CRKラジオ関西

  • radiko.jp いますぐラジオ関西を聴く

ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー!

番組内容

おバカなコーナー盛りだくさん!
ラジオの天才!バンバンが繰り広げるショータイムです!

放送は終了しました。ご愛聴いただき、ありがとうございました。

ブログの更新は終了しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。

  • 2019年10月9日(水) 13時30分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『真実』(2019.10.9 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「真実」をご紹介しました。

    監督 是枝裕和

    出演 カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ

     

    見よ!この貫禄!!
    やっぱり、カトリーヌ・ドヌーブはすごい女優さんだと納得。
    あの「シェルブールの雨傘」の輝くばかりのジュヌビエーブから、この「真実」のファビエンヌへ、いくつもの役を経て、いくつもの年を重ね(現在75歳!)、驚異の存在感をもって輝き続けている。

    そのカトリーヌ・ドヌーブを主演に迎え、構想8年でこの映画を作り上げたのが、昨年「万引き家族」でカンヌ国際映画祭でパルムドール賞に輝いた是枝裕和監督。

    8月28日には、第76回ベネチア国際映画祭でオープニング上映され、10月の第24回釜山国際映画祭では、ガラ・プレゼンテーション部門で上映され、是枝監督は“今年のアジア映画人賞”を受賞。
    10月3日には、カトリーヌ・ドヌーブとその娘役を演じたジュリエット・ビノシュを迎えてのジャパンプレミアも行われ、11日からの開幕に華を添えた。

    「真実」というタイトルで自伝本を出版することになった大女優のファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)のパリの家に、アメリカから脚本家になった娘のリュミエール(ジュリエット・ビノシュ)が、TV俳優として売れ始めた夫ハンク(イーサン・ホーク)と7歳になる娘のシャルロット(クレモンティーヌ・グルニエ)を伴ってお祝いにやってくる。

    事前に原稿を見せてもらえず、出版社から刷り上がって届いたばかりの本を読んだリュミエールはビックリ!「真実」というタイトルなのに、そこに綴られた思い出は、嘘ばっかり!
    平然と“事実なんて退屈だわ”と言い放つ母に呆然とし、おまけにライバルで親友だったサラの名前が一度も登場しないことにも、不信感を抱くリュミエール。
    長年にわたってファビエンヌの秘書を務めてきたリュック(アラン・リボル)のことにも全く触れられていないことで、“自分の人生が否定された”と嘆く彼は秘書を辞めると言い出し、リュミエールの父であるファビエンヌの元夫ピエール(ロジェ・ヴァン・オール)は、既に死んだことになっている。

    出版を契機に、思い出をたどるうち、だんだん明らかになってくる母と娘の間に隠されていた愛憎渦巻く過去の母子関係や、周りの人々も巻き込んでの人間関係。
    家族関係や人間関係を描くことに長けた是枝監督のお得意の分野ながら、フランスの大女優を中心とした人間関係というところで、言葉の壁があることは否めない。
    ちょっとコメディタッチも加えながら、深刻で大変な家族問題も家族の間の距離感も、エスプリのきいた会話で綴られていくのだが、いかんせんフランス語と英語では、細かなニュアンスが伝わっているとは言い難い。

    もう一度、宮本信子と宮崎あおいの吹き替え版を観るべきなのかな?

    ★おたか★

  • 2019年10月2日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『イエスタデイ』(2019.10.2 水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「イエスタデイ」をご紹介しました。

    監督 ダニー・ボイル

    出演 ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、ケイト・マッキノン、アナ・デ・アルマス、エド・シーラン、ジェームズ・コーデン

     

    ダニー・ボイルというイギリスの監督は、1994年「シャロウ・グレイヴ」96年「トレインスポッティング」という劇場公開映画の1作と2作目で注目を浴び、97年「普通じゃない」で、ハリウッドに進出。
    2008年「スラムドッグ$ミリオネアー」で作品賞、監督賞をはじめ8部門でアカデミー賞に輝き、2012年のロンドンオリンピックでは、開会式の芸術監督に選ばれ式典を演出した人。

    そのMr.ビーン(ローワン・アトキンソン)が登場する「炎のランナー」のパロディシーンで一緒に仕事をしたのが、ニュージーランド出身で、イギリスを拠点に活躍している脚本家で映画監督でもあり、1994年の「フォー・ウエディング」99年「ノッティングヒルの恋人」、2001年「ブリジット・ジョーンズの日記」03年「ラヴ・アクチュアリー」と、ロマンティック・コメディがお得意のリチャード・カーティス。

    6年後、カーティスの脚本を読んだボイルが大喜びで監督を引き受け、けれど参加が決まるや、脚本の四分の一を書き直すよう依頼したというから、お互いのスタンスを尊重しながらも、よりいい作品を生み出すためのバトルをへて誕生したのがこの作品。

    イギリスの片田舎の町サフォーク。
    売れないシンガーソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)は、友人のエリー(リリー・ジェームズ)に応援してもらいながら頑張ってきたが、もう夢をあきらめようとした日、12秒間の地球規模の大停電が起こり、信号の消えた道で事故に巻き込まれたジャックは、病院に担ぎ込まれ、昏睡状態が続いた。
    やっと回復し、お祝いに集まってくれた友達の前で口ずさんだビートルズの曲“イエスタディ”。
    友人は“素晴らしい曲だ!”“君は天才だ!”と大騒ぎ。
    これは有名なビートルズの曲、と言ってもなにそれ?誰?という始末。
    慌ててレコードライブラリーを探すと、ビートルズのアルバムがすべて消え失せていた!
    この世から、ビートルズが消えてしまっている・・・!

    ジャックがビートルズの曲を歌うと、大反響、それを聞きつけた地元サフォークに住む世界的なアーティスト、エド・シーラン(エド・シーラン本人)が、ワールドツアーのオープニングアクトに出てほしいと家を訪ねて来る、という夢のような展開に!

    ビートルズ以外にも消えてしまったものがいくつかあって、これが又、何故これが?だったり、なるほどそれか~、だったりで、結構面白い。

    ビートルズを歌い続け大反響を得て、デブラ(ケイト・マッキノン)という敏腕マネージャーもつき、レコードデビューもとんとん拍子に決まっていく中で、果たしてこれでいいのか?と、ふと我に返るジャック。
    夢、愛情、友情、真実・・・すべてにビートルズの曲がやさしく寄り添って、歌詞もメロディも、心に沁みる。

    サフォーク、リバプール、マリブビーチ、ウェンブリー・スタジアム等々でのロケーション。
    “イエスタディ””イン・マイ・ライフ””ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード“”ヘルプ!“など、正に究極のプレイリスト!!

    改めて、ビートルズのすごさを実感し、同じ時代に生きていることに感謝!の2時間でした!

    ★おたか★

  • 2019年9月25日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『アド・アストラ』(2019.9.25水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「アド・アストラ」をご紹介しました。

    監督 ジェームズ・グレイ

    出演 ブラッド・ピット、トミー・リー・ジョーンズ、ルース・ネッガ、リブ・タイラー

     

    今年はブラッド・ピットの当たり年かも?!
    つい先日「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」、レオナルド・ディカプリオとの共演作をご紹介したばかり。
    そして、920日から全世界で公開となったのがこの「アド・アストラ」。
    ブラピ率いる製作会社PLAN Bがプロデュースし、「リトル・オデッサ」でベネツィア国際映画祭の銀獅子賞に輝いたジェームズ・グレイが監督した作品。

    近い未来、人類は地球から飛び出し、宇宙にも生活の場を広げている。
    宇宙飛行士のロイ・マクブライト(ブラッド・ピット)は、地球外知的生命体の探索に人生を捧げた科学者の父クリフォード(トミー・リー・ジョーンズ)の背中を見て育ち、自らも宇宙飛行士になった。
    しかし、父は20年前に海王星への任務に出発したまま行方不明になった。

    ある時、巨大な“サージ電流”による事故が起こり、地球各地で火災や飛行機の墜落事故を引き起こした。
    国際宇宙アンテナの工事をしていたロイも巻き込まれ、命を落としかける。
    実は、これにクリフォードの行方不明事件が関わっているのでは?という軍の命を受けて、息子のロイは父の旧友のプルイット大佐(ドナルド・サザーランド)と共に父親探しの旅に出ることになる。

    偉大な英雄だった父を崇拝し憧れる一方で、仕事人間だった父とのコミュニケーションがうまく取れなかったロイは、突然の父の失踪でさらに心を閉ざし、恋人のイヴ(リヴ・タイラー)との関係もぎくしゃくしていた。

    果たして父は生きているのか?
    そしてロイは、父に会うことができるのか?

    「未だかつて誰もみたことのない作品を創る」とジェームズ・グレイ監督が語ったこの作品。
    2013年、サンドラ・ブロック主演、アルフォンソ・キュアロン監督の「ゼロ・グラビティ」は、第70回のべネツィア国際映画祭のオープニングを飾った。
    漆黒の闇が広がる宇宙空間。宇宙服のヘルメットに映るのはどんな映像なのか?と話題の宇宙のシーンに興味津々だった。
    そして今年、第76回のベネツィア国際映画祭に正式出品されたのがこの「アド・アストラ」。
    「未だかつて誰も見たことのない作品」それは映像だけでなく、ストーリー展開も含めて“未だかつてない作品”に仕上がっているのか?
    それは、是非とも貴方自身の目で確かめてもらいたい!

    ★おたか★

  • 2019年9月18日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019.9.18水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「人間失格 太宰治と3人の女たち」をご紹介しました。

    監督 蜷川実花

    出演 小栗旬、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也

     

    天才と言われたベストセラー作家、太宰治(小栗旬)。
    そして、彼を巡る3人の女性たち。

    身重でありながら献身的に彼を支え、愛人のいることを知りながら、妻、母としてだけではなく、夫の才能を信じ「人間失格」を書かせるまで見守った正妻 津島美知子(宮沢りえ)。
    太宰の支持者であり、恋と革命に生きるのがモットー、作家志望でピュアな恋愛至上主義者。「斜陽」のモデルで、彼女の文才にも惚れ込んだ太宰との間に子供までもうけた太田静子(沢尻エリカ)。
    終戦直後の時代には珍しい働く女性。戦争未亡人で美容師として自立していながら、太宰と出会って恋に落ち、結核で喀血するようにまでなっていた太宰の看病をし、執筆の手伝いもし、自分の貯金もすべて彼の為に使い果たし、1948年太宰と共に、玉川上水で入水心中、28歳の生涯を閉じた山崎富栄(二階堂ふみ)。

    太宰治が、完結したものとしては遺作となった「人間失格」を書くまでを、事実を元にしたフィクションとして、蜷川実花監督、早船歌江子脚本で描いたのがこの作品。構想7年。どうしても太宰の役を小栗旬に演じて欲しいと彼のスケジュールを待ち、その間に小栗旬は太宰の本を読みこみ、体重を減らし、喀血するシーンに向けて、死相が浮かぶほど極限にまで体重を落としたという。

    本物の役者というのは、役作りの為には、とことんやるというのは、TVドラマ「天皇の料理番」~「西郷どん」の鈴木亮平で感動したものだけれど、さすが小栗旬も負けず劣らずすごい!
    そういえば、小栗旬が初監督し、鈴木亮平も出演していた「シュアリー・サムデイ」という映画は、私の結構なお気に入りなのですが・・・、とまあ、関係ないことも思い出しつつ、堪能させてもらった小栗の太宰。
    ま、賛否両論あるキャスティングですが、ただ、左利きで原稿を書くシーンにはちょっと違和感が。
    多分、太宰は右利きだったのではなかったかと・・・?!

    元々、フォトグラファーの蜷川実花は、独特の色を持った監督さん。
    特に原色がとても印象的。
    2007年の「さくらん」 2012年「ヘルター・スケルター」 2019年「Diner ダイナー」と、今や映画監督としての地位を確立し、同時に写真展が日本のみならず台湾や中国の美術館を巡回し、写真集の出版でも世界的に話題の人。
    色彩、照明、光線、構図・・・どれをとっても、独特のセンスが光り、どのシーンをとっても画になる感じなのは、さすが!

    白い雪の上に喀血して横たわるシーン、そこに天から降って来る白い花。
    耽美的、ファンタスティック・・・?
    好きも嫌いも、良くも悪くも、ニナガワワールド全開の作品なのです!

    ★おたか★

  • 2019年9月11日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019.9.11水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」をご紹介しました。

    監督 クエンティン・タランティーノ

    出演 レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、エミール・ハーシュ、マーガレット・クアリー、ティモシー・オリファント、オースティン・バトラー、ダコタ・ファニングブ、ルース・ダーン、アル・パチーノ

     

    ゴージャスな顔合わせでの161分。
    かなり長い。でも、長さを感じなかったのは、きっと、面白かったからだろう。
    クエンティン・タランティーノ監督の4年ぶりの新作。
    10本撮ったら引退するとおっしゃる監督の、9本目の作品。ということは、ラス前?!いつもより、気合が入っていたのかも・・・。

    2009年「イングロリアス・バスターズ」で組んだブラッド・ピット。
    2012年「ジャンゴ 繋がれざる者」で一緒だったレオナルド・ディカプリオ。それぞれ監督との縁はあったものの、今まで、共演したことが無かったのが不思議なぐらいの、この2人のスターの初共演作。

    レオナルド・ディカプリオ扮するリック・ダルトンは、近頃ちょっと落ち目の元TVの西部劇スター。
    彼のスタントマンであり、いろいろと身の回りの世話もしているクリフ・ブースを演じるのが、ブラッド・ピット。
    映画プロデューサーのマーヴィン・シュワーズ(アル・パチーノ)から、イタリアに行って西部劇に出てみないか?とお誘いがかかっても、ちょっと乗り気になれないリック。
    クリフもTVドラマ「グリーンホーネット」の撮影現場で、ブルース・リーともめて以来、仕事が無くて干され気味。
    この先どうしていくのか?正念場を迎えた彼ら二人。

    1969年のハリウッド。
    最近、シエロドライブのプール付きのリックの家の隣に、引っ越してきたのがロマン・ポランスキー監督と妻の女優のシャロン・テイト(マーゴット・ロビー)。
    ある日、リックを撮影所に送った帰り、クリフはヒッチハイクのヒッピー女性を拾う。今住んでるところまで送って欲しいと頼まれ、スパーン映画牧場へ。
    かつてそこでは多くのTVの西部劇が撮影されていて、クリフにとっては馴染み深い場所だったが、今はチャーリーという男を信奉するヒッピーの集団が暮していた。

    この時代を知る人なら、この後チャールズ・マンソンたちが起こした”シャロン・テート事件“を覚えているだろう。

    Once upon a time 昔々、あるところに・・・”で始まるお伽噺は、“Happily ever after  いつまでも幸せに暮らしましたとさ”で終わるのが、お約束のようなもの。
    このタイトル!この映画は、タランティーノの描く、壮大なお伽噺なのか・・・?!

    72回のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、スタンディングオベーションは6分にも及んだとか。
    受賞を逃したのは残念だったけど、クリフの愛犬ブランディ役のピットブルが“パルムドッグ賞”に輝いたというのは嬉しいグッドニュースでした。

    お馴染みの映画スターも作品もエピソードもいっぱい登場するし、本物の映画ファンか否か、歴史を知っているか否かが問われる、踏み絵のような映画。

    早々とパンフレットが売り切れていたので、代わりに?!サントラCDを買いました。
    客席は結構、年齢層髙かったし、ちょっといつものタランティーノ作品とは違う感じだったな・・・。

    ★おたか★