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三上公也の朝は恋人

番組内容

懐かしの名曲を中心に三上公也アナウンサーのセレクトで、月曜日から木曜日の朝のひとときを音楽で彩ります。
また、エンタメ、スポーツ、ライフスタイルなど、一日の始まりに入れておきたい情報もお伝えします。

  • 2025年12月1日(月) 03時00分 取材レポート

    環境にやさしい最先端のクルーズ船「HANARIA」が神戸にやってきた!

    地球環境にやさしい水素とバイオ燃料で動く国内初の旅客船「HANARIA(ハナリア)」がこのほど神戸港にやってきました

    11月27日(木)~29日(土)に神戸で開かれた、海洋分野における国内唯一の総合的・国際コンベンション「テクノオーシャン2025」の開催に合わせ初めて来港

    「HANARIA」は東京に本社を置く商船三井テクノトレードが所有する旅客船で、広島県福山市の本瓦造船で建造され2024年3月に竣工しました。全長33.0m、総トン数238㌧、旅客定員は103人で、普段は門司港・小倉港・唐戸港など関門海峡一円を航行しています。

    この船の凄いところは世界で初めて水素燃料電池とリチウムイオンバッテリー、バイオディーゼルを組み合わせたハイブリッド型電気推進システムを採用し、CO₂などを排出しないゼロエミッション航行が可能なことです

    船尾に水素タンク8基(約150kg)積載し、これだけで4時間の航行が可能だそう。水素の充填は燃料電池自動車(FCV)と同様に陸上の水素ステーション(2023年3月現在全国179か所)で充填します

    発電ユニットの動作モードは、「停泊モード」「航海モード」「陸上電源充電モード」の3つのモードがあり、航海モードでは「ゼロエミッションモード(燃料電池+リチウムイオンバッテリー)」「ハイブリッドモード(燃料電池+リチウムイオンバッテリー+発電機)」などの選択が可能だそう

    デザインにもこだわりがあり、丸みを帯びた外観は海に浮かぶ卵をイメージしているそう

    騒音・振動を抑えた快適な空間の1階客室

    前方には98インチモニター・プロジェクターが設置され研修利用なども可能(座席レイアウトは変更可能)

    オープンエアの2階デッキ

    最小限の屋根設置で開放的。花火大会などは障害物なく楽しめそう・・・

    船名の「HANARIA」という名前は華々しく歌曲を奏でる「HANA+ARIA」の造語で、優雅で次世代燃料旅客船として活躍してほしいという願いが込められています

    操舵室(コックピット)

    最先端の船らしいスタイリッシュなデザイン。船長の野坂真司さんによれば操船については通常の船舶とほぼ変わりはないとのこと。最適な機器配置で操船性を高めています

    港着岸時に使用するバックミラーが左右前方についていました

    「HANARIA」は優れたデザインと技術が評価され「シップ・オブ・ザ・イヤー2024」と「Marine Engineering of the Year(土光記念賞)2024」を史上初めてダブル受賞しています

    その受賞記念プレートの横には神戸入港記念のプレートも掲げられていました

    船内に飾られていた「HANARIA」のペーパークラフト

    そして神戸港内体験航海に出発!


    当初はバイオディーゼル発電による運航(神戸空港を飛び立つスカイマークのポケモンジェットが見えました)

    航行の途中で発電機を止めゼロエミッションモードで走行。エンジン音がしないのでとにかく静か。ぷかぷかと海に浮かんでいるだけかと思うと前に進んでいる、なんとも不思議な体感でした

    プロジェクターに映し出されていた航行シーン

    このほど関門エリアからやってきた「HANARIA」ですが、神戸は就航後最も遠い港となったようです。山口県の柳井、愛媛県の今治、そして香川県の小豆島を経由して4日かけて神戸にやってきたのです。ちなみに出港は今日12月1日朝とのこと。帰路時は造船所のある広島県の福山へ向かうということです。神戸には水素ステーションもあるのでまた立ち寄って欲しいものです

  • 2025年11月6日(木) 03時01分 取材レポート

    「特自検」って知っていますか?11月は強調月間なのです!

    「特自検」ってご存じですか?これは建設荷役車両の「特定自主検査」のことで、フォークリフトをはじめブルドーザーや高所作業車などの建設機械車両の検査のことをいいます。こうした検査・アフターメンテナンスを行っている兵庫県西宮市西宮浜にあるトヨタL&F兵庫株式会社の本社に伺いました。

    色々なフォークリフトがピットで検査を受けていました

    フォークリフトといっても運ぶ物や持ち上げる物・重量、使用する場所や用途によっていろいろな車種があるのです

    4本爪のある車両

    爪が2本のタイプも

    新聞製版用のロール紙などを持ち上げるアタッチメント付車両

    車両の主な動力源はガソリンやディーゼルを燃料とするエンジン式やバッテリー式などがありますが、LPガスを燃料とするタイプもあるのです

    そして倉庫内用には排気ガスの出ないバッテリー式や燃料電池式の採用が増えているそう

    こんなけん引車両も停まっていました。空港などで使われるトーイングカーも特定自主検査対象なのです

    お話を伺ったトヨタL&F兵庫サービスマネージャー代理の井上賢一さん

    井上さんはこうした特殊な車両の整備を行うために必要な整備士免許を持ち、フィールドエンジニアとして、サービスカーで顧客先を巡回しながら点検や修理を行っているそうです。加えて現場で発生している多種多様な問題解決の提案などもされているそう。
    その巡回サービスカーの車内を見せてもらいました。いろいろな機材や部品がぎっしり積まれていました

    時折小雨の降る中、検査を受けるフォークリフトが運び込まれてきていました

    近年こうした1年に1度の特定自主検査は定着しつつあるものの「自主」ゆえにまだ相当数の未実施機械があるそうです。そこで公益社団法人である建設荷役車両安全技術協会(建荷協)では特自検の普及・促進に努めています。建設荷役車両を取り扱う人の安全を確保し一層の普及促進を図るために11月を「特自検強調月間」として全国の支部で活動を行っています。今年のスローガンは「災害の芽を摘む特自検」。兵庫支部では兵庫労働局協力の下、巡回指導や研修会の開催などを行っています。
    その研修会ですが、「令和7年度 特定自主検査管理研修会」が11月20日(木)午後1時30分から4時まで、JR神戸駅前の神戸市産業振興センター901会議室で開かれます。兵庫労働局からの説明や特自検業務の解説などの講演で、関係者の方に役立つ内容です。参加無料で事前の申し込みを建荷協のホームページから、または電話078-332-4936へお申し込みください。申し込み締め切りは11月17日(月)となっています。

    最後に、今整備士不足が問題となっていますが、井上さんは「後輩育成のために技術や知識、経験をしっかり伝えていくことに加えて、若い整備士が希望を持って取り組める環境作りに少しでも貢献できれば幸いです」と話していました。