*おたかのシネマでトーク
今日は「 天外者 」をご紹介しました。
監督:田中光敏
キャスト:三浦春馬
三浦翔平
西川貴教
森永悠希
森川葵
他
今年の7月18日、信じられないニュースが日本中を駆け巡った。
あの三浦春馬が亡くなった!
まさか?! 何故?! いろんな思いが渦巻く中で、収録中だったTVドラマはそのままオンエアされること、何本かのまだ公開されていない映画があることを、その後、知った。
その最後の主演映画がこの「天外者」だった。
最初、何と読むのかさえ分からなかったこの言葉“てんがらもん”鹿児島弁で“凄まじい才能の持ち主”という意味らしく、郷土の英雄、大阪経済界の重鎮として活躍した五代友厚の一生を描いた作品。
1836年(天保6年)五代家の次男として生まれた徳助はその類まれなる才能を見込まれ、父が仕えていたお殿様島津斉彬から“才助”という名前を貰ったほど、人とはちょっと違った天才肌の子供だった。
21歳で長崎の海軍伝習所に入り、勝海舟や、武器商人のトーマス・グラバーらとも知り合い、世界を学び世界に出ていくことを熱望し、紆余曲折を経て、薩摩英国留学生を率いてヨーロッパに渡った。
その後、日本の未来を見据え、高杉晋作、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通らの橋渡し役となって、明治維新に多大な影響を与え、明治政府の重要な役についたが、国の基礎は経済からと下野し、大阪証券取引所や商工会議所を作ったという人で、大阪証券取引所の前には銅像も建っているというのに、あまり知られていなかったこの偉人。
2015年のNHKの朝ドラ「あさが来た」で、当時無名のディーン・フジオカが演じて大ブレイクし“五代さま~”と社会現象にまでなって、はじめてこの五代友厚なる人物を知ったという人も多かったのではないだろうか?
今回はその五代友厚(三浦春馬)が坂本龍馬(三浦翔平)や、後に三菱財閥を築くことになる岩崎弥太郎(西川貴教)
後に博文と改名し、初代内閣総理大臣になった伊藤利助(森永悠希)らと過ごした青春の日々、そして豊子(蓮佛美沙子)と結婚し49歳で亡くなるまでが描かれている。
前半、長崎で川に身投げしようとしたところを救った丸山遊郭の遊女はる(森川葵)とのエピソードが涙を誘うが、このあたりは多分にフィクションも交えて描かれているようだが、友厚の人間性をアピールするのには、説得力のあるエピソードといってもいいのでは?
監督は「利休にたずねよ」などの田中光敏。脚本は田中監督とのコンビ作品も多い小松江里子。
本業の弁護士の傍ら7年も前に“五代友厚プロジェクト”を立ち上げ、その代表として映画の製作総指揮にも当たった廣田稔氏の奮闘ぶりについては、ゲストに来ていただいた共同プロデューサーの鈴木トシ子さんの言葉からもうかがい知ることが出来たし、一緒に来てくださった講談師の旭堂南鷹さんの、ラジオ関西日曜朝7:00~7:15の『旭堂南鷹の今昔“なにわ物語”』でもたっぷり聴けるそうなので、是非お楽しみください!
金も名誉もいらん、誰もが夢を持てる世の中をつくりたい・・・。
稀代の“天外者”五代友厚を、現代の“天外者”三浦春馬が演じた絶妙のキャスティング。
間違いなく、三浦春馬の代表作になるだろう・・・!
★おたか★
ゲストに、
共同プロデューサーの鈴木トシ子さん・講談師の旭堂南鷹さん
映画についてのエピソードなどをお聞きしました。
\「旭堂南鷹の今昔“なにわ物語”」毎週日曜日朝7時~ラジオ関西で放送中/
タイムフリーでもお楽しみ頂けます。