ーーーおたかのシネマでトーク
今日は「旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ」をご紹介しました。
監督 マキノ雅彦
出演 西田敏行、中村靖日、前田愛、笹野高史、平泉成、とよた真帆、天海祐希、長門裕之、萬田久子、六平直政、塩見三省、岸部一徳、柄本明
まずは、ちょっとお知らせ!
先日、このコーナーでもご紹介した「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」のDVDとブルーレイが9月5日に発売されるのを記念して、神戸・横浜・名古屋の3都市同時に、アベンジャーズ色の6色特別ライトアップが実施されます!
世界累計興行収入20億ドルを突破した「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」。ご覧になった方も多いと思いますが、ストーリーに登場する「6つすべてを手にいれると世界を滅ぼす無限大の力を得るインフィニティーストーン」をイメージした、ブルー、イエロー、レッド、パープル、グリーン、オレンジの6色のライトアップ。
神戸はポートタワーで開催されますよ!開催期間は9月1日~5日。日没~午後11時30分までです。ぜひチェックしてみてくださいね!
■9月4日(火)5日(水)のライトアップは残念ながら台風の影響で中止となりました。
さて、最終週は懐かしの映画をご紹介しているこのコーナー、今日取り上げたのは、先日、8月4日に亡くなった俳優、津川雅彦が“マキノ雅彦”名義で監督した3本目の映画で、監督としては最後の作品になった、2009年2月に公開された「旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ」。
超のつくセレブ芸能一家に生まれ、父は歌舞伎役者から映画の大スターになった澤村国太郎。
母は女優で、牧野省三の四女。兄は俳優の長門裕之で、その妻は女優の南田洋子。
そして、自身の妻が、4月27日に亡くなった朝丘雪路。
祖父のマキノ省三は、日本最初の職業的映画監督で、衣笠貞之助や内田吐夢らの監督や、尾上松之助、板東妻三郎、片岡千恵蔵などの役者も育て、日本映画の基礎を築いたと言われる大監督。
その血を受け継いだ津川雅彦が、自らも監督をしたいと思ったのは、当然の流れのような気もするが・・・。
俳優が監督業に進出したいと思うのも多いケースのようだが、例えば、クリント・イーストウッドのように、名優が名監督という例もあるが、なかなかに難しいことも、多いのかもしれない。
このお話、1990年代初頭、入園者が激減し廃園の危機に追い込まれた動物園が、園長や飼育員の努力と挑戦によって、まさに透明なトンネルから見上げれば、ペンギンが空を飛んでいるように見えるような、いわゆる“行動展示”という動物の見せ方で、大人気となっていった実話の映画化。
実在の小菅園長の本や、テレビのドラマ(ここでは、津川雅彦が園長役を演じた)などで、おなじみのストーリーを園長役の西田敏行を始め、岸部一徳、六平直政、柄本明、塩見三省、笹野高史、前田愛、天海祐希、萬田久子などの演技派、芸達者な面々がハマリ役で演じているのだけど、人間とのコミュニケーションがうまく取れない動物好きの若い飼育員吉田を演じた中村靖日と、いつも動物目線で寄り添う飼育員韮崎を演じた兄の長門裕之の描き方に、愛を感じた。
ただ、人気の動物園になったきっかけが、女性市長の誕生だったというのは事実とは違うようで、実話に基づいてとうたった場合、どこまで脚色が許されるのかは、難しいところだろう。
展開としてはドラマティックでいいのだけれど・・・。
一人娘の誘拐事件、無事帰ってきたその娘に本物を与えたいということで設立したおもちゃ会社の成功と破綻。
認知症を発症した妻に、兄の長門裕之が南田洋子にしたと同じように寄り添い、看取り、そして100日目に、まるで後を追うかのように亡くなった津川雅彦。
まさに、波乱万丈の人生。そして、いろんな”愛“に溢れた人生だったんだろうな?と思えるような、優しさに溢れる演出ぶりが、うかがえる作品です。
★おたか★
過去ログ…8月22日 放送 おたかのシネマでトーク「カメラを止めるな!」
8月15日 放送 おたかのシネマでトーク「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」