだでしょうか・・・
黒部峡谷鉄道へのアクセスは北陸新幹線・黒部宇奈月温泉駅で下車。徒歩1分の富山地方鉄道・新黒部駅まで歩き、約25分で宇奈月温泉駅へ。そこから歩いて5分ほどで黒部峡谷鉄道宇奈月駅に着きます。
黒部峡谷鉄道公式サイトはこちら
長野・富山・岐阜旅レポートつづく・・・
番組内容
懐かしの名曲を中心に三上公也アナウンサーのセレクトで、月曜日から木曜日の朝のひとときを音楽で彩ります。
また、エンタメ、スポーツ、ライフスタイルなど、一日の始まりに入れておきたい情報もお伝えします。
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立山黒部アルペンルートの旅レポートつづき
前編ブログはこちらこの日標高1828mの黒部平はえらい風雨でした。
時折うっすらと山の稜線が見えました
晴れたら北アルプスの絶景が見られたことでしょう
雨が斜めに降っているのがお判りかと
周囲の木々は色づいていました
黒部平からは立山ロープウェイに乗り大観峰に向かいます
乗る時間が近づき改札前で待っていると奇跡的に雨がやみました!
乗るロープウェイが下りてきました
眼下に色づいた木々が見えたゴンドラからの眺め
7分で大観峰に到着
標高2316mの展望台からの眺め
ここでは雲間から陽射しがこぼれる瞬間もありました
黒部湖や後立山連峰も見えました
そしてここからは立山トンネルトロリーバスに乗車
立山トンネルを走る日本唯一のトロリーバスです
運転席
「バス」という名ですが法律上は「鉄道」に区分される乗り物で、電車の乗務員室にあるのと同じようなメーター(電圧計)がありました。
ゴムのタイヤで走り線路こそありませんが、2本の架線(トロリー線)から集電して走ります
車両は大阪車輛工業と三菱自動車工業製
途中立山直下では対抗車両とすれ違いました
乗車した車両「8005」
3.7㎞ほどの距離を10分で走り室堂に到着
標高2450mの場所です
実は日本で唯一残る立山トンネルトロリーバスですが11月30日をもって運行を終了します
車両の老朽化、部品調達の難しさからあと1ヶ月ほどで運行を終えるそうです
現在様々なラストランイベントが行われています
イベント期間中に乗車するとこんな「トロリーバス・ラストランカード」がもらえます!
詳しくは立山トンネルトロリーバス公式サイトをご覧ください
室堂には郵便局もありました
室堂内は結構混みあっていましたがここで昼食
ホテル立山のティーラウンジでアルペンカレー
窓から外を見ると風雨が強まり荒れた空模様に・・・
ここからは立山高原バスに乗って美女平に向かいます
車窓からは外の様子が全く分からず・・・
山を下りる50分の乗車でした
標高977mの美女平
記念撮影スポットがありました
ここからは最後の乗り物「立山ケーブルカー」に乗ります
今年70周年を迎えたケーブルカーです
この車両も大阪車輛工業製
車内
29度の勾配
客車外観
このケーブルカーの特徴はというと客車の下に貨車が連結されていることです
そしてその下には乗務員室があります
7分の乗車で富山側麓の立山駅に到着
あいにくの空模様で乗り継ぎもややハードでしたが楽しい乗り物移動ではありました。最後のトロリーバスに乗れたことも思い出となりました。この後は富山駅に向かいます。
長野・富山・岐阜旅レポートつづく・・・ -
今回の旅の主たる目的である「立山黒部アルペンルート」を巡ってきました。標高3000m級の山々が連なる北アルプスを貫く世界でも有数の山岳観光ルートで人気の観光スポットです。長野県大町市の「扇沢駅」から富山県立山町の「立山駅」まで総延長37.2km、最高地点2450mを様々な乗り物を乗り継ぎながら巡るので気軽に雄大な自然や絶景が楽しめるのです。ただこの日、ホテルを出る時点では時折陽射しも出る曇り空でしたが、扇沢駅へ近づくなり雨が激しく降ってきました。
最初の乗り物は「関電トンネル電気バス」。これまでに60万人が利用したのですね!
トンネルバスは1964年8月に運行開始ゆえ今年は60周年!
以前はトロリーバスが走っていましたが2019年からは電気バスが運行されています。60周年を記念して電気バスのチョロQが販売されていました。
バスで黒部ダムに向かいます
午前10時発のバスに乗車
トンネル内の途中で黒部ダムからの対向バスとすれ違い待ちで停車
距離にして6.1㎞、時間にして16分の乗車で標高1,470mの黒部ダム駅に到着
ここからは徒歩で黒部湖に移動
まずは220段の階段を上ってダム展望台へ
途中湧水が飲める休憩場所がありました
ダム展望台からの眺め。ダムの観光放水は10月15日で終了していますが、この日は歓迎してくれたのか放水を見ることが出来てラッキーでした!
この日は強風のため黒部湖への近道である外階段が通行出来ず、再び220段の階段を下りてトンネルを進みます。
ここから黒部湖までは堰堤を歩きます
下から見たダム展望台
堰堤から見た放水。間近で見ると迫力があります
ダム湖は雨で霞んでいました
ダムの中心へ
放水口が真下に見えました
黒部ダムを徒歩で横断。あと半分!
強い風雨の中、ダム展望台方面から約15分で堰堤を渡りました
黒部湖駅からはケーブルカーで黒部平に向かいます
改札口へ
11時10分発の臨時便に乗ります
この日は団体も含め乗客が多く臨時便が運行されていました
標高差373m、0.8㎞の距離を5分で結んでいます
最大斜度31度
車両は昭和44年汽車会社製。明治29年に設立された鉄道車両メーカーですが、昭和47年に川崎重工業に吸収合併されました。
黒部平駅には臨時便であることの表示がされていました
ここからはロープウェイに乗って大観峰を目指します
長野・富山・岐阜旅レポートつづく・・・ -
岡山県内を走っていた片上鉄道ですが、廃線後の線路跡を活用した全長34kmのサイクリングロードが整備されています
そのうちの一か所「苦木(にがき)駅」に立ち寄り
木々に囲まれて建つ駅舎
1991年(平成3年)7月1日に鉄道路線廃止に伴って廃駅となりましたが、2003年11月24日に片鉄ロマン街道開通に伴い休憩場所として復駅しました。
休憩場所を示す看板も
当時の駅舎はそのまま残されています
駅舎内には伝言板や
写真撮影用にこんなアイテムも用意されていました
和気(わけ)方面
柵原(やなはら)方面
佐伯町(現和気町)のマンホール蓋
駅舎やプラットフォーム、信号機などが残された廃線跡サイクリングロード。トンネルや橋梁もそのままとのこと。秋は紅葉狩り、春は花見を兼ねて自転車に乗っての「鉄」分補給をしてみたくなりました。
詳しくは岡山観光WEBをご覧ください
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きのうの続き・・・
柵原ふれあい鉱山公園の吉ヶ原駅から線路に沿って第2駐車場のある場所まで約300mほど行くと「黄福柵原駅」があります。
ここは片上鉄道廃止後に新たに造られた駅だそう
「黄福(こうふく)」とは卵かけご飯で町おこしを進める地元美咲町のキャッチコピーとのこと。吉ヶ原駅舎をモチーフにした赤い屋根の新駅です
何故廃線後に新駅が出来たかというと、廃線後に惜しむファンらで保存会が設立され車両の動態保存を行ってきました。月に一度展示運転も行われる中、町が公園内にトイレを設置するにあたりそれならばと駅舎にも使えるデザインで建築されたそうです。新駅が誕生したことで吉ヶ原駅と黄福柵原駅間がレールで結ばれるようになり車両の運転区間が延びたとのことです。しかしコロナ禍以降運転の見合わせが続いていて再開は未定なのだそう。
ここには機関車と気動車が置かれていました
ディーゼル機関車の「DD13ー551」
正面写真
その後ろに控えているのが「キハ303」
そしてその後ろには塗装が剥がれた「キハ312」
正面は近代的な2枚窓
昭和28年の宇都宮車両製(のちの富士重工業)
元々は機械式変速のガソリンカーでしたが、片上鉄道入線後にエンジンがディーゼル化されました
車内には入れず窓越しに運転台を撮影
美咲町のハンドホール蓋
片上鉄道保存会の皆さんにはぜひ体験乗車会を復活させて欲しいものです!