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ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー!

番組内容

おバカなコーナー盛りだくさん!
ラジオの天才!バンバンが繰り広げるショータイムです!

放送は終了しました。ご愛聴いただき、ありがとうございました。

ブログの更新は終了しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。

  • 2019年9月4日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『タロウのバカ』(2019.9.4水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「タロウのバカ」をご紹介しました。

    監督 大森立嗣

    出演 YOSHI、菅田将暉、仲野太賀、奥野瑛太、植田紗々、豊田エリー、國村隼

     

    本当に衝撃的!

    今どきの若いもんは、何考えてるのか分からない・・・、これは、こっちがトシをとったせいなのか?それとも、時代があまりにも変わってしまったということなのか?

    戸籍すらなく、一度も学校に行ったこともないタロウ(YOSHI)。
    社会のルールや道徳なんか教えられたこともなく、本能の赴くままに行動するタロウ。
    母のネグレクト(育児放棄)で、家に居場所はなく、建築途中の家を隠れ家として、高校生のエージ(菅田将暉)、スギオ(仲野太賀)とつるんで、やりたい放題。
    ある日、盗んだカバンから一丁の拳銃が出てきたことから、より過激な方向へ突っ走ることになる彼ら。

    監督の大森立嗣が、本来は監督デビュー作にしたいと考えて1990年代に執筆していたシナリオ。
    「まほろ駅前」シリーズや「日日是好日」などで見せた演出とは全く異質の荒々しいタッチで、行方の見えない彼ら三人の刹那的な暴走を追いかける。
    社会的弱者の排除、ネグレクト、家庭崩壊・・・、突き付けられる現実とオーバーラップするかのようなリアルなシーン。

    こんなにも“死”と隣り合わせにある“生”。
    オールロケで、手持ちカメラでのドキュメンタリー的撮影も多く、チリチリとした不快感が足元から上って来る。
    “すきって、何?” “しぬって、何?” あまりに純粋な問いかけに、思いがけず考え込む。

    壁の殴り書きの“いのる いきる しぬ”。
    彼らの青春は、あまりにも切なく、あまりにも哀しい・・・。

    ★おたか★

  • 2019年8月28日(水) 13時30分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ダイヤモンドの犬たち』(2019.8.28水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ダイヤモンドの犬たち」をご紹介しました。

    監督 バル・ゲスト

    出演 テリー・サバラス、ピーター・フォンダ、ヒュー・オブライアン、クリストファー・リー、O・J・シンプソン、モード・アダムス

     

    今年8月16日、肺がんによる呼吸不全で79歳の人生を閉じたピーター・フォンダ。
    アメリカを代表する名優ヘンリー・フォンダの息子で、“セックスシンボル”“ワークアウトの女王”ジェーン・フォンダの弟、という家庭環境は、結構きつかったのではないかと思う。
    でも、娘のブリジットや息子のジャスティンが女優やカメラマンとして活躍しているのを見ると、血は争えないというところか・・・。

    俳優として、又監督として映画を作り、自らの製作会社を設立し“アメリカン・ニュー・シネマ”の代表作ともなった「イージー・ライダー“を製作し出演もした。
    1969年に公開されたこの「イージー・ライダー」で、自由の意味を模索しながらハーレー・ダビッドソンにまたがり、アメリカを横断するワイアットを演じた彼は、1970年のアカデミー賞で、共演したデニス・ホッパーらと共にオリジナル脚本賞にノミネートされた。
    今年、公開から50周年を迎え、再び全米の映画館で上映されるなど注目され、ピーター自身もコンサートや上映会の予定を立てていたらしく、その矢先の残念な死だった。代表作というと「イージー・ライダー」ということになるかと思うが、今日はあえて、B級作品にも多く出演している中から「ダイヤモンドの犬たち」をとりあげた。

    1976年の公開で、砂漠や岩場をジープで疾走する壮絶なカーチェイス、銃撃戦、果てはヘリコプターによる脱出劇まで、「刑事コジャック」のテリー・サバラス、ドラキュラ役など怪奇映画の大スターのクリストファー・リー、「007黄金銃を持つ男」「007オクトパシー」のボンドガールのモード・アダムス、それにOJ・シンプソンなどのスターの出演と、当時「狼の賭け」「雨のエトランゼ」「扉のかげに誰かいる」「哀愁のパリ」などでいい音楽をつくっていたギリシャ出身のジョルジュ・ガルヴァランツのご機嫌なサウンドに乗せて、当時としては小気味いいテンポで見せてくれる。

    実はこれ、劇場公開と後にTVで放映された時のエンディングが違うという、とんでもない映画で、ヘリで逃げ切ったピーター・フォンダとモード・アダムスを見送ったテリー・サバラスが“地球は狭い、きっと見つけるさ”というセリフと共に、サングラスを外した彼の顔のアップでエンドロールが流れるのが劇場版。
    一方TV版では、テリー・サバラスがライフルでヘリを破壊して終わりと、全く違うエンディングになっている。
    DVDには、この2つのエンディングが収められているのだが、TV放送時の原版が見つからず、放送の録画素材の画質の悪いバージョンが特典映像として添付されているというとんでもない状況で、昔はこんなことが許されていたのかと、ちょっとビックリ!

    この後、1997年公開の「木漏れ日の中で」(Ulees Gold)で、第55回ゴールデングローブ賞の主演男優賞に輝いたり、第70回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされたりで、演技派であることも証明したピーターだったが、残念ながらこの作品、日本では劇場公開されずVHSでの発売のみだった為、日本では今も「イージー・ライダー」やB級映画のイメージしかないのが残念なところ。

    ハリウッドでの生活を嫌いモンタナの山里で自由気ままに暮らし、2011年に71歳で3度目の結婚を発表したという生き方は、彼らしい人生と言うほかない!!
    正にアッパレ~!

    ★おたか★

  • 2019年8月21日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ガーンジー島の読書会の秘密』(2019.8.21水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ガーンジー島の読書会の秘密」をご紹介しました。

    監督 マイク・ニューウェル

    出演 リリー・ジェームズ、ミキール・ハースマン、グレン・パウエル、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ、キャサリン・パーキンソン、マシュー・グード、トム・コートネイ、ペネロープ・ウィルトン

     

    映画との出会いって、不思議なものだと思う。こんなにも沢山の映画が封切られている現在、出会う機会が無くて見逃してしまっている映画もいっぱいある。
    一方で、たまには出会わなくてもよかったような映画を観てしまい、時間をとられてしまったことへの悔しさで、哀しくなることもある。

    この映画、多分勧めてもらわなかったら、見逃していたのではないかと思う。
    観て良かった! あの「バベットの晩餐会」を観た時とおんなじくらい胸にグッときた。
    これを観なかったら、多分ガーンジー島がどこにあるのかも、第2次世界大戦中、英国で唯一ドイツ軍の占領下にあった島だったなんてことも、知らずにいたと思う。

    監督のマーク・ニューウェルは、ケンブリッジ大学を卒業後、22歳で監督としてTVの世界で頭角を現し、1985年「ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー」でカンヌ国際映画祭でユース賞を受賞して映画界でも認められるようになり、1994年の「フォー・ウエディング」の世界的ヒットでその地位を確立し、2005年には「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」で、ハリポタシリーズの英国人初の監督に選ばれたという経歴の持ち主。

    そして、2011年「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」、2015年のその続編、そして2017年、アカデミー賞でフランシス・マクドーマンドが主演女優賞、サム・ロックウェルが助演男優賞に輝いた「スリー・ビルボード」のプロデューサーのグレアム・ブロードベントとピーター・チャーニンらがプロデュースしている作品ということで、心に響くいい映画なんだな?!ということが分かってもらえるのではないかと思うのです。

    1946年のロンドン。作家のジュリエット(リリー・ジェームズ)のもとに届いた1通の手紙。
    ガーンジー島で”読書会“をやっているドーシー(ミキール・ハースマン)からで、戦争が終わりナチの占領からも解放されたが、島の本屋が復活しないので、ロンドンの本屋の住所を教えて欲しいという質問と共に、彼らの読書会”読書とポテトピールパイの会“はドイツ軍から豚肉を隠すために誕生したのだと書かれていて、その経緯に興味をかきたてられたジュリエットは、丁度、抱えている原稿の取材もかねて、メンバーたちにも会ってみたいと思い、島に行くことに。

    出発直前に恋人のマーク(グレン・パウエル)からプロポーズされ、ルンルン気分で島に着いたジュリエットは、どこか素っ気ないメンバーの態度と、読書会の創設者のエリザベス(ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)に会いたいと言った時の彼らの反応に戸惑ってしまう。
    決して触れられたくない、エリザベスの不在の謎とは・・・?

    デジタルの世の中ではありえないような、本がつなぐ人々の出会いと絆。
    観終わったら、きっと素敵な出会いを求めて、貴方も本が読みたくなるはず・・・!

    ★おたか★

  • 2019年8月14日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ロケットマン』(2019.8.14水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ロケットマン」をご紹介しました。

    監督 デクスター・フレッチャー

    出演 タロン・エガートンジェイミー・ベル、ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデン

     

    グラミー賞を5度受賞、世界一売れたシングルの記録保持者であり、“僕の歌は君の歌”“クロコダイル・ロック”“恋のデュエット”“ロケット・マン”“キャンドル・イン・ザ・ウインド”“ライオン・キング”の主題歌”愛を感じて”など数多くのヒット曲を持つエルトン・ジョン。

    イギリス郊外の町で生まれ、決して幸せではなかった子供時代、天才的な音楽の才能を見出され国立音楽院に入学したレジナルド・ドワイト少年。
    寂しさを紛らわせるかのように傾倒していったロックの世界。やがて、自らの名前もバンドメンバーの名前からとって“エルトン・ジョン”と変え、レコード会社の公募広告を見て応募したのが20歳の時。そこでの17歳の作詞家バーニー・トービンと運命的な出会い。
    エルトン(タロン・エガートン)とバーニー(ジェイミー・ベル)は、一緒に曲作りを始め,朝の何気ない食卓で生まれた曲“ユア・ソング”がきっかけで、デビューが決まり、一気にスターダムを駆け上っていくことになる。

    奇抜で圧倒的なパフォーマンスで世界中を虜にしていく一方で、長年マネージャーとしてサポートし、エルトンの恋人でもあったジョン・リード(リチャード・マッデン)との関係、求めても得られない愛に傷つき、お酒や薬に逃げ込みどんどん追い詰められていく・・・。

    「ボヘミアン・ラプソディ」でフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレック。
    この「ロケットマン」でエルトン・ジョンを演じたタロン・エガートン。
    プロのミュージシャンではないのに、ビックリするほどの素晴らしい歌唱力で、見事にスクリーンに花開いたその存在力には、まさに脱帽。

    この映画の監督はデクスター・フレッチャー。あの「ボヘミアン・ラプソディ」に監督としてクレジットされているのはブライアン・シンガーだけど、最終的にあの作品の最後の数週間とポストプロダクションを引き受けて作品を完成させたのは、フレッチャーだった。
    そしてこの「ロケットマン」のプロデューサーの一人が、マシュー・ボーン。
    あの「キングスマン」シリーズの監督として、タロン・エガートンの才能を見出し、主演に抜擢した監督。
    2作目の「キングスマン:ゴールデン・サークル」では、エルトン・ジョンを本人の役で使い、ビックリの演出を見せた。
    他にも、実生活でエルトン・ジョンのパートナーとして、同性結婚もしているデヴィッド・ファーニッシュや、アダム・ボーリングらがプロデューサーに名を連ね、製作総指揮の一人には、エルトン・ジョン本人も関わっている。

    実在のしかもまだ現役バリバリで活躍中の人を描くのは、難しいに違いない。
    特にエルトンのようにスケールの大きい人生を描くには、ファンタジー的要素も取り入れなくては、表現できない部分もあるのだろうが、いきなりのファンタスティックなミュージカルシーンには、度胆を抜かれるかもしれない。
    でも本人から“ありのままの、エルトン・ジョンだ”と、お墨付きをもらったエガートンの演技と歌、名曲に彩られた楽しい音楽シーン。

    今や、サーの称号を持つエルトン・ジョンの若き日の成功と苦悩、きっと貴方も彼のことを、もっと好きになるに違いない・・・そんな映画です!

    ★おたか★

  • 2019年8月7日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ライオン・キング』(2019.8.7水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ライオン・キング」をご紹介しました。

    監督 ジョン・ファブロー

    声の出演 ドナルド・グローヴァービヨンセ・ノウルズ=カーター、ジェームズ・アール・ジョーンズ、ビリー・アイクナー、セス・ローゲン

     

    1994年のアニメ版は、「アナと雪の女王」を抜いて、アニメ史上No.1の大ヒット作。
    1997年には、ブロードウェイでミュージカルの舞台が幕を開け、大ヒットし、エンタメ史上最高の興収をあげている「ライオン・キング」。
    今回は実写版という噂が流れて、一体どんな映画になるのか、動物をどうやって調教するのか?と思っていたら、なんと実写もアニメも超えた“超実写版”での登場と相成った。
    “超実写”って何?って、すごい疑問。なんでも、バーチャルのスタジオを作り、VRのヘッドギアをつけてそこに入り、世界観を共有するだけでなく、その世界の中でロケハンをして、照明やカメラアングルを決め・・・と、最新鋭のバーチャル・リアリティ・ツールを駆使して生み出すという、すごく不思議な作り方なんだそう。

    すべてCGなんだけど、誰もがアニメとは思わない、でも実写ではありえないような新しいビジュアルの世界が広がっていて、アーティスト、技術専門家、実写撮影のプロ、最先端アニメーターなど、それぞれの世界の一流のプロが集まって、チームを組んですごい仕事をやりました!って感じの新しい映像体験。
    なんてったって監督があの「アイアンマン」シリーズや、2016年の「ジャングル・ブック」を撮ったジョン・ファブローなのだから、ある意味、納得。

    アフリカのサバンナを舞台に、ライオンの王ムサファの息子として生まれたシンバが、王位を狙う叔父のスカーの陰謀で、ヌーの暴走に巻き込まれ、それを助けようとして父が命を落とした時、自分の責任だと思い込み、一人王国を去る。
    過酷な旅で死にそうになった時、イボイノシシのプンヴァと、ミーアキャットのティモンに救われ、“ハクナ・マタタ”(嫌なことは忘れて、クヨクヨするな!)の生き方を教えられ・・・というおなじみのあのストーリー。

    自然界の命は、大きな環でつながっている。その“サークル・オブ・ライフ”、つながりの中でそれぞれが果たすべき役割や生きる意味とは?と、考えさせられることも多いのだけれど、何てったって画と音楽が素晴らしいので、ただボーっと観ているだけでも、メチャ楽しい。

    ティム・ライス作詞、エルトン・ジョン作曲の“愛を感じて”は第67回アカデミー賞歌曲賞、そして第52回ゴールデングローブ賞主題歌賞をW受賞した名曲だし、“サークル・オブ・ライフ”“ハクナ・マタタ”と3曲がアカデミー賞にノミネートされるという快挙を成し遂げたことからも、ミュージカルとしての質の高さも分かろうというもの。
    字幕版なら、チャイルディッシュ・ガンビーノ名義で2019年のグラミー賞を総なめにしたドナルド・グローヴァーと、世界の歌姫ビヨンセのデュエットで“愛を感じて”が聴けるし、吹き替え版なら、シンバの賀来賢人、スカーの江口洋介、プンヴァの佐藤二朗、ティモンの漫才コンビ“ミキ”の亜生、ナラの門山葉子など、ハマリ役のキャスティングで楽しめる。

    今までの「ライオン・キング」のファンにも、初めて観る人にも、ミュージカルファンの方にも、超実写版のこの映画、文句なく楽しめる仕上がりになっていますぞ!

    ★おたか★