CRKラジオ関西

  • radiko.jp いますぐラジオ関西を聴く

ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー!

番組内容

おバカなコーナー盛りだくさん!
ラジオの天才!バンバンが繰り広げるショータイムです!

放送は終了しました。ご愛聴いただき、ありがとうございました。

ブログの更新は終了しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。

  • 2020年3月4日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク 『スキャンダル』 (2020.3.4 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「スキャンダル」をご紹介しました。

    監督 ジェイ・ローチ

    出演 シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー

     

    これは、ほぼ実話。
    2016年、全米ニュース放送局で視聴率No1を誇るFOXニュース。
    その局から一方的にクビを言い渡されたベテランキャスターのグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)は
    CEOであり、TV業界の帝王でもあるロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)を、セクハラで訴えた。
    その後ロジャーがCEOを辞任し、グレッチェンもFOXニュースと和解し、この件に関しては口を閉ざすという契約にサインし、一説では2000万ドル(20億円以上)の和解金を受け取ったらしい。
    そして、2017518日、ロジャーが77歳で急死し、このセクハラ騒動は突然幕を閉じた。

    ところがこのままこの事件を葬ってしまってはいけないと、脚本家のチャールズ・ランドルフがリサーチして脚本を書き、シャリーズ・セロンの元へ届けたところから、この映画のプロジェクトが動き出した。
    ランドルフはリーマンショックの裏側を描いた「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でアカデミー賞や英国アカデミー賞に輝いた、元哲学の教授だったという社会派の脚本家。

    この事件が起こった頃、そしてこのプロジェクトが始まった頃ですら、まだ#ME TOO運動や、ハーヴェイ・ワインスタイン事件などは起きていなかった時期。
    絶大な権力を誇るメディア王に対して、反旗を翻すことがどんなに大変なことなのかは、容易に推察できる。
    案の定、グレッチェンが性的関係を強要され、断ったことで解雇されたとロジャーをセクハラで告訴した時、“私も実は・・・”と、彼女に続く女性が現れると思っていた期待は見事に裏切られ、誰もグレッチェンに続こうとはしなかったのだ。

    一方、今やFOXニュースのトップに君臨するキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)も、かつてロジャーの計らいで地位を得た過去があり、現在は共和党の大統領候補の討論会の司会を務め、候補者の一人トランプ氏の女性蔑視発言を追及し、人気を得ていたが、彼の執拗なツィッターでの攻撃は日を追って激しくなり、トランプ支持の拡大と共にメーガンへの抗議メールが殺到し、命の危険を感じた彼女がロジャーに守ってほしいと訴えても、その対立こそが視聴率を伸ばすと、取り合わない。

    その頃、次のスターキャスターを夢見るケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)は、ロジャーに呼ばれ、スカートを上げて足を見せるように言われたり、忠誠心を示す方法を考えろと言われたり、正にセクハラの渦中にあった。
    実は、このケイラだけは架空の人物で、FOXニュースに勤める2人の人物を合わせて作られたキャラクターだそうだが、メーガンとグレッチェンという実在の超有名人に、本当によく似ている顔に作り上げたのが、一昨年ゲイリー・オールドマンをウィンストン・チャーチルに仕立て上げ、見事アカデミー賞に輝いた辻一弘。
    19年3月に米国市民権を取得してカズ・ヒロになり、2度目のアカデミー、メイク・ヘアースタイリング賞に輝いている。

    勇気をもって立ち上がった女性の苦境。
    女性同士が力を合わせないように、お互いを戦わせて孤立化させ、権利の乱用を続けていった男性権力者。
    セクハラ、パワハラ、を訴える波は、やがて大きなうねりとなり、ロジャーは最終的に20人以上の女性から告訴された。

    ただ、FOXニュースは今も視聴率トップを走り、トランプ大統領を支援している。
    プロデューサーでもあるシャーリーズ・セロンの言うように、これは、“この女性たちをヒーローにする映画ではなく、ただ真実を伝えたかった。あとは観客の貴方がた次第”と、どう観るかをゆだねられた映画なのである。
    さて、貴方はどう観る???

    ★おたか★

  • 2020年2月26日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク 『ジュディ 虹の彼方に』 (2020.2.26 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ジュディ 虹の彼方に」をご紹介しました。

    監督 ルパート・グールド

    出演 レネー・ゼルウィガー、ルーファス・シーウェル、マイケル・ガンボン、フィン・ウィットロック

     

    1939年「オズの魔法使い」で華々しくハリウッドのスターになったジュディ・ガーランド。
    その時、彼女は17歳だった。
    ハードな撮影スケジュールをこなすため、映画会社MGMの首脳部は、興奮剤や睡眠薬、ダイエットのための薬などをいっぱい与え、彼女をコントロールしようとした。
    母親までもが加担したこの薬漬けの日々の中で、神経を病み、情緒不安定になったジュディは、遅刻や体調不良で撮影に穴をあけ、あげくMGMから解雇されてしまった。

    再起不能と言われながら、歌手としてコンサートで成功をおさめ、そして1954年「スタア誕生」で、見事スクリーンに返り咲く。
    2018年に、レディ・ガガ主演でリメイクもされたこの作品で、ジュディは名演技を見せ、アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされるが、「喝采」のグレース・ケリーに負け、再び活動の場をライブ活動に移し、TVで冠番組を持つまでになるが、視聴率不振で打ち切られたこともあり、再び薬物に依存するようになっていった。

    金銭感覚も全くなく、子供連れで巡業を回っていて、宿泊費を払えず追い出されるジュディ(レネー・ゼルウィガー)。やむなく子供を前の夫シド(ルーファス・シーウェル)に預け、生活を立て直すため、ロンドンのナイトクラブ“トーク・オブ・ザ・タウン”でのショウに出ることにする。
    彼女を温かく迎える支配人のデルフォント(マイケル・ガンボン)と世話係のロザリン(ジェシー・バックリー)に助けられながらショウを続け、LAから訪ねてきたミッキー(フィン・ウィットロック)との再婚も果たす。けれど、5人目の夫となった彼との幸せな時間も長くは続かず、次々とトラブルを起こすジュディは、支配人からクビを申し渡される・・・。

    1969年622日、47歳で急逝したジュディの晩年の姿をスクリーンによみがえらせたのが、この役でアカデミー賞の主演女優賞に輝いたレネー・ゼルウィガー。あの「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズでおなじみで、「シカゴ」では歌えるところも披露していたが、今回はハードなトレーニングを経て、全ての歌を彼女自身が歌い、ジュディの独特の仕草も完璧に再現したそのなりきりぶりに、第44回トロント国際映画祭はじめ、あらゆるところでスタンディングオベーションが続いたというのも、納得の素晴らしい演技。

    原作は、ロンドンでも、アメリカのブロードウェイでも好評を博したピーター・キルター原作の舞台「End Of The Rainbow」。監督は、舞台の演出家として名高く、映画ではブラッド・ピットが製作総指揮を務めた「トゥルー・ストーリー」で評価されたルパート・グールド。
    没後、半世紀を経て、スクリーンに蘇ったジュディ・ガーランド。
    実の娘のライザ・ミネリは、フェイスブックに“製作は公認していない。でも、製作を止めるつもりもない。”と書き込んだという。
    母と娘の間に確執があったのは、この映画のジュディの生き方を観れば納得できそう。
    実話の持つパワーは、やっぱりスゴイ!

    ★おたか★

  • 2020年2月19日(水) 13時30分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク 『1917 命をかけた伝令』 (2020.2.19 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「1917 命をかけた伝令」をご紹介しました。

    監督 サム・メンデス

    出演 ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、マーク・ストロング、アンドリュー・スコット、リチャード・マッデン、クレア・デバーク、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ

     

    今年のアカデミー賞で「パラサイト 半地下の家族」と共に、大いに話題になったのが、このサム・メンデス監督の作品。

    1次世界大戦がはじまって3年経った19174月。
    西部戦線のドイツ軍は撤退。それを追撃し、壊滅に追い込もうとした連合軍。
    けれどそれは戦略的な罠で、偵察機でその事実を確認したイギリス軍は、追撃中の連隊に作戦中止の情報を伝えようとする。
    しかし、通信網をはじめあらゆる手段を失っている現状で、使える手立ては伝令のみ。
    エリンモア将軍(コリン・ファース)は、2人の上等兵ウィリアム・スコフィールド(ジョージ・マッケイ)と、トム・ブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)を、遥か先で、明日朝からの総攻撃に備えている第2大隊を率いるマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)の元へ伝令として送り出した。
    彼らが無事、この情報を届けることができなければ、友軍1600名の命はない。

    戦場経験の長いウィリアムは、慎重に進もうとするが、経験は浅いが、地図を読みナビゲーション能力に長けたトムは、その部隊に実の兄がいることもあって、個人的にも早く情報を届けたいと焦る。
    しかし、ドイツ軍が築いたトラップだらけの塹壕、ドイツ軍が占領する町、スナイパーが潜む破壊された橋や建物、ドッグファイトで墜落する戦闘機、行く手を阻む困難の数々・・・、まるでゲーム、RPG的な面白さもある。
    彼らが直面する危機の数々、まさに決死の2人のミッションを、カメラはワンカット長回しで、あたかも観客の我々も、彼らと一緒に戦場に置かれているかのような臨場感で描き出すから、緊張のあまり体が強張ってしまう。

    大画面、IMAXフォーマットで制作され、あたかも最初から最後まで一つにつながったかのように、ワンカットに見える手法でつくられた、体感型戦争映画。
    監督のサム・メンデスと、撮影監督のロジャー・ディーキンスという二人の天才がいてこそ生まれたこの作品、アカデミー賞で撮影賞と視覚効果賞と録音賞に輝いたのは、その努力が認められた結果だろうし、ゴールデングローブ賞では、ドラマ部門で作品賞と監督賞に輝き、大いにその存在感を示し、名作「プライベート・ライアン」や「ダンケルク」を超えたのでは?とも、噂されている。

    さて、貴方の評価は???

    ★おたか★

  • 2020年2月12日(水) 13時30分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク 『パラサイト 半地下の家族』 (2020.2.12 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「パラサイト 半地下の家族」をご紹介しました。

    監督 ポン・ジュノ

    出演 ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム

     

    アメリカ、ハリウッドのドルビーシアターで29日に行われた第92回のアカデミー賞の受賞式。
    今年は、本当にビックリの結果!
    作品賞・監督賞・脚本賞・今年から名前が変わった国際長編映画賞(元の外国語映画賞)を、韓国のポン・ジュノ監督の、韓国語の映画「パラサイト 半地下の家族」が受賞したから・・・。
    英語以外の言語の映画が作品賞を受賞するのも、作品賞と外国語映画賞の同時受賞も初めて。
    カンヌ国際映画祭で、最高の賞“パルムドール賞”を受賞した作品がアカデミー賞にも輝いたのは、これが3本目で、1945年のビリー・ワイルダー監督の「失われた週末」、そして、1955年のデルバート・マン監督の「マーティ」以来64年ぶりという、すごい快挙。
    前評判は高かったけど、作品賞は無理じゃないかとの、大方の予想を裏切り、この作品が4冠に輝いたことで、いろんな意味で、時代が変わったことを感じさせてくれた今年のアカデミー賞だった。

    計画性も仕事もない、でも楽天的な父キム・ギテク(ソン・ガンホ)。
    元ハンマー投げの選手だった母チュンスク(チャン・ヘジン)。
    大学受験に落ち続けている息子ギウ(チェ・ウシク)。
    美大を目指しているが、予備校に行くお金もない娘ギジョン(パク・ソダム)。

    全員が無職でお金もない一家4人は、ピザの箱を組み立てる内職をしながら、半地下の家で暮している。
    実際、半地下の家は韓国に多いらしく、37万世帯、全世帯の約2%が、家賃の安い半地下で暮しているとのデータもある。
    湿気が多く、下水管との関係で、部屋の一番高いところにトイレがあるなど、お世辞にも良い住環境とは言いづらい暮らしをしているギテク一家。

    ある日、名門大学に通う友人から、留学する間、代わりに家庭教師をやらないかと持ちかけられたギウは、高台にあるお金持ちのIT企業のパク・ドンイク社長(イ・ソンギュン)と妻のヨンギョ(チョ・ヨジョン)の家に行き、気に入られ娘ダヘの家庭教師の職を得る。
    パク家にはもう一人、小さな男の子ダソンがいて、絵のうまい、けれどどこか変わったその男の子のために、素晴らしい絵の家庭教師がいると言って、妹のギジョンを紹介し、やがて父や母までを含め、2つの家族は接点を持ち、寄生虫的な関係になっていく・・・。

    そして、それからの予想もできないストーリー展開。
    ブラックコメディであり、スリラー、サスペンス、ホラー、スプラッター、そして社会派、家族ドラマ・・・とあらゆる要素を含むエンターテインメント。
    監督のポン・ジュノが、絶対にネタバラシをしないで~と懇願しているのが納得の、本当にアッと驚く映画なのだ。

    ポン・ジュノ監督とソン・ガンホは先日、プロモーションのために13年ぶりに揃って来日したが、2月末ごろ、再び来日するらしい。
    2月初めに日本全国での観客動員100万人突破、興収14億円突破に感謝してということもあるだろうし、なんと、226日から、韓国ではこの作品の“モノクロ版”が公開されるとあって、日本での公開に向けての宣伝?と、又、話題をまいているのだ。

    話題と言えば、映画に出てくる“チャパグリ”というB級グルメも美味しそうと評判で、これは韓国で有名なインスタントラーメン“チャパゲティ”とピリ辛ソースの”ノグリ“を混ぜて作るジャージャー麺みたいなものらしく、映画の中では、ここにサイコロステーキみたいなのを焼いて乗せていて、とても美味しそう!
    で、これが今、すごい人気で、日本でも韓国の食材を扱っているお店で手に入るものの、今や売り切れのお店も多いんだとか。

    そしてこの作品、注目してほしいのは、映画では一番伝えにくい“におい”が大きなポイントになっていること。
    “におい”は記憶に残りやすい。何故なら、五感の中で嗅覚だけが脳の海馬に直接情報を送り込む、記憶に残りやすい情報だから。

    この映画が、すご~く記憶に残るのは、そのせい???

    ★おたか★

  • 2020年2月5日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク 『男と女 人生最良の日々』 (2020.2.5 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「男と女 人生最良の日々」をご紹介しました。

    監督 クロード・ルルーシュ

    出演 アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、スアド・アミドゥ、アントワーヌ・シレ

     

    まるで、奇跡のような映画。

    1966年の「男と女」を撮ったスタッフ・キャストが全員生きていて(フランシス・レイは、これが遺作で、2018年に亡くなってしまいましたが)、しかも全員が現役で仕事をしていて、主役の二人のみならず、1966年の映画で子役を務めていた2人が、大人になって(しかも、60歳前の)息子と娘役で出演しているというスゴイ作品。

    1966年、カンヌ国際映画祭で、最高の“パルムドール賞”に輝き、アカデミー賞では“外国語映画賞”に選ばれた、クロード・ルルーシュ監督の出世作「男と女」。
    当時お金がなかったので、室内はモノクロ、屋外のシーンは、カラーで撮ったということらしいが、その映像が何とも斬新で、そこに流れるのが、フランシス・レイが手がけた、あの名曲。
    エディット・ピアフや、イブ・モンタンの伴奏や作曲をしていたF・レイは、これが初めての映画音楽で、その後「パリのめぐり逢い」「白い恋人たち」など35本もの映画でクロード・ルルーシュ監督とタッグを組み、ほかの監督との仕事も増え、1970年にはアーサー・ヒラー監督の「ある愛の詩」で、アカデミー作曲賞に輝いた。
    今回は“The Best Years of a Life” ”My Love”の2曲を作り、これが遺作となった。

    監督のクロード・ルルーシュは最初、世に出した6本の映画がこけ、これが当たらなければもうやめようと、自分の作りたいように作ったという恋物語が1966年の「男と女」。26歳の時だった。
    スタイリッシュな映像と、少ないけれど詩的で知的な台詞、そして恋する2人の気持ちを何より雄弁に語ったフランシス・レイのあの音楽!

    そしてこれは、その「男と女」の半世紀後のお話。
    今は、とある施設で余生を過ごすジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニアン)。
    かつては、一世を風靡した凄腕のレーシング・ドライバーだった。
    ところが、徐々に過去の記憶があやふやになっていき、認知症を心配する息子のアントワーヌ(アントワーヌ・シレ)は、父親が失われゆく記憶の中でもずっと語り続ける最愛の女性アンヌ(アヌーク・・エーメ)を探し出し、会ってもらうことで何かが変わるかも・・・と、やっと居場所を突き止め、アンヌの経営する小さな店を訪ねて来る。

    かつて、激しく愛し合い、そして気まずく別れた過去を乗り越え、ジャン・ルイを訪ねるアンヌ・・・。
    もはや、彼女が誰だかわからない、でもかつて愛した女性に似ていると、ジャン・ルイはアンヌに、最愛の人への思いを打ち明け、写真を見せて懐かしそうに話し続ける。
    改めて、こんなにも愛されていたのかと、感動すら覚えるアンヌ。
    あの時、まだ小さな子供だったあの頃、同じ寄宿学校にいたアンヌの娘フランソワーズ(スアド・アミドゥ)と、ジャン・ルイの息子アントワーヌにとっても、何故か心のざわつく再会となった日から、再び彼らの時間は交差し、動き出すのだ。

    1作目の名シーンを織り交ぜながら、新たなラブストーリーを紡ぎだす、名匠クロード・ルルーシュ監督。
    あの二人が年を重ねて再び同じ人物を演じ、60歳目前の、その子供たちを演じているのも同じ、かつての子役だった彼ら・・・。

    もうすぐ88歳というのに相変わらず、エレガントで美しいアヌーク・エーメ。
    90歳近いのに、まだまだチャーミングでセクシーなジャン=ルイ・トランティニアン。
    ジャン・ルイの娘役で、2015年の「007 スペクター」で、51歳でボンドガールを務めて話題になったモニカ・ベルッチも相変わらずの妖艶さで登場。

    2週間という異例の短さで撮影されたという、ルルーシュ監督の49本目の作品。
    そこに流れるのは濃密な時間、50年という現実の歳月。
    素晴らしい作品、正に、奇跡の1本です!

    ★おたか★