奄美大島の伝統工芸品といえば「大島紬」もそのひとつ。紬の製造工程を学びに大島紬村へ行きました。
入口にどこかで見た狸がいました
まずは泥染め技術保存館へ
染織工房
シャリンバイ(車輪梅)の木を細かくチップ状にしたものを大きな釜で約12時間に出した染料で白い絹糸を染めていきます。
白絹糸を20回から80回染めていくことで、シャリンバイに含まれるタンニンで茶褐色に染まっていきます
泥田の中でシャリンバイ染めをした絹糸をもみ込んで染めていきます。
この工程によって鉄分を含む粒子が絹糸をしなやかに、かつ艶のある大島紬特有の黒色に仕上がるのです。
締機(しめばた)という技術で絣(かすり)模様を図案通りに絹糸を締めて絣莚(かすりむしろ)をつくります。
泥染をしたかすりむしろに締め込んで染まらなかった部分に摺り込み染織を施します
染織を終えたらかすりむしろを解いて手織りの機に糸をかけるまでの作業を行います。
染め上げて加工を施した絹糸を高機(たかばた)で織り上げていきます。柄模様を構成する縦糸と横糸の数百万~一千万個にも及ぶ細かい点と点ひとつひとつ結び合わせて織り上げていくという、気の遠くなるような工程を繰り返しながら美しい模様を織り出していくのです。
精巧で緻密な手作業工程を経て仕上がるのですね。
展示販売サロンがある建物の屋根には紬柄の模様がありました。
大島紬村は亜熱帯植物庭園にもなっています。
ハイビスカス
アリアケカズラ
モミジバヒルガオ
他にもいろいろな木々がありました。
大島紬村の公式サイトはこちら
このあとは奄美パークと田中一村記念美術館へ向かいます。
奄美大島旅レポートつづく・・・
番組内容
懐かしの名曲を中心に三上公也アナウンサーのセレクトで、月曜日から木曜日の朝のひとときを音楽で彩ります。
また、エンタメ、スポーツ、ライフスタイルなど、一日の始まりに入れておきたい情報もお伝えします。
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奄美大島の特産品のひとつに黒糖焼酎があります。奄美大島には9つの蔵がありますが、その中で龍郷町にある奄美大島酒造を訪ねました。
「高倉」はじめ「じょうご」「浜千鳥乃詩」などの黒糖焼酎を製造する蔵です。
「いもーれ」とは奄美の言葉で「いらっしゃい」のこと。
品質において一切の妥協をしないという奄美大島酒造では、それまでも国産の黒糖を使っていましたが、2007年製造分からはすべての黒糖を地元である奄美大島産に限定して仕込みを行っているそうです。
奄美黒糖焼酎の製造工程は黒糖の溶解から始まります
この日訪れた時間帯は残念ながらその日の製造は終わていましたがその工程の説明を受けました。
自動製麹装置で麹を造ったあと麹を一次タンクへ移動し、そこへ地下120mから湧き出る天然水「じょうごの水」と酵母を入れて仕込みます。そして二次仕込みへ。黒糖溶解タンクで前日に溶かした黒糖溶液と水を加えます。米の白と黒糖の黒が混じり薄茶色のもろみが出来上がります。ここでゆっくり2週間程度かけてゆっくり発酵させます。すると黒糖の糖分が約2週間かけてゆっくりとアルコールに変わります。
そして蒸留の行程へ。「常圧蒸留」と「減圧蒸留」の2つの蒸留法があり、前者は香り高く独特のコクと旨味を造り出し、後者はクセはなくフルーティーなまろやかさを造り出すそう。
そして貯蔵・熟成されます。
そして原酒は25度、30度などの製品として出荷するために割水を加えて瓶詰めされ、検査を経てラベルが貼られ商品として出荷されます。
また樽貯蔵室には約300本のオーク樽があり、最低2年寝かせた焼酎をさらに樽内で半年から1年熟成させることで代表銘柄の「高倉」の原酒が出来上がるそうです。
レストランや売店のある建物に移動してお待ちかねの試飲会
色々な種類を飲み比べしましたがどれも味わいが違うのです。原材料は同じでも蒸留法やその後の貯蔵法の違いでこんなにも違いが出るとはと感じました。
こんな奄美特産の果実と組み合わせた酎ハイベースもありました。
なんやかやで良い気分になりました。
奄美大島旅レポートつづく・・・ -
夜は奄美大島の郷土料理が味わえる人気店「なつかしゃ家」へ
実は番組ゲストに来られた兵庫県たつの市出身の歌手の多田周子さんに紹介されたお店です。多くの著名人が利用されていて玄関には女優・俳優さんらの色紙がありました。お店は完全予約制で料理はコースのみ。部屋は個室です。テーブルには大きなザルに色々な料理が盛られていました。
左上から「ピーナッツ豆腐」、「おさしみ2種」、「天然もずくの寒天寄せ」、「島らっきょのごま和え」、「サザエのつぼ焼き」、「ゴーヤ入り豚みそ」、そして中央に鎮座しているのが「地場産伊勢海老のみそソース焼き」
次に出てきたのが「車海老のほやほや」。濃厚な旨味を感じるお椀すべてが海老という吸い物
「塩豚と冬瓜の煮物」
「長命草・車海老・餅米の天ぷら」
「油そうめん」
〆は「ハンダマごはん」。「ハンダマ」とは古くから薬草として用いられた植物で、葉の表は緑色で裏は紫色していて、不老長寿の薬ともいわれているものだそう。その赤い色をしたご飯の中に梅や塩鮭などが入っていました。流石に食べられずラップに包んでもらい持ち帰りました。
デザートは「ふくらかん」
黒糖風味の蒸しパンのような口当たりの軽い食感でした。
「なつかしゃ家」のあんまぁ(お母さん)の恵上イサ子さん。元々は中学校の先生で校長まで勤め上げたあとに奄美の食文化を後世に伝えるべく、2012年に古民家を改修してオープンさせたそう。いずれの料理も優しい美味しさで奄美ごはんを堪能しました。
「なつかしゃ家」
鹿児島県奄美市名瀬柳町11-26(屋仁川交番近く)
0997-57-1980
営業時間18:30~23:00頃
完全予約制で前日までに要予約
※私の食べたコースは5,500円(税込・酒代別)
支払いは現金のみ
詳細はお店にお問い合わせください
公式サイト(Instagram)はこちら
今週末は「奄美まつり」が開催されますよ! -
奄美大島2日目は島の南部を中心に観光。名瀬港近くのホテルを出発し、まずは東シナ海に面した大浜海浜公園へ。
目の前に広がる海岸。うっすらと横当島が見えました。
ウミガメの産卵場所でもある大浜ビーチ
沖を行く奄美アイランドラインのフェリー。東シナ海に沈む夕陽が見られる絶景スポットだそう。
浜に漂着し積もったサンゴの欠片
広々とした園内にはソテツやヤシなど南国特有の木々がありました。
大きな「ガジュマル」
奄美ではケンムンという妖精が住むといわれているそう
「アダン」。パイナップルのような形の実は食べられないことはないそうですが、ほとんどが繊維質で食には向かないとのこと。
花が鳥の頭のように見える「ゴクラクチョウカ」
ハイビスカス(ブッソウゲ)
海辺に咲く「ハマユウ」も咲いていました
再び国道58号線に戻り太平洋側へ
奄美大島のほぼ中央にあるマングローブ原生林。国内では西表島仲間川に次ぐ2番目に広いマングローブ林。
カヌー体験なども出来るそうですよ
マングローブ原生林にほど近い場所にある「奄美大島世界遺産センター」へ。一昨年の7月にオープンした施設。
奄美大島の世界自然遺産の森とそこに棲む生き物を実際にフィールドを歩いているように体感・観察できる施設
奄美・沖縄世界自然遺産登録から3年を迎えた26日には記念イベントが開かれたようです
館内にこんなガチャがありました。物珍しさはありましたが流石に買わず
昼食はすぐ隣にある島の交流拠点でもある「道の駅奄美大島住用(すみよう)」へ
ランチは生マグロ丼と
もずくのかき揚げ
奄美大島を縦断する国道58号線ですが、起点はか鹿児島県鹿児島市内で、種子島、奄美大島を経由して沖縄県那覇市に至る一般国道です。フェリーで結ばれている海上航路も国道扱いになっていて、総延長は881.9㎞ある長さ日本一の国道です。その途中にあるのが道の駅で他の硬券タイプの道の駅きっぷと違いこんな記念指定券が売られていました。
奄美大島住用の九州沖縄ブロック「道の駅」連絡船記念指定券がこれ。九州沖縄ブロックだけで152駅あるそうです。
島内には鉄道はなく路線バスが走っていますが、バス停標識が本土に比べて低いのです。台風襲来が多いための対応でしょうか。
住用町からさらに南下しホノホシ海岸へ。山に囲まれた公園のような広場を海に向かって歩きます。
太平洋に面した海岸
「ホノホシ」とは昔漁師が大島海峡と外海のこの地を船を担いで移動したことから「船越し」といわれ、それがなまったといわれているそうです。
誰が並べたのか「♡AMAMI」の文字
この海岸の特徴は砂浜ではなく石がゴロゴロと転がっていることです
太平洋の荒波に削られて出来た丸石が敷き詰められています。つい持って帰りたくなりますが玉石の無断持ち出しは出来ません。
すぐそばにエメラルドグリーンの池がありたくさんの電柱が建っていました。どうやら海老の養殖場跡のようです。
このあとは大島海峡が見渡せる油井岳展望台へ
大島本島と加計呂麻島の間に横たわる大島海峡
美しいリアス式海岸。請島(うけじま)とその奥に徳之島も見えました
目の前に広がる太平洋
周囲の木々からアカショウビンの鳴き声が聞こえました。このあたりは希少な生き物や植物が分布していますが無断で採取したりしてはいけません。
ハブにも注意です
夜は特にアマミノクロウサギにも注意が必要で、車での事故が無いよう注意を呼び掛けています。
そしてこの日最後に訪れたのは「アランガチの滝」
宇検村(うけんむら)にある落差30mの滝
二筋に分かれて流れる滝で涼しげですが実は暑かった(>_<)
滝へに道の途中でこんな花を見かけました。「フウリンブッソウゲ」だそう。
南の島ならではの花も見られました。
奄美大島旅レポートつづく・・・ -
奄美大島旅初日の夜は晩御飯を済ませてナイトツアーに参加。奄美固有の動物やたちに会えるというもので窓や屋根のないジープに乗って山に入っていきます。
街灯の無い真っ暗な道を進んで行くドキドキワクワク感が堪りません。
早速出会えたのが「アマミノクロウサギ」。丸々として可愛らしい奄美大島と徳之島だけに生息するウサギ。
道端に出て用を足したりするので交通事故に遭うケースも多いそう。
目を向けるのは地面ばかりではありません。電線にいたのが「ルリカケス」
何羽か見かけましたがその名の通り羽が瑠璃色していて綺麗な鳥
「リュウキュウコノハズク」
フクロウの仲間で夜行性ゆえ目がパッチリ!
「ケナガネズミ」も一瞬捉えました!細い電線の上をバランスよく駆け抜けていきました。
写真ではよくわかりませんが、翌日訪れた奄美大島世界遺産センターに剥製がありました。長い尻尾が特徴のネズミです。
この日は満月前日で月明かりが森を照らしていました。動物たちの撮影の際はフラッシュ撮影禁止で、ガイドが照らす懐中電灯の明かりの方向に向けてシャッターを切るというルールがあります。
これはホタルの光跡
このほかアマミヤマシギが飛び立つのを見かけたりアマミトゲネズミも一瞬見かけましたが写真は撮れず。ハブにも出会いませんでした。
そして植物では「サガリバナ」を見ることが出来ました。陽が落ちる頃に花を開き、夜明けには散ってしまう一夜限りの「幻の花」とも呼ばれています。
こんなワイルドな道も通りましたが奄美にはクマはいないとのこと。「リュウキュウイノシシ」はいるそうです。
このほどお世話になったガイドの久保富二さん。「奄美ラビット&トミー」の代表で長年プロのエコツアーガイドをされている方。
ハンドルを握りながら生き物を見つけてはライトを当てて詳細な説明をしてくれます。費用は3歳以上ひとり7,000円(税込)で、ツアー中(70分程度)は車から降りることはなく軽装で参加OK。久保さんはナイトツアーに限らず様々な現地ガイドをされています。
詳しくは「奄美ラビット&トミー」の公式サイトをご覧ください。